おいでよ!エルフの森!

AIのべりすと(https://ai-novel.com/novel.php)にて作成した作品です。

おいでよ!エルフの森21!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 


ジャンヌはご機嫌だった。お気に入りのマリファナを買えたからだ。

ジャンヌは鼻歌を歌いながら森の奥へ歩いていく。森の奥にお気に入りのチルスポットがあるのだ。

すると、茂みから何かが飛び出してきた。

「うわっ!?」

ジャンヌは驚いて尻餅をつく。

「痛てて……何だこりゃ?」

それは人間の子供くらいの大きさがある、キノコだった。

こんなに大きなマジックマッシュルームは初めて見た。

この大きさならかなりのヒットが出来る。乾燥させれば1年は保ちそうだ。

「これ、持って帰ろうっと!」

そう言うとジャンヌはそのキノコを持って帰ることにした。

そして家に帰ると早速、マジックマッシュルームを使ってオムレツを作った。

ジャンヌはこの作業が好きだった。自分が作った幻覚オムレツを食べて、美味しいと言ってくれる人がいるからだ。

ナイフを入れると中からトロリとしたチーズが出てきた。ジャンヌは思わず顔をほころばせた。

 


(今日も上手く出来た!)

ジャンヌは自分の作った料理を食べるのが何より好きだった。

食事が終わるといつものように、リビングでゆっくり過ごす。

ジャンヌはマジックマッシュルームが効いてくるまで静かに待つ。しばらくして光がいつもより強く感じたら、いよいよサイケデリックの始まりだ。

ジャンヌは寝室に行き、ベッドの上に横になった。目を閉じ、意識を集中する。

すると徐々に色とりどりの曼荼羅模様が次々と現れる。

良くなってきた。身体の内側から宇宙が湧き上がってくるような感覚。これが堪らない。

そして、そろそろ幻覚が見え始める頃合いだ。ジャンヌはゆっくりと目を開ける。

目の前に色鮮やかな世界が溢れていた。

「ああ……素晴らしい……」

ジャンヌは思わず感嘆の声を上げた。

ジャンヌの目には様々な色の曼荼羅模様が見える。

赤や青といった原色が混ざり合った絵もあれば、白一色の絵もある。

ジャンヌはそれを眺めているだけで幸せだった。

(なんて美しいんだろう……。ずっとこうしてたいなぁ)

そんな事を考えながらしばらく見惚れていたが、やがて飽きてきたのか別のものを見たくなった。

(もっと他のものも見てみたいなぁ)

そう思った瞬間、視界が変わった。ジャンヌは再び曼荼羅模様を見ることになった。

(え?あれ?)

さっきとは違う光景が広がっていた。先程までは曼荼羅模様しか見えなかったが、今度は違うものが見えた。

それは人間の街の風景だった。人々が忙しなく動いている。どうやら市場にいるようだ。

(何これ?どういうこと?)

訳がわからず混乱していると、突然、街の様子が一変した。ピクリとも動かない。まるで時が止まったかのようだった。

気がつくとジャンヌは宇宙いた。真っ暗で何も見えない空間にいた。

「ここどこ?」

キョロキョロと見渡すと、前方に光があった。近寄ってみるとそこには巨大な扉があり、鍵穴のようなものがあった。

「なんだこれ?」

 


ジャンヌは不思議に思いながらも扉の鍵穴に手を当ててみた。すると扉全体に幾何学的な紋様が現れた。同時にカチャッという音がした。どうやら開いたらしい。

恐る恐る開けてみると眩いばかりの光が溢れ出した。あまりの明るさに目がくらむ。

 

 

 

ジャンヌはサイケデリックトリップ楽しんだ。

一晩かけて素面に戻った。気がつけば明け方だった。

「ふぅ……なんか疲れたな」

ジャンヌはマジックマッシュルームを使った後はいつもこうなる。

しかし気分爽快だ。やはりマジックマッシュルームは最高だ。ジャンヌは上機嫌だった。

 

 

 

それから数日経ったある日のこと。ジャンヌは森の奥にあるチルスポットに向かって歩いていた。

「あ~早くマリファナ吸いてぇなぁ!」

そんなことを考えていると、茂みから何か飛び出してきた。

「うわっ!?」

驚いて尻餅をつく。

見るとそれは人間の大人くらいの大きさがあるインディカの大麻草だった。

こんな大きな野生の大麻草は初めて見た。乾燥させれば1年は保ちそうだ。

「これ持って帰ろうっと!」

そう言うとジャンヌはその大麻を持って帰ることにした。そして家に帰ると早速、大麻を使ってエディブルを作った。

ジャンヌはこの作業が好きだった。自分が作ったエディブルを食べて美味しいと言ってくれる人がいるからだ。

(今日も上手く出来た!)

ジャンヌは自分の作った料理を食べるのが何より好きだった。

食事が終わるといつものように、リビングでゆっくり過ごす。

ジャンヌはエディブルが効いて来るまで静かに待つ。しばらくして指先から体がじんわりと暖かくなり時間がスローモーションになる。この状態になるともうストーンしてしまう。

ジャンヌは寝室に行きベッドの上に横になった。目を閉じリラックスする。

でろーんとした時間が流れる。

気が付けばジャンヌは夢の世界にいた。インディカ特有の寝落ちだ。

 


起きたジャンヌは日が暮れていた事に気づく。

「しまった!夕食の準備しないと!」

慌てて台所に向かう。

早くしないとリリアンヌが帰ってきてしまう。そうしたら折角作ったご飯を食べてもらえない。

リリアンヌは料理下手だからなぁ)

料理を作るのは苦手なのに、食べるのは大好きな娘を思い出し、ジャンヌはため息をつく。

とりあえず冷蔵庫の中を確認するが何も入っていない。調味料はあるのだが、食材がないのだ。仕方ないので、買い出しに行くことにした。

「まったく面倒くさいな。でもお腹減ったし行くしかないか……」

外は既に暗くなっており少し怖かったが、勇気を出して買い物に向かった。

 


***

夜道を歩きながら、ジャンヌは考え事をしていた。今日の晩御飯は何を作ろうかと考えていた。

ちなみにメニューは決まっていない。今から考える。

(やっぱり肉だよね。うん、肉食べたい……)

そんな事を考えつつ歩いているといつの間にやら市場に辿り着いていた。ジャンヌはそこで色々と野菜を買った後、近くの店で肉を買って帰宅した。

家に着く頃にはすっかり空は黒くなっていた。急いで支度を始める。

すると玄関の方から音が聞こえてきた。

どうやらリリアンヌが帰ってきたようだ。

ジャンヌはホッとして笑顔を浮かべた。そして声をかける。

「おかえりなさい。ごはんにする?それとも……」その言葉を聞いて、リリアンヌは驚いた顔をしながら言った。

「ただいま帰りました……え?ええええええ!!!!!!!」

 


それから暫く経って、2人はソファーに座って紅茶を飲みながらくつろいでいたが、突然リリアンヌが話を切り出した。

「ところでさ、あそこにある植物は何かしら?」

リリアンヌがそう言って示した方向に目を向けると、先程ジャンヌが持ってきた巨大な大麻草があった。

ジャンヌは正直に答えるべきか悩んだ。だが結局話すことに決めた。どうせすぐにわかってしまうことだと思ったからだ。そして説明を始めた。

「実はあれはね、山に生えてたんだ」

「山?まさかあなたあれ採ってきたの?」

「うん」

ジャンヌがそういうと、リリアンヌは呆れた顔をした。どうやら怒っているようだ。「ダメじゃないの。勝手に人の物盗ったら。それにあんなに大きなもの運ぶの大変だったでしょうに」

確かに一人であの巨大な麻草を運ぶのは骨が折れるだろう。実際かなり疲れたので途中で休憩を挟んだほどだ。

しかし、ジャンヌには言い訳があった。「だって凄い大きいんだよ。これは美味しそうだ思って……つい……ごめん」

ジャンヌがそう言うとリリアンヌは大きな溜め息をつくと、

「まあいいわ」と言った。

それからリリアンヌはしばらく思案していたが考えるのが面倒になり二人で『拾った』マリファナを吸う事にした。

手早く乾燥させたマリファナをボングの火皿に押し込む。ライターの火をつけマリファナに近づける。やがて煙が出始めるとジャンヌはそれを吸い込む。「ふぅ~」

頭がクラクラしてきた。とても気持ちが良い。やはり大麻は最高だ!

「あらジャンヌ。なんだか嬉しそうねぇ」

「そうかな?」

「えぇ。何だかウキウキしているわよ」

「そういえばそうかも。今日素敵な一日だったからかもしれないな」

ジャンヌが微笑みながら言う。

「へぇ。そうなのね」リリアンヌは興味なさげだった。

二人はそのまま会話を楽しんだがそのうち眠気が襲ってきてジャンヌはそのまま寝てしまった。

こうして今日も夜が更けていく......

 

 

 

今日もエルフの森は平和だった。

明日もきっと平和に違いな。

エルフの森は今日もラヴ&ピース

 

おいでよ!エルフの森20!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 

 

「ああ、もう我慢できない」

ある日の夜中。

ひとりの女エルフが、ベッドの下から何かを取り出す。それは何やらピンク色をした錠剤だった。彼女はそれを舌下に乗せると、口の中に溜めていた唾と一緒にゴクリと飲み込んだ。

しばし経つと彼女は多幸感を感じ始める。そして、まるで初恋の様な気分になって来る。久々に良い上げ玉を引いた。これはきっと今日は素敵な夜になりそうだ。彼女はそう思った。

 

 

「ああ、もう我慢できない」

ある日の夜中。

一人のエルフがベッドの下から何かを取り出す。それは何やら無色の結晶が入った小さなビニール袋と赤いキャップが付いた注射器だった。

彼女は注射器に結晶を入れギチギチと押し込む。キチンと1メモリ分を測りミネラルウォーターを注射器で吸い取る。即座に溶け完成した水溶液から空気を抜きブスリと血管に突き刺す。

少し引っ張り注射器内に血液が逆流する。血管にうまく刺さった証拠だ。そのままゆっくりとシャブを打つ...

腕から首筋に電気が流れるような快感がみなぎる。

良いシャブを引けたこれはきっと今日は素敵な夜になりそうだ。彼女はそう思った。

 

 

「ああ、もう我慢できない」

ある日の夜中。

ひとりの女エルフが、ベッドの下から何かを取り出す。それは何やら1枚の紙を取り出す。

自転車に乗った人が書かれている紙だ。

エルフは舌下に紙を入れ唾液を飲み続ける。

忘れた頃に世界がグニャグニャに曲がり出す。時間と時空、宇宙と自分の感覚が曖昧になる。何万年過ぎただろうか?

久々に良い紙を引いたようだ。これはきっと今日は素敵な夜になりそうだ。彼女はそう思った。

 

 

「ああ、もう我慢できない」

ある日の夜中。

ひとりの女エルフが、ベッドの下から何かを取り出す。芋焼酎4Lボトルだ。

エルフはペットボトルを開けそのまま一気に飲む。ごきゅごきゅと喉が鳴る。

呑んで直ぐにアルコールの酩酊感が押し寄せる。久々に安く買えた4L焼酎。今日は素敵な夜になりそうだ。彼女はそう思った。

 

 

「ああ、もう我慢できない」

ある日の夜中。

ひとりの女エルフが、ベッドの下から何かを取り出す。丸っこい形をしたサボテンだ。

サボテンを4鉢ほど収穫し擦り下ろす。

ドロドロとした苦い液体が完成したらそれを飲み干す。

しばらくすると世界が輝き知覚の扉が開かれる。嗚呼なんて美しいのだろう、世界が輝いている。今日は素敵な夜になりそうだ。彼女はそう思った。

 

 

「ああ、もう我慢できない」

ある日の夜中。

ひとりのエルフが、ベッドの下から何かを取り出す。薄いパール色をした白い粉末だ。

雑巾のような臭いがする粉末を耳かきを使い手鏡の上に置く。更に粉末をカードを使い細かく砕く。

砕いた雪の様な粉でラインを作り、取り出した100ドル札をクルクルと丸めストロー状にし粉を鼻から吸う。ツンと来る鼻から喉に美味い味が下りてくる。素晴らしい。元気がみなぎって来る。今日は素敵な夜になりそうだ。彼はそう思った。

 

 

「ああ、もう我慢できない」

ある日の夜中。

ひとりのエルフが、ベッドの下から何かを取り出す。真空パックしてあるトリュフだ。

ビニールを開けおもむろに中身を咀嚼する。

忘れた頃に世界がドロドロと溶け出す。光が瞬き綺麗だ…久々に新鮮なネタだ。

これはきっと今日は素敵な夜になりそうだ。彼はそう思った。

 

 

「ああ、もう我慢できない」

ある日の夜中。

ひとりの女エルフが、ベッドの下から何かを取り出す。メイソンジャーに入ったマリファナだ。中からマリファナを取り出しグラインダーで砕きボングの火皿に詰めて火をつける。ボコボコボコボコ…美味い煙が肺を満たす。体が重くなるボディハイゆったりとした良い気分だ。良いネタに仕上がった。これはきっと今日は素敵な夜になりそうだ。彼女はそう思った。

 

 

エルフの森にはエルフ達が住んでいるという……エルフはドラッグが大好きな快楽主義者だ。今はただこの心地よい感覚に身を任せる......。

 

 

 

エルフの森の夜は平和だった。

明日もきっと平和だろう。

エルフの森は今日もラブ&ピース

おいでよ!エルフの森19!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 


彼らは森の中に作ったエルフの里に引きこもり、森の奥から出てくる事はないのだと言う。

だがしかし、この里では今日もどこからともなく悲鳴が聞こえてくるという。

そしてその悲鳴には、いつもエルフ以外の種族の叫び声が含まれているらしい……

 


アリシアはご機嫌だった。「わーい!やったぁ!」

はしゃぎ回るアリシアの手には、一丁のトカレフがあった。

キラキラとした黒い光沢を放っている。まるで磨き抜かれた黒曜石のような拳銃だ。

その美しさはアリシアの容姿と相まって非常に魅力的であった。

アリシアトカレフをうっとりした目つきで眺めながら、こう言った。

「ああっ……これがあればもう何も怖くない……」

……シャブが切れた事で彼女の精神は限界を迎えようとしていた。

アリシアの心と体はシャブが切れた倦怠感に支配されつつあった。

だがそんな彼女を救ったものがいた。「……」彼女は振り返った。

そこには村長の姿があった。

手にはヒロポン3mgアンプルが握られている。「ほら、お薬だよ」

彼はアリシアに近づくとその手を取った。

そしてアンプルを差し出すと、「はいどうぞ」「うん……」

アリシアは差し出されたアンプルを手に取ると愛用の赤キャップで中身を吸い取った。

アンプルの中に入った無色透明の液体は血中でシュワっと広がり前頭葉を刺激して強烈な多幸感を生み出した。

そしてそれはすぐにアリシアの精神を支配した。

幸せな気分に包まれる。

(ふわぁ~♡)彼女は心底幸せそうな表情をした。(しあわせぇ..)

銃声が鳴り響いた。

パンッ!パパパパパンッ!!乾いた破裂音が連続して聞こえる。アリシアの無差別発砲が始まった。

(もっと、もっと……!)

彼女はトリガーを引き続ける。

バァン!

「アハハハハッ!」

バン!バン!バン!

「アハハッ!」

パパパパン! バババババッバババッ! 彼女の放った銃弾は四方八方に飛び散りそこら中に穴を作った。

「フゥーッ!!」

興奮した様子のアリシアが息をつくと同時に弾が切れた。「あら?」弾倉を見るとすでに空になっていた。

(あれれ?おかしいな……確かまだ予備が入ってたと思ったんだけど……)

そう思って腰回りや太股を確認するがやはり無い。(あちゃー)そこでようやく彼女は自分が今持っているのが全て最後のマガジンであることに気付いたのだ。(あっちゃー!)思わず天を見上げる。そこには何もなかった。あるとすればただ青空が広がっているだけ。

「……」

少しの間無言の時間が流れる。だがすぐに何か思いついたのか彼女は笑みを浮かべるとおもむろに懐から注射器を取り出した。

そして慣れた動作でアンプルからヒロポンを吸い出し腕に針を突き刺す。プツリと音を立てて透明な薬剤が流れ込み彼女の血管を満たしていった。

(ああ気持ちいい……)

ドーパミンの放出による快感で体が満たされていくのを感じる。

 


アリシアは撃ち尽くしたトカレフ弾を村長から貰い受けて弾倉へと込め始めた。

ガチャンガチャンガチャンと音を鳴らしながら装填を行うアリシア

 


(ふぅん♪ふふん♪フンフーン)

鼻歌を歌いながら装填を終える。これでしばらくは持つだろか。

(よし、オッケー……)

アリシアは一仕事終えたといった風に満足げに微笑むと、またいつもの様にフラフラ歩き出した。

すると、その時だった。『キャァアアッ!!』悲鳴が上がる。悲鳴が上がった。

(え!?何!??)

彼女は辺りを見回すが特に何も変わったところは無い。

キョロキョロと見回していると、視界の端に人影らしきものが映った気がした。

(……あ、人魚だぁ……)

そこに居たのは奴隷の人魚達だった。

彼女達は暴力耐性が低くアリシアを極度に恐れていた。そのため近寄る事すら出来ないのだ。

(可愛いなぁ……)

その愛くるしい姿を見てアリシアの顔に笑顔が浮かぶ。

(うへへぇ~)

思わずよだれが出る。だがすぐに我に帰った彼女は思い出したように呟いた。

「……そうだ」

(この子たちを可愛がってあげないと!)

アリシアの心の中に悪魔的な発想が生まれる。

(……でもどうしようかな?やっぱりお姉さんらしく優しくしてあげたいなぁ……。よし、まずは頭を撫でよう!そしてその後、頬ずりして、抱きしめて、耳元で囁いて……)

「さあおいでぇ……私が遊んであげる……!」アリシアは舌なめずりをしながら、ゆっくり彼女たちに近づく。

だが……「ヒィッ!!」

彼女は悲鳴を上げると逃げ出した。

(あれれ?どうして逃げるのぉ??)アリシアは不思議そうな顔をする。会う度殴ったり叩いたり蹴ったり、水面に銃を撃ったり手榴弾を湖に投げ込んだり、海で捕まえてエルフの村に強制的に連れてきたりといてそれはないだろう。

それにしてもあの逃げ方は酷くないか。アリシアちゃん傷ついたぞ?もうちょっとこうあるでしょ普通。例えば怖くて逃げ出しちゃいましたとかそういうのはさあ。

「ねぇ待てってばぁ!」アリシアは叫んだ。

「全くしょうがないなあ。そんなんじゃダメだよお嬢ちゃんたち。お姉さんの事が怖いならお話をすれば良いんだよ。」

アリシアは言った。そうなのだ。コミュニケーションとは会話であり、暴力によって行われるもの。だから拒否権なんて存在しない言語道断。

つまりお話できない子は教育が必要だということだ。……とまあそんな感じの事を適当な理屈をつけて自分に言い聞かせるのがアリシアであった。

「ほら、私と一緒に遊びましょう!」アリシアが水面にトカレフを撃った。水が勢いよく飛び散る。

「アハハハハハッ!」彼女は狂喜しながら引き金を引き続けた。

「アハハハハハッ!アハハハハハッ!アハハハハハッ!アハハハハハッ!」

乾いた破裂音が鳴り響く。

パパパパン!!パンパンパン!! 水飛沫があがる。だがそんなの関係ないと言わんばかりにトリガーを引く指は止まらない。

(楽しい!)彼女は笑みを浮かべた。

(ああ幸せ!ああ……)彼女は絶頂に達した。

(最高……!)

 

 

 

『おい、なんだありゃ』

『あれが例ヤツか?』

『そうだろうな……多分』

『やべえよやべえよ!』

亜人奴隷の集団の中から動揺の声が聞こえる。

アリシアの周りにいる人魚たちは震えていた。

(怯えてる!可哀想に……)アリシアが近づく。

すると、

『い、嫌ぁっ!!』人魚達は泣き叫びながら逃げ出した。

 


(あっ……)アリシアが目で追う。

(行っちゃった……)寂しそうな表情を浮かべた。

(ふふふふ……!可愛いなぁ……!)

そしてアリシアは微笑むと奴隷たちに視線を移した。「……ふぅん♪」

彼女は息を吸うとトカレフを構えなおした。

バァン!

「ひぃっ!?」悲鳴を上げて倒れ込む男。

アリシアはその男の肩に銃口を当てながら笑みを見せた。

「ねぇあなた……」

彼女の顔には邪悪な笑みが広がっていた。

「大丈夫、私はあなたの味方よ……」

アリシアが優しく語りかける。すると男は涙を流し始めた。

『いやああだあああ!!』

男が叫ぶ。恐怖に顔を歪ませながら後ずさりした。

彼女はその様子にクスリと笑うと、手に持ったトカレフのグリップをゆっくりと握り締め銃の台尻で奴隷を殴り付ける。

(グゥエッ……!?)男は嗚咽を漏らした。「ねえ?」アリシアが続ける。「どうしたの……?どうして泣いているのかしら?」

「お姉さん悲しいわ……だってこんなにも優しいんだから……!うふふ……!本当に可愛いなぁ貴方……!」

アリシアはうっとりとした眼差しを向ける。

彼女は思った。この世で最も愛らしい生き物、それが奴隷であると。

アリシアは微笑むと優しく奴隷の頭を殴ってやった。「あらぁ……?もしかして恥ずかしがってるの?もう、照れ屋さんねぇ!」

「ぐえぇえええええ!!」

奴隷は断末魔を上げる。

彼は腹を抑えながら膝をついた。「ゲホッ……ゲホォッ!!」

アリシアは瀕死の奴隷に回復魔法を掛けると耳元で囁いた。「大丈夫?まだ死んじゃダメよ?」

(……!)男は震えた。

彼女は囁くように言う。「お薬をあげましょうね。いい子にするのよ?じゃないと……お仕置きだ」

「ヒィィィィィイィ!!!!」

アリシアは持っていた幻覚剤を注射した。

奴隷は幻覚と絶え間ない暴力で錯乱状態だ

(アハハッ!!楽しい……)アリシア歓喜していた。

そしてアリシアの狂気的な行為はさらにエスカレートしていった。

 


夜になるまで殴り続けたアリシアは充実感でいっぱいだった。

 


満足したアリシアは家へ帰る事にした。

 


明日は何をしようかな?そうだ!今日は奴隷たちのお話を沢山聞いた。だから今度は私がみんなに話す番。うん!決まり!

(ふふ……)

これからの生活に期待を寄せつつ、アリシアは歩き出した。

アリシアが家に帰ると村長が出迎えてくれた。

「おかえりなさいアリシア。遅かったですね」村長はそう言ってにっこりと笑った。「夕食はもう用意できてますよ。一緒に食べましょう」

「……!はい!」

「ふふふ」

嬉しそうなアリシアの表情を見て、彼女は安心したような表情を見せた。

「さあ、早く食べましょう!」

「……ああ。はいはい」

「お待たせしました」

料理が運ばれてくる。今日のメニューはスポーツドリンクだ。アリシアは目を輝かせた。

「いただきまーす!」

ゴクッと一口。美味しい。アリシアは笑顔になった。

「ごちそうさまでした。ふぅ……」アリシアは『食事』を終えると息を吐いた。満腹になり眠気が襲ってくる。(う〜ん……寝たいなぁ)

彼女は自室に戻り潰れる。シャブが切れたのだ。

 

 

 

シャブ中のアリシアが寝る事は少ない

久しく寝たアリシアの脳内にドーパミンが補充されていく......

 


奴隷達は地獄だったがエルフの森は平和だった。

明日もきっと平和だろう。

 


エルフの森は今日もラブ&ピース

おいでよ!エルフの森18!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 


ただただ快楽のために薬をキメまくりながら日々を過ごすダメな奴らになってしまった。

「さあみんな!今日もパーティーだ!」

そんな森の奥深くにひっそりとたたずむエルフの集落。そこではいつも夜になるとレイヴが行われていた。

村長はシャブを打ちながら紙片を舌でレロレロしている。覚醒剤LSDのカクテルだ。

ジャンヌもお気に入りのネタをグラインダーで砕きジョイントを巻く。それを見ていた周りの住人達が次々と集まってくる。

みんなヤクが大好きなのだ。この世界のエルフは全員重度のジャンキー。エルフだからといってまともなやつはいないのだ。

 


「出来たぞ!」

ジャンヌ渾身の極太ジョイントが完成し周囲のエルフ達が歓声を上げた。

ただ太いだけではない。ハイグレのバッズ以外にもハシシやワックスも混ぜ込んだ渾身のジョイントだ。

1パフすれば何も考えられない最高の快感に包まれることだろう。

ジャンヌはジョイントに火を付け煙を吸い込んだ。訪れるバズ、続けて吸うと強力なヘッドハイ...なんて良いネタなんだ!素晴らしい!素敵だね。

ジャンヌもジョイントを吸う、そしてまた叫ぶ

「ヘイヘーイ!!」

 


エルフ達は幸せだった。

毎日楽しい事ばかりだし、何よりヤクがある。

「さあみんな!パーティーの時間よ!」

ジャンヌの声と共に集落の広場にはたくさんの食べ物と飲み物が運ばれてきた。

ジャンヌはそれを嬉しそうに口に入れる。

「美味しい……」

ジャンヌは呟いた。

「うん、最高だわ……」

周りのエルフ達もジャンヌと同じように満足げな表情を浮かべている。

「ねえみんな?私思うんだけどさぁ?」

ジャンヌは言った。

「やっぱり人生って最高よね」

その言葉を聞いた瞬間周囲のエルフ達は歓喜の雄叫びを響かせた。

ジャンヌは思った。

(ああ……本当に素晴らしい)

「最高だよ」

ジャンヌの言葉と同時にエルフ達は一斉に叫んだ。

「最高だぜぇ!!!!」ジャンヌはその光景を見て微笑んだ。(さてと、それじゃあそろそろ始めようかしら?)

ジャンヌは立ち上がると言った。

「じゃあ始めるわよぉ!!私のハイグレパーティー!!!」

ジャンヌの掛け声とともに再び集落全体に歓喜の雄叫びが響き渡った。

それから2時間後……。ジャンヌの周りでは無数のエルフ達が寝落ちしていた。

皆ジャンヌから貰ったジョイントでトリップしパスしたのだ。

ジャンヌは満足そうな笑みを浮かべ寝落ちした。

 


「あら?もう朝じゃない……」

ジャンヌは起き時計を見た。「まだ6時か……」

ジャンヌはあくびをしながら体を起こした。

「ふぅ~」

ジャンヌは立ち上がり背伸びをした。するとジャンヌのお腹が鳴った。「おなかすいちゃった……」

ジャンヌは冷蔵庫へと向かった。そこには大量のお菓子があった。ジャンヌはそれを手に取り頬張る。

「ん~おいひぃ~」

ジャンヌはお菓子を食べながら今日の予定を考えた。

「今日は何しようかな……」

 


その時ジャンヌはあることを思いついた。

「そうだ!海に行こう!」

ジャンヌはすぐに支度を始めた。ジャンヌは水着を取り出した。

「うーんどうせなら新しい水着を着たいな……」

ジャンヌは悩んだ末にビキニを選んだ。

「よしこれでいいわね」

準備を終えたジャンヌは自室から出るとリリアンヌに声を掛けた。

「リリィ!海に行くわよ!」

しかし反応がない。

どうやら爆睡しているようだ。

ジャンヌはため息をついた。

「起きなさい!リリィ!」ジャンヌはリリアンナを叩き起こした。

「ん?なにぃ?」

眠い目をこすりながらリリアンナは答えた。

「今日は海に遊びに行くのよ!」

「え!?マジで!?やった!!」

リリアンナは飛び起きた。

「早く着替えて行きましょう!」

「わかった!」

2人は急いで服を着替えると家を出た。

「それでどこの海へ行くの?」

「ここから一番近い西海岸にしましょう!」

「オッケー!」

こうして2人の海水浴が始まった。

異世界から召喚した軍用装甲車ハンヴィーを飛ばしてエルフの森西部にある海岸に向かった。

 


「到着!」

ジャンヌとリリアンナの目の前には青い空が広がっていた。

「綺麗なところねぇ!」

「本当だね」

2人にとって久しぶりの海だ。テンションが上がるのも無理はない。

「早速泳ぎましょ!」

「うん!」

砂浜へと降りたジャンヌは足早に海へと向かう。

「ちょっと待ってよぉ!」

その後を追うようにリリアンナも走った。

「キャッホー!」

ジャンヌは大声を上げながら海に飛び込み水中を進んだ。

「アハハハッ!」

楽しげなジャンヌの声が響く。

しばらく泳ぐとジャンヌは海面に顔を出した。

「ぷはっ!気持ちいいわぁ!」

「私も泳ごうっと!」

続いてリリアンナが水面に飛び込む。2人は水をかけ合ったりして遊んでいた。

 


そんな2人を遠くから眺めている者達がいた。奴隷達だ。

彼らはエルフ専用リゾート施設建設のための奴隷だ。

エルフ達が拉致して働かせている人間達だ、彼等は死んだ目で作業を続けていた。彼らが解放される事はない、寿命で死ぬその時まで働かされるのだ。

「クソが……なんで俺達がこんな事を……!」

男の一人が呟く。

「仕方ないだろ……我慢しろ……」

別の男が答える。

「でもよ……こんな生活もう嫌だよ……」

「それは俺も同じだ……だけど俺たちが逃げたらあの子達まで……」

「わかってるけど……はぁ……帰りたい……」

奴隷達は深いため息を吐いた。

 


一方ジャンヌ達は海を満喫していた。

「あはは!楽しいね!」

「うん!最高だわ!」

2人は笑い合いながらはしゃいだ。

「ねえ!あっちに行かない?」

ジャンヌは沖の方を指差す。

「面白そう!行ってみよう!」

2人は勢いよく海から飛び出した。そして浜辺の方へと駆け出した。

 


「うぅ……疲れた……」

ジャンヌは砂浜に横になった。

「だらしないなぁ」

リリアンナは呆れた様子で言った。

「だって……」

「ほら、これ飲んで」

リリアンナはジャンヌにドリンクを渡した。

「ありがと」

 


ジャンヌは起き上がるとそれを飲み干した。

「プハー!生き返る~!」

ジャンヌは笑顔を浮かべた。

「ところでさ?ジャンヌはどうして海に行きたかったの?」

リリアンナはジャンヌの隣に腰掛け尋ねた。

「ん~?ただ単純に遊びたかっただけ」

「それだけ?」

「そうよ」

「ふーん」

リリアンナはそれを聞いて納得したような表情を見せた。

2人は日が暮れるまでビーチで過ごし帰宅した。

 


2人は家に帰るとリビングのソファーで寛いでいた。

「楽しかった~!」

「本当に!」

心地の良い疲れから2人はうとうとしていた。するとジャンヌは何かを思い出したのか立ち上がり自分の部屋へと向かった。

数分後戻ってきた彼女の手には二つの瓶があった。

「はいこれ」

「これは……」

リリアンナが開けた瓶の中にはマリファナが入っていた。

「綺麗……」

「でしょ?」ジャンヌは少し自慢げに言った。

ジャンヌは中から取り出したマリファナをグラインダーで砕き用意していたボングの火皿に詰めた。

ジャンヌは火を付け煙を吸い始めた。

リリアンナもそれに続き煙を吸った。

心地よいボディハイが体を包む。

「ああ……いい気分ね……」

「うん……気持ちいいね……」

「なんだか眠たくなってきたわ……」

「それじゃあそろそろ寝よっか」

2人は自室に戻りベッドに入った。

 


2人は朝起きるなり朝食を食べる。

「ん~今日はなにしましょうかね?」

リリアンナが伸びをしながら尋ねる。

「今日はお買い物に行こうかなって思ってます!」

ジャンヌは元気良く答えた。

「おっ!なら私も行く!」

「もちろんですとも!」

こうして2人はショッピングに出掛けた。

まず向かったのは服屋だ。

ジャンヌは自分の服を選び試着する。

「どうかしら?」

ジャンヌはファッションモデルのようにポーズを決めた。

「似合ってると思うよ!可愛いじゃん!」

リリアンナの褒め言葉にジャンヌは嬉しそうな笑みを見せる。

「次はリリィね!」

「オッケー!任せてよ!」

リリアンナもジャンヌと同じように服を着替える。

リリアンナもファッションモデルのようにポージングを決める。しかし彼女からはセクシーな雰囲気が漂っていた。

「ど、どう?」リリアンナが恥ずかしそうに尋ねる。

「とても良いわ!」

ジャンヌはリリアンナの姿を見ると感嘆の声を上げた。

リリアンナもまんざらでもない様子だった。

その後も2人は色々な店を回り沢山の洋服を購入した。

2人は家に帰り買ってきた物を広げてファッションショーを始めた。2人のテンションは上がっていく。

そして夜遅くまで楽しげな笑い声が響いていた。

 


エルフ専用リゾート施設建設のための奴隷達の仕事は日に日にハードになっていった。肉体的にも精神的にも過酷な労働を強いられる毎日、奴隷達は疲弊しきっていた。彼等の顔から生気が失われていく。

そんな中1人だけ希望を失っていない者がいた。

それはリーダー格の男だ。彼はある日の夕食時に奴隷達に向けて言った。

「おい……俺達がなんでこんな事をさせられてるか……お前らわかってるか?」

「……わからない」

男が言うと他の奴隷達は力なく呟いた。男はそんな奴隷達の反応を見てため息を吐いた。

「そうだろうな……」

奴隷達が解放される時は来ない。

何故なら自分達が死ぬまで働かされるからだ。それは男もよく理解していた。だがこの生活はあまりにも理不尽だ。

 

 

 

それから数ヶ月後の事だ。

「えっ!?完成したんですか?」

ジャンヌは目を丸くしながら驚きの言葉を口にした。

「ああ、完成した」

村長は嬉しそうに答えた。

「すごいじゃないですか!」

ジャンヌは尊敬の眼差しを向ける。

「まあな」

村長は少し照れ臭そうに答えた。

目の前には白い壁の豪華な建物が建っていた。

「すごいですね……」

ジャンヌは呆気に取られていた。

「早速入ってみるか?」

「ぜひお願いします!」

ジャンヌは興味津々といった感じだ。

2人は建物の中へと入る。中はまるでホテルのような空間が広がっていた。床はピカピカの大理石だ。天井は高く開放的になっている。ジャンヌとリリアンナは思わず見惚れてしまった。

内装の美しさに見とれる2人に村長は声を掛けた。

「こっちだ」

ジャンヌとリリアンナはそれに続いた。階段を下ると大きなホールに出る。

2人が降りてきたところは大きなガラス張りになっていて海が一望できるようになっていた。

「おお~!!」

「凄いわね……」

2人は感動のあまり大声で叫んでしまった。

「はしゃぐのは後でやってくれ」

「す、すみません……」

ジャンヌは恥ずかしそうに謝った。

 


完成したリゾート施設は最高の出来だった。

完成したリゾート地はエルフの村で大好評だ

。そのお陰で連日客が押し寄せている。

今日は休日ということでリリアンナとジャンヌも遊びに来ていた。

2人は水着に着替え浜辺に出た。2人はとても楽しそうだ。

2人は波打ち際を歩きながら話をする。

ジャンヌはジョイントを取り出し火を付ける。

「う~ん最高ね~」

「ほんとそれね~」

2人は幸せだった。ジャンヌがリリアンナの手を引き砂浜を走り出す。

ジャンヌは満面の笑みを浮かべた。

 

 

 

今日もエルフの森は平和だった。

奴隷達は新たな場所で地獄を見ているがそんな事はエルフ達には関係が無い。

 


エルフの森は今日も1日

ラブ&ピース

おいでよ!エルフの森17!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。


エルフの森では多種多様な薬物を製造しているが、中でも麻薬や幻覚剤の原料となる植物の栽培が盛んに行われている。

エルフの森では様々な異世界の物品を召喚し栽培した原料から麻薬や覚醒剤、幻覚剤まで合成し売り捌いていた。

なによりエルフ達は皆ジャンキーで、村の中には薬物専門店も多くあった。サイケデリック屋・アッパー屋・ダウナー屋・コーヒーショップまで何でもあり店はエルフ達の間で大人気だった。

そして今日もエルフの少女2人が森の中で幻覚キノコの採集をした帰りにコーヒーショップで休憩していた。


1人は銀髪の美しい美少女だ。彼女の名前はリリアンヌ・ルフェーブルと言う。
彼女は合法的なドラッグであるアルコールが大好きだった。

もう1人の金髪碧眼の美しい美少女はジャンヌ・ダルク。大のマリファナ好きだ。

「んー!ここのマリファナ最高!!」

そう言って店に置いてある大型の水パイプで一気に吸い込んだ。

(あぁ……気持ちいい……)2人とも煙突の様に煙をモクモクと出している。

2人が立ち寄ったのは最近エルフの村に出来た『コーヒーショップ』だ。コーヒーショップと言ってもコーヒーは売っていないマリファナ専門店の事だ。異世界の雑誌で存在を知った店の店長が真似をしたらしい。

大麻を購入し店で楽しむスタイルは無かったためエルフの村で大ヒットした。注文するとソフトドリンクや軽食も食べられとても便利だ。

リリアンヌはアル中だがマリファナも嫌いでは無かった。ジャンヌと共に煙を吐き出す。

「ふぅ~」「ぷっはー!」

2人以外にも店内にはエルフ達がマリファナを吸い談笑を楽しんでいる。この光景はこの森に住むエルフにとって居酒屋のようなものだ。客の大半は雑談を楽しみ、残りはひたすら軽食を食べ続けていた。

ジャンヌの最近のお気に入りは『ウェデングケーキ』という種類のマリファナだ。甘い煙と強いハイが魅力的だ。ちなみにリリアンヌはアルコール派である。

2人で会話を楽しみながらマリファナを吹かす。「ねぇねぇ聞いた?例の噂」ジャンヌが何気なく切り出した噂話。それはエルフの森の奥地にある温泉街の話だった。なんでも温泉があるのだそうだ。しかも天然の湯らしく効能も素晴らしいらしい。そんな話をしている内に時間は過ぎていった。気がつけば夕方になっていた。

「そろそろ帰ろうか?」「うん…………」

家に帰った2人は夕食を食べお風呂に入った後部屋に戻った。今晩は寝るまでずっと2人でトランプをしていた。飽きることなく遊んでいたらいつの間にか眠っていたようだ。次の日になった。朝食の後ジャンヌと一緒に散歩に出た。

しばらく歩くと新しいコーヒーショップを見つけた。どうやらまだ開店していない様だ。入り口の横の看板を見るとオープン時間が書かれていた。10時からのようだったのでそれまで待つことにした。

10時になり店を開けて貰った。店内に入るとカウンター席しかない小さな店だったが、清潔感があり居心地の良い店だった。2人はカウンターに座ってマリファナを頼む事にした。店主らしき男が現れ挨拶をする。メニューを見せてくれた。2人はマリファナを3gづつオーダーする。2分程してボングが出てきた。見た目は完全にただの水パイプに見えるが匂いは全くない。

ジャンヌの方は美味しいと言っているがリリアンヌはあまり好きになれなかった。試しに自分の方にも吸わせてもらったが全くわからない。店主によるとこれは普通のマリファナなのだとか。不思議だと思いつつも気にせず2人は楽しげにマリファナを楽しんだ。その後2人は気分良く帰宅する事にした。コーヒーショップで持ち帰り用のマリファナをオーダーする。

今度は別の種類を買ってみる事にする。しかしどれも同じ様に見えてしまう。

結局よくわからなかったのでジャンヌと同じ物を買う事にして帰った。

家に帰って早速吸ってみることにする。味は同じで全く問題無くとても美味しい。

 


数日後、またジャンヌに誘われて出かける事にする。

道中、以前行った喫茶店の前を通る。

なんと店はまだ開いていた。

興味本位で寄ってみることにした。

店に入ってみると意外と繁盛していた。

テーブル席は全て埋まっており、カウンターで飲み物や軽食を食べることもできる。

店長が来てくれと言い、案内されるまま奥の部屋に行く。

そこには見慣れた人物が座っていた。

「あれ?リリィじゃないか」

「えぇ!?お婆ちゃん!?どうしてここに!?」村長のジュリエットがそこにいた。

「いやぁ、たまには外食しようと思ってね。ほれジャンヌお前さんも座りなさい」

「はい」

3人並んで椅子に腰掛ける。

ジャンヌは相変わらずの調子で喋り、リリアンヌは久しぶりに会った祖母との会話を楽しむ。

そして注文が届く。

頼んだのは飲み物が3つと朝食が2つだ。シャブ中の村長は飯を食わない。

食事を終えた後ジャンヌはトイレに行ってくると言って席を外す。その間リリアンヌは2人の昔話をして盛り上がった。

しばらくしてジャンヌも戻ってきたので会計することにした。

支払いを終え外へ出ると、先程のコーヒーショップの前に大勢のエルフが集まっていることに気づいた。何かあったのだろうか?と疑問を抱く。店の中を覗くと数人の人間が倒れていた。血を流している者まで居る。何があったのか店員に聞くがバカな人間が騒ぎキレた店長がショットガンで射殺しただけだった。なんて事はないエルフの森の日常風景だ。

興味を失ったエルフ達は散っていった。2人も帰路につく。今日は2人とも上機嫌だ。

「はぁ〜楽しかった〜」ジャンヌはスキップしながら歩いている。

「うん!私も久々会えて嬉しくなったよ!」リリアンヌはそう言って笑顔になる。

「あ、そうだ。これあげる!」ジャンヌはポケットの中からマリファナを取り出し渡した。(ま、いっか)リリアンヌは受け取り、火をつけて煙を肺一杯吸い込む。

いつもより強く効いている気がした。

ジャンヌと共にジョイントを吸いながら家路に急ぐ。途中でヘッドショップを見つけて店に入る。店内には様々な種類の喫煙器具が置かれていた。ジョイントペーパー適当に見繕って買うことにした。

家に帰るとマリファナを楽しみながらワインを飲む。

明日は何しようかなと考えつつ眠りについた。

 


次の日、リリアンヌは朝から出掛けてみた。

特に目的は無い。

気ままに街中を歩き回る。しばらくすると繁華街に着いた。

ここは色んなお店が沢山ある。

服屋ではアクセサリーも売っており、香水を売る店もあった。

色々な商品を見ているうちに良い考えを思いつく。

(このネックレスとブレスレットを貰おうかしら?)

店主を呼び止めて欲しい物を伝える。

「すみません。これを頂けますか?」店主はすぐに箱に入れて包装してくれた。代金を支払って店を出る。次に見つけたのは古着店だった。店内に入り適当なシャツとパンツを手に取る。サイズは合うようだ。値段を聞くと安かった。店主と交渉して半額にしてもらった。合計金額を払い店を出た。

家に帰ったら早速着替えてみる。

なかなか似合っているんじゃないかと思う。

鏡の前でポーズをとって見る。

「ふむ……悪くないですね」

などと呟きご満悦の表情を浮かべる。その後しばらくファッションショーをして楽しんだ後、昼食を食べた後芋焼酎を楽しむ。ラッパ飲みでゴクゴクと一気飲みする。喉越しが良く美味しい。グラスに注いでちびちび飲むのも良いがやはり直接口を付けて飲める方が好きだ。

途中起きて来たジャンヌも加わりマリファナを吸いながらゆっくりした時間を過ごした。

そんな感じで夕方までダラダラして過ごす。夜になり夕食を食べ終わり風呂に入ったあと、さっそく貰った服を着てみる。サイズもピッタリだった。気に入ったので大事に保管しておく事にする。

その後ベッドで横になって本を読み時間を潰す。

 

翌朝、リリアンヌはいつも通りの時間に起きて、顔を洗い歯磨きをして髪を結い上げた。服を着替えて部屋を出る。

すると廊下でジャンヌと遭遇したので一緒に居間へと向かう。

朝食を食べた後、ジャンヌの部屋へ行く。

昨日買った服を見せて感想を聞いた。

「どうでしょうか?」

「最高。よく似合っていて可愛い!」ジャンヌは親指を立てて答えた。

「ありがとうございます」照れた様子でリリアンヌは礼を言う。

「じゃあ、出かけよう」「はい」

外に出ると雲一つ無い快晴であった。2人は手を繋いで街へ繰り出す。

まずはジャンヌの行きつけのヘッドショップで新しいパイプとボングを買う。その後はジョイントペーパーやローチを数点購入。

それから2人で仲良く公園でマリファナを楽しんだ。「気持ちいいね〜」ジャンヌはすっかりキマってしまったようで、リリアンヌの肩にもたれかかりながら幸せそうな顔で言う。

「えぇ」リリアンヌは微笑み返す。

その後、2人並んで家路に着く。

帰宅したらリリィの部屋でゴロ寝して過ごした。

ジャンヌはずっとリリアンヌの側に寄り添っていた。

リリアンヌはそんなジャンヌが愛おしく思えた。

その日の夜はマリファナパーティーをした。

 


翌日、昼頃に起床した。

シャワーを浴びてからリビングに向かう。

そこには既にジャンヌの姿は無かった。

恐らく仕事だろうと思いリリアンヌは気にしなかった。

本を読みながらボーッとして過ごしているとあっという間に時間が過ぎた。気がつけば外は暗くなり始めていたので慌てて夕食の準備をする事にした。メニューはカレーだ。野菜を切って肉を炒める。市販のルーを入れてかき混ぜれば完成である。ご飯も炊いておいた。皿に盛り付けてテーブルに置く。後は食べるだけだ。スパイシーな香りが鼻腔を刺激する。

ジャンヌが帰宅し2人はスプーンを持っていただきますと言い食べ始める。味は普通だ。可もなく不可もない。普段から料理をしているリリアンヌにとっては手慣れたものである。食事を終えたら食器を片付け、後かたづけをする。

その後、ソファーに座ってパイプでマリファナを吸うジャンヌを眺めながらウイスキーを楽しんでいた。しばらくしてジャンヌが眠そうだったので寝室まで連れて行ってあげる。そして自分のベッドに潜り込んで就寝した。

 


次の日、リリアンヌはいつも通りに目覚める。ジャンヌはまだ眠っているようだ。起こさないようにそっと部屋を出て洗面所へ行き身支度を整える。

朝食を済ませて食後の紅茶を飲み終わった頃、ジャンヌが起きてきた。

おはようと言うと元気の良い挨拶を返される。

その後、軽く一服し2人で散歩に出掛けた。

今日は特に目的は無いのでのんびり歩くことにした。

 

途中、ペットショップを見つけたので立ち寄る事にする。店に入ると様々な種類の奴隷がいた。店員に尋ねると売れ残っている子達らしい。みんな人間らしく値段は安い。とりあえず飼ってみるのもありかもしれないと考えた。店内を見て回っていると、1匹の奴隷と目が合った。茶色い毛並みの奴隷だ。女性客と何か話している。どうやら値引き交渉中のようだ。しばらくすると女性は諦めて去って行った。

「あの子は良いんですか?」と聞くと「駄目です」と即答された。

リリアンヌは少し考えると店の主人を呼び止め、例の獣人の子を買い取りたい旨を伝えた。値段を聞かれたので相場よりもかなり安く提示する。それでも構わないと言われたので購入する意思を伝える。

手続きを済ませると代金を支払って店を出た。買った奴隷はアリシアにあげる事にした。

村長の家に帰り事情を説明する。

彼女は大喜びしていた。早速名前を付ける相談を始める。

話し合いの結果、名前はベルに決定した。彼女はこれから村長の家で暮らす事になった。何日生きられるかな?と冗談めかすと、数日で死んじゃうかも……などと言っていた。まぁ、その時はその時である。

夕食はジャンヌと一緒にジャンキークッキングを嗜んだ。

マリファナ入りのパンケーキを作って食べた。

夜になり、ジャンヌが先に風呂に入る。

その間にリリアンヌは部屋の掃除をしておく。

ジャンヌが出てきたので入れ替わりで浴室へ向かう。

髪を解き身体を洗い湯船に浸かる。

その後、上がって髪を乾かし居間へ戻る。そこでジャンヌが晩酌のお誘いをしてきたので付き合う事にする。

今夜はワインを飲むつもりだが、せっかくなので違う種類を試す事にした。ボトルを手に取りラベルを見る。白ブドウで作られたロゼ・ワインのようだ。グラスに注いで飲むと口当たりが良く飲みやすい。美味しいと伝えるとジャンヌは嬉しそうだった。2人で飲んでいるとジャンヌの様子がおかしくなった。目は虚ろで顔は赤い。「大丈夫ですか?」「うん……だいじょうぶだよ」呂律も怪しい。明らかに酔っ払っている。リリアンヌは彼女を介抱しながらベッドへ運び寝かせた。

ジャンヌは頬を赤らめてスヤスヤ眠る。

リリアンヌはその寝顔を微笑みながら見つめていた。

 


翌朝、ジャンヌは二日酔いに悩まされた。

頭痛、吐き気などの症状がある。こんな時はマリファナを吸うに限る。

ジャンヌは自分に回復魔法を掛けボングで3ヒットほどマリファナを吸い、買い置きしてあるハルシオンを飲み寝逃げした。昼過ぎに目を覚ました時には大分マシになっていた。

昨日の事を思い出すと気分が悪くなる。

リリアンヌの前で醜態を晒してしまったのだ。

穴があったら入りたいとはこのことだろう。

ジャンヌは悶々としたが、いつまでも悩んでいても仕方ないので気持ちを切り替えることにした。まずはお礼を言うために彼女の元へ行くことにする。

ノックをしてからドアを開ける。

「こんにちは」

リリアンヌは驚いた顔を見せた。

ジャンヌは恥ずかしそうに言う。「その、ありがとう…」そして、すぐに話題を変える。

「ねぇ、私にもマリファナちょうだいよ!」

リリアンヌが答える。

「いいですよ。一緒に吸おうか」2人は並んで椅子に座る。

テーブルにはマリファナが置いてある。

ジャンヌはマリファナを口にくわえると火をつけた。

煙が肺を満たしていく。

とても心地よい感覚だ。

そのままゆっくり吐き出すと頭が冴えてくる。

しばらくするとリリアンヌも同じことをした。

2人の呼吸に合わせて白いモクモクが出てくる。

ジャンヌは不思議そうな目でそれを見ていた。

そして、ふと思い出したように言った。

「そういえばさ、昨日の夜のこと覚えてる?」

リリアンヌは首を横に振る。

嘘ではないようだ。

それなら良かったと安堵する。

あんな痴態を見せてしまったのに忘れられたら困るからだ。

しかし、本当に何もなかったのだろうか? 少しだけ不安になる。それから2人でマリファナを楽しんだ後、リリアンヌの部屋を出てジャンヌは自分の部屋に帰った。

 


部屋に戻ったジャンヌは昨日あった事を思い出して顔を赤らめた。自分がとった行動も思い出して、しばらくベッドの上でゴロンゴロン転げ回っていた。

リリアンヌが覚えてないなんて嘘だと思っていたが聞くに聞けなかった…。もし、聞いたとしても答えてくれないだろうとも思った。

それにしても、あのリリアンヌがそんな事をするとは思えない。

きっと何かの間違いだと結論を出した。

 

 

 

エルフの森は今日も平和だった。明日もきっと平和だろう。明後日も平和に違いない。

 


エルフの森はラヴ&ピース

おいでよ!エルフの森16!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 

最近村では最近妙な噂が広がっていた。「この森に吸血鬼が住み着いたらしい」という噂だ。

噂を聞いた銃砲店の店主は特製の銀の弾丸を作って売り始めた。

便乗した八百屋がニンニクの特売を始めた。

魚屋はニンニク料理に合うイカや貝の特売を始めた。

アッパー屋シャブシャブでは吸血鬼グッズと称して注射器の特売を始めた。

ダウナー屋ヒーローも負けじと阿片10%割引きを始めた。

近所でセール中でよく分からないが割引セールを始める店も多かった。

そしてついに居酒屋ではビアガーデンが始まった。今ならビール3時間飲み放題だ。

珍しくリリアンヌは興奮していた。ビール3時間飲み放題のチラシを見たのだ。
3時間で銀貨3枚とは破格である。こんなことは今までなかった。

彼女は酒好きではあったがそこまで金遣いの荒い方ではなかったからだ。

(これは行くしかないわね……!)

かくして二人は夜の街へと繰り出すことにした。

 

その夜酒場には二人のエルフがいた。

ごきゅっごぎゅっごきゅっごきゅっ……ぷっはーーーーー!!!!

「くぅ〜〜〜たまんないわ!!」

「もう一杯ちょうだい!!」

ジョッキを掲げる二人の姿があった。

一人は酔って顔を真っ赤にした金色の髪の女だった。

もう一人はそんな女を見てニヤついていた。

リリアンヌさぁ〜それ何杯目?」もう一人の方は銀色の髪をした美少女。

「え?うーん20杯目くらいかしら……」

「ひえぇ…」少女はドン引いていた。

20杯目のビールを飲み干すと金髪の少女は大きくため息をつく。

「あああ……美味しいわねぇ……。」

軟骨を食べしみじみと言う。そうしている間に店員さんが追加注文を聞いてきた。

「お客さまどうされますか?」

「とりあえず生中お願いします!」元気良く答えたのはリリアンヌの方であった。

追加分が来るまでの間、金髪の少女が話しかけてきた。

「ねえ、あの吸血鬼の噂聞いたことある?」

「あの吸血鬼ってどんなのよ」

「なんかね、全身血まみれなんだって!それで人を襲っているみたいだよぉ〜」

「へえそうなんだあ」興味なさげに答えるリリアンヌであった。彼女はよく分からない噂より目の前のアルコールのが重要だった。

「でも大丈夫かなぁ、もし襲われたらどうしようから?」

心配する少女に対して、全く危機感のない顔で答えるリリアンヌ。

「まあまあその時に考えましょう」

リリアンヌは追加の焼き鳥を注文した。届いたビールを一気に飲み干す。

ごきゅっごきゅっごきゅっごきゅっごきゅっごきゅっ…ぷっはーーーー!!

「最高よねえ……」幸せそうだ。

 

エルフの里は降って湧いた吸血鬼特需で賑わっていた。普段は質素倹約がモットーだが、ここぞとばかりに贅沢をしているものが多かった。

吸血鬼特需で村は潤った。それは良いことであった。吸血鬼を捕らえて売り払おうと考えてる者も多かった。せっかく銀の弾丸を買ったのだから使いたいと思っている村人も多かった

店の店主達はこの機会に一儲けしようと思い次々と新製品を売り出した。

八百屋はニンニク料理セット、魚屋はニンニク料理用海鮮セット、銃砲店では吸血鬼用ホローポイント弾、シャブシャブ屋は吸血鬼記念セール10g買うと1gオマケセール、サイケ屋は新しい吸血鬼柄のLSDを発売、ダウナー屋ヒーローは今だけ阿片セール、コーヒーショップは吸血鬼向けトマトジュース販売…おおよそ吸血鬼と関係のない物が殆どだった。

「ねぇ、リリィ?吸血鬼って本当にいると思う?」

「いないんじゃない?だって私見てないもの」

「そっかあ。じゃあいないかあ」

二人は酔い潰れていた。リリアンヌは机に突っ伏して寝ている。ジャンヌは床で大の字になって眠っていた。

エルフの森はお祭り騒ぎになっていた。

 

翌朝、目を覚ました二人は二日酔いで苦しんでいた。

「うえぇ……気持ち悪い……」

「リリィもなの……?ちょっと待ってて水持ってくるから……」「ありがとう……」

二人は水を飲んでいた。

「昨日のあれは何だったのかしら……?」

「さあ?」

昨日の夜、酒場には二人のエルフがいた。リリアンヌとジャンヌである。二人は昨日まで酒を飲んだくれていたが、今は二日酔いで頭が痛かった。

「ねえリリィ……もうやめようよ……今日はお酒控えた方がいいんじゃないかなあ……?」

「そうね……明日は仕事だし……今日は止めておくわ……」

二人はお互いに回復魔法を掛け合い寝る事にした。

 

次の日の朝、2人は久々にコーヒーショップで朝食を取る事にした。

「リリィおはよう」「おはようジャンヌ」

朝っぱらからヘビースモーカーのようにマリファナを吸っている二人。煙を吐きながらリリアンヌが言う。

「やっぱここのモーニングセットは美味しいわ」

「うん、美味しいねー。……ところでその手にある物は何かなー?」

「え……?」

リリアンヌの手には一升瓶があった。中には透き通る透明な液体が入っている。

「これは何ですかー?」

「これはね……魔力を回復させるものよ」

「そうなんだぁ」

「そうよ」

「ふーん」

リリアンヌはゴクリと飲む。

「う……まっ……!」「何やってるの!?」

「眠気覚ましに…こうして……ごきゅっごぎゅっごきゅっごきゅっ……ぷはー!!」

「朝からそんなことしないでよ!」

「えへへぇ」

「全くもう……」

「まあまあ、ほら、ジャンヌも飲みなさいよ」

リリアンヌが勧めてくる。

「私はいいよぉ……」「大丈夫よぉ!一口だけでも!ね?」「うぅ〜しょうがないなあ」

リリアンヌがグラスについでくれる。恐る恐る口に含む。

「ん……美味しい!」「でしょう?もっと飲みなさいよぉ〜」「えへへ〜」

それから二人はマリファナを吸いながら芋焼酎をぐびぐびと飲んだ。

夕方になり店長が起こしてくれた。「2人とも起きてください」

「あ……?ああ……?」

頭痛い……。

「なんでこんな時間まで寝てるんですか……」

「え……?今何時?」

「もうすぐ夕方ですよ」

「え……?本当?」

「はい。もう夕方です」「あ、じゃあそろそろ帰らないと……」

「早く帰ってください」

リリアンヌはジャンヌを連れて家に帰った。

家に帰り着いて二人は泥の様に眠りこけた。

次の日の朝、二人は二日酔いで苦しんでいた。

「うう……気持ち悪い……」「頭がガンガンする……」

ジャンヌとリリアンヌはまたお互いに回復魔法を掛け合った。「ジャンヌ、治った?」「リリィこそ」

「ジャンヌ、一緒にお風呂入ろう」「そうだね」

二人は裸になって浴室に入った。「ジャンヌ、体洗ってあげる」

「ありがとうリリィ」

体を洗いっこした後湯船に浸かる。

「はあ……生き返るわ……」

「私も……」

「ねぇ、ジャンヌ」

「何?リリィ」

「昨日の夜は楽しかったね」

「うん、楽しかった」

「またやろうね」

「うん」

二人はお風呂から出た後、ジャンヌが夕飯を作る。リリアンヌはリビングで異世界から召喚したテレビを見ながらくつろいでた。

「できたよー」

ジャンヌが料理を持ってくる。今日のメニューはオムライスだ。

「いただきます」

二人は黙々と食べ始める。「美味しい」

「良かった」

「ジャンヌ、ありがとね」

「どういたしまして」

リリアンヌは思った。

(なんか、前より仲良くなった気がする)

 

次の日、二人は仕事に出かける準備をしていた。リリアンヌが鏡の前で髪を整えている。ジャンヌは朝食の準備をしている。

玄関で靴を履いているとリリアンヌがジャンヌを呼んだ。

「ジャンヌ、これ付けてみてくれない?」

リリアンヌは赤いリボンを持っていた。

「え?うん」

ジャンヌはリリアンヌの後ろに回る。ポニーテールに結んだ。

「どうかな?」

「可愛いと思う」

「そう、よかった」

「行ってらっしゃい」

「行ってくるね」

リリアンヌは薬の取り引きに向かった。ジャンヌはパイプの掃除を始めた。仕事を終え、リリアンヌが帰ってきた。

「ただいまー」「おかえりー」

リリアンヌは買ってきた物を渡す。

「はい、頼まれてたもの」「ありがとう」

ジャンヌは包みを受け取る。

「リリィ、ご飯作るね」

「うん、お願いね」ジャンヌが夕食を作っている間、リリアンヌは部屋で着替えていた。

「リリィ、出来たよー」

リリアンヌは食卓に向かう。今日の献立は焼き魚に味噌汁、白米である。

リリアンヌは箸を取り食べる。「ん、おいしい」ジャンヌはリリアンヌを眺める。「なぁに?」

「うぅん、なんでもないよ」

ジャンヌは微笑んだ。

夕食を食べながらリリアンヌは焼酎をラッパ飲みしている。

「ぷっはー!」

「リリィ、そんなに飲んで大丈夫?」

「平気よぉ!まだまだこれからよ!」

リリアンヌは一升瓶を持ち上げる。

「ジャンヌも飲みなさいよ!」「えぇー」

ジャンヌはあまり酒に強くないので飲むのを控えているのだ。何よりジャンヌはマリファナ派だ。

ジャンヌはリリアンヌから受け取った小包を思い出した。頼んでいた。頼んでいたハシシのはずだ。

(どんな感じなんだろ?)

ジャンヌは包装紙を破り中身を取り出す。中に入っていたのは黒いボール状の大麻樹脂だった。匂いを嗅いでみる。甘い香りがした。少しライターで炙り千切ってみた。「ん……良い香り!」

それからジャンヌはリリアンヌにお酒を断り部屋からパイプを持って来た。

ハシシを軽く炙り千切ってパイプに詰める。何度か繰り返してパイプに詰まったらライターで火を付け煙を吸う。スパイシーな香木の香りがする美味い煙が入ってくる。ジャンヌはうっとりとした顔でハシシを楽しんだ。

「はあ……最高……」

しばらく楽しんでからパイプを置き、ジャンヌは目を閉じてリラックスした。

リリアンヌがぐびぐびと喉を鳴らす音が聞こえるだけの静かな夜だ。

 

次の日、ジャンヌはリリアンヌと一緒に買い物に出かけた。二人は街を歩いている。

「ジャンヌ、今日は何を買うの?」

「服かな」

二人は服屋に入った。ジャンヌは店に置いてある服を見ていく。リリアンヌは店員に話しかけた。「この子に似合う服を探してるんだけど……」

「ジャンヌちゃんなら何でも似合うと思いますよ」

「そうかしら……」

リリアンヌはジャンヌの肩を掴み振り向かせる。そして上から下までじっくりと見た。

「うーん……やっぱりどれも同じに見えるわね……」

リリアンヌは頭を悩ませた。ジャンヌはマネキンを見て呟く。

「私も着れるようなサイズのが無いや」

リリアンヌはジャンヌの手を引き店を後にした。

二人が家に帰ってくる。リリアンヌはジャンヌの部屋から箱を持ってくる。「はいこれ」

「何?それ?」「開ければ分かるわよ」

ジャンヌは梱包を解き中身を見る。中には黒いワンピースが入っていた。ジャンヌはワンピースを着てみる。サイズはぴったりだ。

「どう?」「可愛いじゃない」

リリアンヌは写真を撮る。

「ねぇ、ジャンヌ」

「なぁに?」

「その服を着たままデートしない?」

「いいよ」

二人は手を繋ぎ外に出た。二人は街を歩く。リリアンヌはジャンヌの姿を見て言った。

「うん、よく似合ってる」

「そう?」

「可愛い」

ジャンヌは照れくさそうな顔をする。

「もう……褒めても何も出ないよ」

「本心なのになー」

リリアンヌは笑う。

(そういえば)

ジャンヌは思った。

(リリィって、私のこと好きみたいだけど、恋愛的な意味なのかな?)

ジャンヌはリリアンヌの方を見た。リリアンヌはジャンヌの顔を見ている。「ん、どうかした?」

「え、あ、なんでもないよ」

「ふーん」リリアンヌはジャンヌの頬にキスをした。

「ひゃっ!?」

「可愛い」

リリアンヌはまた歩き出す。

「ほら、行くよ」

ジャンヌの顔は真っ赤になっていた。

「うん」

ジャンヌはリリアンヌについていく。

「どこに行こうか」

「どこでも」

「じゃ、喫茶店でも行こっか」

二人は歩いていった。

リリアンヌは喫茶店に入る。ジャンヌはコーヒーを注文し、リリアンヌは紅茶を頼む。しばらくすると飲み物が届いた。

「いただきます」

リリアンヌはカップを手に取り、一口飲んだ。ジャンヌは砂糖を入れたミルクティーを飲む。甘さが口に広がった。

ジャンヌはマリファナを取り出し火を付ける。ジャンヌはリリアンヌを眺めていた。リリアンヌは紅茶を飲みながらジャンヌを見ていた。

(なんだろ、見られてる?)

ジャンヌは何か言おうとして口を開けた。

「あのさ」

「ん?」

「ちょっと聞きたいんだけど」

「なに?」

「リリィは私の事好きなんだよね」

リリアンヌは驚いた顔になる。「急にどうしたの?」

「いや、昨日聞いたからさ」

「そうだったっけ?」

リリアンヌは首を傾げた。

「まあいいわ」

リリアンヌは咳払いしそのまま有耶無耶にしてお茶を楽しんだ。しばらくして二人は席を立った。

「そろそろ帰る?」

「そうだね」

「今日はありがとう」

「うぅん」

ジャンヌとリリアンヌは手を繋ぎ2人の家に帰っていった。

リリアンヌが寝ている。マリファナを吸いすぎて気絶するように眠った。

ジャンヌはハシシを吸っている。

(なんか変な感じだなあ)

ジャンヌは思う。なんとなくだが、リリアンヌが自分を好きだというのは本当なんじゃないかと思う。しかし、それは恋愛感情ではなく親愛とかそういうものだろう。

(私はどうなんだろ……?)

ジャンヌは自分の気持ちを考えた。

「…………」

ジャンヌはリリアンヌの髪を撫でた。さらさらとした髪の感触を味わう。

(あぁ、好きかも)

 

 

 

 


結局エルフの森に吸血鬼がいたかどうかは分からない。

でもエルフの森が平和だった事は間違いが無いのだ。今日も一日平和だった。明日もきっと平和だろう。明後日も平和に違いない。

 


エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-

おいでよ!エルフの森15!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。


エルフの村では今もなお薬物の製造と密売で潤っている。

エルフの森は広く司法の手が届かない無法地帯で、違法薬の販売所や阿片窟まで何でもあった。

エルフの森は世界中から麻薬ディーラーが集う世界の麻薬供給源になっていた。麻薬撲滅を掲げる政治家や貴族は暗殺された。この森には合法も非合法もなく、全てがごちゃ混ぜになって存在していたのだ。そして今宵もまた

「いらっしゃいませー! 今日入荷したばかりの新商品だよ!」

エルフ商人の声に客が集まる。

「こっちは何だ?」

客の一人がエルフ商人の持つガラス瓶を見る。中には透明な液体が入っていた。

「こちらはエリクサーです」

それを聞いた客達がどよめく。

「おいおいマジか!? 本物だろうな!?」

「もちろんですよ! 効果は折り紙付きですぜ旦那!!」

エリクサーとは万能回復剤と呼ばれる究極の回復アイテムである。どんな傷でも病でもたちどころに治すという代物だった。英雄譚などでお馴染みであるが現実に存在するなど夢にも思わなかった。しかし目の前のガラス瓶に入った謎の透明水はそんな物が本当に存在するのか疑わせるほど安っぽかった。

「値段次第だね……いくらだい?」

「一本大金貨二枚だ!」

(ふむ……)

店主の言葉を聞きながら男は懐に手を入れる。そこから金貨を取り出してカウンターに置いた。

「はい毎度ありぃ~!! 」

店主はまたエリクサーを売り続けてた。

 

エルフの森では遂にエリクサー生産を始めていた。

エルフ達は異世界から製薬会社の製薬工場ごと召喚しエリクサーの大量生生産をしていた。エルフの森の奥深くに建設された巨大な施設の中では日夜、作業員達の必死の生産活動が行われていた。

彼らはこの世界には存在しない知識を駆使して薬を作り続けていく。

その作業内容は多岐にわたり複雑なものだったが、召喚された薬品会社のロボットによって全て自動化されていた。

作業は機械が行うため人手はいらず、昼夜問わず休みなく稼働し続けた結果僅か半年ほどで安定供給が可能となった。

しかも一日に作れる量は膨大であり、製造工程を大幅に簡略化したこともありコストは大幅に低下していた。材料費はかかるものの人件費はほぼゼロに近い状態で大量生産が可能になったのだ。

こうしてエルフの森で作られた大量のエリクサーは世界中に出荷されていくことになった。

エルフ達にとっては正に笑いが止まらない状態となっていた。

 

次にエルフ達は新たなビジネスを始めた。それは偽金作りである。偽造通貨の作成は最も難しく、犯罪行為として認知されている。だが今のエルフ達にそのような概念はなくただ楽して稼ぐことを望んでいただけだった。

異世界から印刷工場を召喚し奴隷達に紙幣の偽造をさせた。彼等にとって難しいことは何もなかった。輪転機の前に座りボタンを操作するだけで次々と紙幣が製造されていったからだ。出来上がった札束は全て保管され必要に応じて使用されることになっていた。こうしてエルフの森では紙幣が大量に流通するようになり、更に莫大な利益を生み出していた。

新しい紙幣が発行されれば即座に偽造した。異世界の印刷技術は素晴らしくどんな紙幣も製造できた。

 

エルフ達はまた新しくビジネスを思い付いた。今度は煙草であった。今度は嗜好品である。これを流行らせることによりさらに金を儲けようと考えていたのだ。

今のタバコはパイプに入れて火を付け吸う刻みタバコしかなかった。エルフ達は異世界の紙巻きタバコに目を付けた。

ポケットから取り出し火を付ければいつでもマイルドな煙が吸え手軽だ。煙をマイルドにするフィルターの存在も大きかった。

エルフ達は早速異世界からタバコ製造工場を召喚した。

エルフの森煙草製造工場は瞬く間に完成し量産が開始された。そしてあっと言う間に普及していった。

最初の内は小さな火種であったがやがて徐々に広まっていき爆発的なブームとなった。

特に王侯貴族や権力者を中心に流行ったことからたちまち一大産業へと成長していくことになる。

これにより更なる巨額の富を得ることとなるのだ。

 

エルフ達はさらに新しいビジネスを始めた。次は娯楽事業だ。

今までは麻薬や覚醒剤などの違法薬物ばかりだったが、次に目をつけたのはギャンブルだった。異世界からバカラ賭博や花札トランプなどギャンブル用品を召喚し各街に賭博場を開帳していった。

どこの街のマフィアもエルフの傘下組織であり賭博の経営もスムーズに行った。賭場の胴元になれば毎月多額の配当が得られるのだ。

 

エルフ達は異世界からどんどんビジネスを学んで行った。

次にエルフ達が新たに始めたのは金融業である。闇金だ。これはヤクザや悪徳商人などが顧客となり多大な収益を上げた。金が返せないヤツには麻薬を売らせて返済させた。そうやって稼いだお金を使いさらなる商売を始めるのだ。そしてまた儲かり次第に資金を増やしていった。

 

エルフ達はまた新しい商売を思いついた。抗生物質の販売だ。
人間達は細菌やウィルスによる感染症で死ぬ者は後を絶たず、毎年数十万人もの死者が出ていた。エルフ達はそんな者達に特効薬を与え治療した。しかしそれだけでは終わらなかった。エルフ達は医学の知識があったのだ。エルフ達は菌の研究を始め、独自の抗生物質の開発に成功した。

完成したのは肺炎球菌に対する抗生物質である。この世界にある既存の薬草とは全く違う全く未知の成分だった。エルフ達は開発した抗生物質を最初は安価に売り捌き普及させた。

抗生物質ありきの治療になったら今度は超高額な金額に釣り上げた。

こうしてエルフの森はあらゆるビジネスに手を出し大成功を収めた。

しかしまだ満足していなかった。もっと稼ぎたいと思っていた。

 

エルフ達は結局麻薬ビジネスをまた始めた。阿片の輸出だ。

人間の国の街にいくつもの阿片窟が出来た。エルフの森製の阿片は中毒性が異常に強く、一度手を出せば二度と抜け出せない魔性のドラッグだった。ほんの少しだけヘロインを混ぜてあったのだ。

エルフ達が作った阿片は普通の物より遥かに抑制作用が強く依存性が高かった。阿片窟では連日多くの人間が阿片を吸い続けた結果、廃人になる者が続出した。だがそれすらもエルフ達の知ったことではなかった。むしろそれを歓迎していた。阿片は儲かるからだ。

 

人間達は阿片窟で料金を支払い阿片を買う。

買った阿片を持ちランプの周りに寝転がる。店から借りた煙管に練った阿片を入れランプの火で炙って煙を吸う。

強い快感が襲い掛かる。混ぜてあるヘロインによるラッシュだ。一瞬にして理性を失い快楽に溺れていく。

人間は阿片の禁断症状により、やがて衰弱し廃人になり最終的に死に至る。

エルフ達にとっては最高のビジネスだった。

阿片の販売は阿片窟以外にも売れた。戦争で使う兵士たちが痛み止めに使うのだ。アルコールで溶かした阿片チンキ剤が兵士たちの心を癒した。

阿片チンキ剤を服用すれば痛みがピタリと止むのだ。兵士は阿片を喜んで使った。何より戦争の罪悪感も阿片が心を満たし癒した。そして大量に消費され続けた。阿片は戦場の必需品となっていた。

 

戦争は激化し新たな需要が生まれた。軍民問わず皆が疲労していた。食べる物も不足していたが働かなければならない。彼らは薬局でヒロポン錠を求めた。

数錠飲めばたちどころにやる気がみなぎり疲労は取れ空腹感も感じなくなる。ヒロポン錠は売れに売れた。

一瞬の油断が死に繋がる戦場では兵士に愛用された。恐怖もヒロポンが拭い去った。

ヒロポンで眠れない兵士は阿片チンキ剤を飲んで寝た。

負のスパイラルは完成していた。もう誰にも止められなかった。

こうしてエルフの森は繁栄を続けていった。

 

エルフ達は冷ややかな目で人間達を見ていた。自分達の儲けの為に殺し合いを続けている愚かな種族だと。

エルフの森は平和だった。エルフの森はいつも通り麻薬ビジネスを行いながら平穏な日々を送っていた。

ジャンヌはマリファナを吸いながらリリアンヌのおつまみを作っていた。久しぶりの普通の料理だ。今日は牛肉の燻製を薄く切り塩コショウを振りかけたものだ。それにポテトチップスとビールだ。

「お待たせしました」

「待ってました!」

2人は早速食べ始める。美味しい! やっぱり食事はこうでなくっちゃね。ポテトチップスが美味しい。リリアンヌは可愛い。マリファナも美味しい。幸せだわ。

「ジャンヌ、今度一緒に旅行に行きませんか?」

「良いですけどどこに行くんです? まさかエルフの森じゃないですよね?」

「違いますよ。実は最近温泉が流行っているんですよ。だから温泉街に行こうと思っています。私ずっと行ってみたくて……ダメですか?」

えっ何この子可愛すぎるんだけど……。

「全然大丈夫ですよ。行きましょう。楽しみですね。そうだ。水着買いに行きましょう。絶対必要になりますから。あーでも私そういうセンス無いからなぁ。どうしようかな……」

ジャンヌは頭が混乱していたが、確かな幸せを感じていた。

落ち着け落ち着け自分、まずマリファナを吸って落ち着くんだ。

ジャンヌはボングの火皿にマリファナを詰め火を付ける……ボコボコボコボコ……

「フゥゥーーーーー!」いいぞ落ち着いてきた。さて冷静に考えてみる。

リリアンヌと温泉?いかんいかん脈拍数が上がってきた…落ち着け…ボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ…………

フゥゥーーーーーーーーー!!

 

落ち着いた。さて現実逃避はここまでにして考えるべきことがあるだろう。それは何か。答えは一つしかない。

リリアンヌの裸を見れるチャンスである。

今まで散々見てきたとはいえ、これは間違いなく合法的に見ることが出来るのだ。しかも彼女の方から誘ってくれているのだ。

ああ、なんてラッキーなんだ…ジャンヌは薄れ行く意識でそう思った。ジャンヌは酸欠で意識を失った。

 

 

エルフの森は今日も一日平和だった。明日もきっと平和だろう。明後日も平和に違いない。

 


エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-

おいでよ!エルフの森14!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 


エルフ達は異世界から何でも召喚する。エルフ達が使う薬の中には、魔力を高める物や、痛みを和らげるものなどあるが、殆どは陶酔作用のある麻薬である。

そんなエルフの森では新しい異世界のアイテムを召喚している最中だ。エルフ達はマリファナ喫煙用のライターから開墾用重機まで何でもかんでも異世界から召喚するのだ。
そして今まさに、新たなマジックアイテムが召喚されようとしていた。

「さあ次は何が出てくるかしら?」

そう言って少女は目を輝かせて召喚サークルを見つめている。

サークルの中は徐々に輝きが増していき……遂に光の中からあるものが現れた!

『ドゴーッ!』という音とともに何か現れた。

次の瞬間にはもう既に土煙りが立ち込めていた。

「うっ!」

エルフ達はあまりの衝撃に思わず声を漏らす。周りにいた仲間達もあまりの音の大きさに皆困惑していた。(なんなのよこれは!?)

しばらくして土煙りが晴れていくと同時に召喚されたモノが見えてくる。

大きさは500m近い巨大なコンクリート製の建物だ。だが、ただの建物ではない……。

「まさかこれって……。」

一人のエルフがその建物を眺めながら呟く。

 


異世界の製薬工場……。」

 


エルフ達は思った。これで大量の薬物が合成できると…!!

それから数ヶ月後……。エルフの森の一角に異様にデカい製薬工場があった。そこの作業員はエルフ。彼らは日夜新種のドラッグを開発し続けていた。

そんな中、の一人がある異世界の本を発見した。それはこの世界にはない種類の麻薬の合成法が書かれている本だった。その本にはモルヒネの数千倍のパワーがありごく微量を摂取すると強烈な快感が得られるというのだ。エルフ達の反応は早かった。早速解析を始める。そして遂にそれを合成した!その効果は凄まじくたった数マイクログラム摂取しただけで、強烈な多幸感が味わえるのだ。

しかし恐ろしい事にその成分の入った2mgで人間の大人一人分の致死量となるらしい。少量でも依存性があり危険であるが、大量に服用してしまうと死に至る危険性があるため注意が必要だ。

モルヒネの数千倍、ヘロインの100倍のパワーがあった。つまり1kgの新麻薬を合成すればヘロイン100kgを作るのと同じだった。エルフ達は歓喜し大騒ぎとなった。中には踊り出すものさえいた。

(素晴らしいぞ!我々にこんな力があったとは……!)

今までにない圧倒的な力が手に入った事でエルフ達に自信がみなぎっていた。

エルフ達は新麻薬に「フェンタニル」と名前を付けた。紛れもなくこの世界最強のオピエイド系の麻薬だ。エルフ達は早速量産し売り出すことにした。

 


人間の国では麻薬が蔓延していたが最近どうも様子がおかしい。

麻薬摘発件数は減っているのに麻薬中毒者は増えているのだ。

しかも異常なスピードで……。

 


国王はその謎の現象について調べるため部下を派遣し調査させた。

その結果、驚くべき事が分かった。国内で流通している麻薬は極微力で今までの麻薬より効果があるのだ。その為人々は以前より廃人になっていると言う。

国王はこの事実を知り頭を抱えた。

(このままでは我が国はダメになってしまう!なんとかしなければ……そうだ!)

王宮魔術師や王宮医の試算では『従来の麻薬比べて数十倍以上強力』との事だ。

たった数キロ隠して持ち込めば従来の麻薬100キロの密輸と同じだ。

他の国でも麻薬が一気に広がり頭を悩ませていた。麻薬撲滅のため各国の首脳達は話し合いを始めた。そこで一つの結論に達した。

「もし他国でも同じ麻薬が使われているとしたら?それを秘密裏に輸入する事が出来れば……。」

こうして各国は同じ麻薬を探すことになった。

数日後…… とある国の王宮にて……

「麻薬ですか?」

「ああそうだ、今世界中で使われている麻薬を調べてくれないか?」

「わかりました。すぐに取り掛かります。」

「頼んだよ。それともう一つあるんだ。実は……」

 


その頃エルフの国では……

「カルフェンタニルの合成に成功しただと?」

フェンタニルを更に強化した麻薬カルフェンタニルが完成していた。

なんとフェンタニルの100倍の薬理作用を持つ究極麻薬だ。これを輸出すれば我々の勢力は大きく拡大するだろう……。

「よしっ!では早速売ろうじゃないか!」

「はい!」

その日、全世界に同時に大量のカルフェンタニルが入った箱が届いたという……

そして数週間後…… 世界中は阿鼻叫喚の地獄絵図となっていた。

麻薬によって次々と人が死んでいったのだ。

「うーん。やっぱり効果が強すぎたか……。まあいいか」エルフの森には笑い声だけが響いていた。

 


エルフの森では笑いが止まらなかった。カルフェンタニルはヘロインの4000倍の薬理作用があるからである。たった1kg作れば40トンのヘロインを作るのと同じである。まさに夢のような麻薬だった。

エルフ達は早速カルフェンタニルを各国へ売り捌いた。少量を密輸すれば同じ量のヘロインの4000倍儲かるのだ。売人は飛び付いた。

「うひょおおお!これはすごいぞ!」

「なんてこった!」

「やったぜえ!」

そして瞬く間に世界中の国々がカルフェンタニルに溺れていったのである。

エルフ達は調子に乗って大量に作り続けた。いくつかの国は崩壊しそうだがどうでもよかった。麻薬漬けになった国はもはや滅ぶしか道はないからだ。

それから数十年後…… 遂に国がいくつか滅んだ。だがそれでも麻薬は売れ続け世界はカルフェンタニルで満たされた。

エルフ達はどんどん作った。作る度に莫大な利益が手に入りますます金回りが良くなっていった。

一方人間の国では今までより麻薬中毒者が現れ危機に陥っていた。そんな中、一人の男が立ち上がった。

「私は人間を代表して言う!これ以上麻薬を作るのをやめろ!さもないとその首を跳ねるぞ!!」男はそう言った。しかし誰も聞く耳を持たない。当たり前だ。もう既に麻薬で頭がおかしくなっているのだから。次の瞬間男の体は真っ二つに引き裂かれていた。それはまるで肉屋の解体ショーのようだった。エルフによる対物狙撃ライフルで暗殺されたのだ。それからというもの…… その男の意思を継ぐべく麻薬の密売組織に立ち向かう者がいたが返り討ちに合い殺されたり、捕まり拷問を受け自白剤など使われ情報を引き出されたりした者もいたが結局全員殺されてしまった。


こうしてエルフが支配する世界となった。

エルフ達は新たな世界秩序を作った。麻薬産業を独占し、自分達だけで独占的に商売した。そして人間から高い税金を課し人間から搾り取った。

またエルフ達は今まで以上に森の奥深くに住処を移し人間の目から逃れる事にした。人間は愚かな生き物だ。そんな事を考えながら今日もエルフ達は麻薬を作り続けていた。

 


そして現在……森では薬物の販売が行われている。アッパー屋、ダウナー屋、サイケデリック屋。コーヒーショップ。沢山の店舗があるパラダイスだ。今日もお店には客がひっきりなしに来る。

「はい。いらっしゃいませー」

店員がそう言いながら、やってきた客に笑顔を向ける。

この店の制服は白シャツに黒のパンツというシンプルな服装だが、胸元は大きく開いていて谷間がくっきり見えるデザインになっている。

店内のBGMはテクノ系サウンドが流れており、壁一面にポスターが貼ってある。そこには様々な種類のキノコが描かれている。

店内では白い煙が立ち込めていて、皆がマリファナを楽しんでいる。思い思いに談笑したり軽食やソフトドリンクを楽しんでいた。店内奥のカウンター席に座っている二人の美少女が、何やら話しているようだ。

1人は銀色の髪をしたリリアンヌ。もう1人は金色の髪をしたジャンヌ。2人はこの店の常連だ。ジャンヌはボングでマリファナを吸いリリアンヌはジョイントで吸っている。2人共肌が白くてとても美しい。しかし、ジャンヌの目の下には大きなクマができていた。

「はぁ~……また仕事が増えるよぉ……」

「どうしたんですか?ため息なんてついて」

「ううん!なんでもない!」「ふふっ変なジャンヌね。

それより今度の週末はどこに行きます?」

「あーそうだねぇ……」

そう言いながらジャンヌはテーブルに突っ伏した。

「ちょっと!大丈夫ですか!?」「ああ、ごめんね。最近寝不足でさ。ついボーッとしちゃった。」

「ならいいですけど……あまり無理しないで下さいね?」

「ありがと。優しいんだね。」2人の仲睦まじい会話を他の客達は微笑ましく見ていた。

「そういえば……この間召喚したゲームまだやってませんよね。週末に一緒にやりましょう!」

「おっ!それもいいね!」

「じゃあ決まりですね!」

「よしっ!やろっか?」

2人は会話を楽しみながらマリファナを楽しんだ。

 

 

 

人間の国は滅ぶ寸前だがエルフの森はいつも通り平和だった。明日もきっと平和だろう。

 


エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-

おいでよ!エルフの森13!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 


エルフの森随一のマリファナ調理職人のスザンヌ。彼女は高齢ながらも卓越した調理技術で食用マリファナを作っていた。あだ名はスザンヌお婆ちゃん。

油にしか溶けないマリファナの有効成分をどんな食品にも溶かして料理にしてしまう天才だ。彼女にかかればどんな食事もハイになる。

マリファナを加熱し脱炭しバターやオイルに溶かす。バターやオイルを料理に混ぜれば完璧だ。スザンヌが作るジャンクフードを食べ続けたらきっと頭がハイになるだろう。

マリファナの有効成分THCは水に溶けない。しかしスザンヌはその欠点も克服する調理法を発案した。

俗にいう大麻チンキだ。

脱酸したマリファナをアルコール度数90度程度のリキュールに漬け込む。漬け込んだリキュールを乾燥させれば10%の水分に有効成分が残る。これを使えばグミなどのバターやオイルを使わない料理もハイな料理になる。

 


そんな料理の天才スザンヌお婆ちゃんから食事のお誘いがありジャンヌはウキウキだった。

「ふっふーん♪今日は何を作ってくれたんだろ?楽しみだな~」

ジャンヌは鼻歌を歌いながらスザンヌの家に向かった。

スザンヌの家に着きドアを開けるとそこには異様な光景が広がっていた。

家の中には大量のマリファナの煙が立ち込めていた。

「うわぁ!?何この臭い?」

「あらジャンヌちゃんいらっしゃい」

スザンヌさん!これは一体なんですか!?」

「これはねぇ〜ジャンキーズ・キッチンよ〜」

そう言うとスザンヌは一本のマリファナジョイントを取り出した。

「さあ、料理しましょう〜」スザンヌはジョイントに火を付け煙を大きく吸い込んだ。するとスザンヌの目がトロンとし顔色が良くなった。

「どう?いい香りでしょう〜」

「へぇー凄く美味しそうな匂いですね!」

ジャンヌはスザンヌと同じようにマリファナを吸った。

「すぅー…….ああ……気持ちいい……」

「ふふふ、気に入ってくれて良かったわ〜さあ一緒に料理を作りましょ〜」

それから二人は料理を作る事にした。

まず最初に作ったのはマリファナ・ソテーだ。スザンヌ特製のマリファナバターで食材を炒めるだけの簡単レシピだ。出来上がったマリファナ・ソテーを二人で食べた。

「うん!めちゃくちゃおいしいです!」

「それはよかったわ〜たくさんあるからどんどん食べてね〜」

そしてジャンキークッキングが始まった。

「次は何を作ればいいんですか?」

「じゃあ次はポテトサラダにしましょうか」

「ポテトサラダ?」

マリファナ調理の基本はバター料理が多い。ジャンヌはポテトサラダにバターを使うイメージが湧かなかった。

「材料はこれを使ってちょうだい〜」

スザンヌはジャガイモと玉ねぎを渡した。

「わかりました」

早速ポテトサラダ作りに取り掛かる。

「えっとまずは水を鍋に入れて…ジャガイモを茹でる…」ブクブクとお湯の中に沈むジャガイモを見てジャンヌは思った。

(なんか芋ってエロいな)

そんな事を考えながらジャガイモをお湯から上げ皮を剥き始めた。

「あっつ!!︎」

「大丈夫?」

「ちょっと熱かっただけです。こんなもんでしょ」

ジャンヌは剥いたジャガイモをボウルに移し潰しておく。次にスザンヌが用意したのはタマネギと人参だ。

「次は野菜をみじん切りにして塩コショウを振ります。私はニンジンを切りますんでスザンヌさんはタマネギを願いできますか?」

「わかったわ〜」

スザンヌが包丁を持ちタマネギを刻み始める。

トントントンッ! リズムよくタマネギを刻むまさにベテラン料理人だ。一方ジャンヌは……

「ふんぬっ!」ザクザクザク 力任せにひたすらニンジンを刻んでいた。

「……」

「ふんぎぃー!」

ザシュッ!

「ふぅーやっと切れたぜ」

「じゃあ今からマヨネーズを作るわ」スザンヌが少し緑がかった油を取り出した。

ジャンヌもピンと来た。マヨネーズに使う油にマリファナを溶かし込んでいこんでいるのだろう。

「それじゃあここにお酢を入れて〜」スザンヌがドボドボとお酢を入れる。

「最後に卵黄を入れて混ぜれば完成よ〜」「はい!」

ジャンヌがボウルで混ぜマリファナマヨネーズが完成した。

「じゃあ味見しましょう〜」

「はい!いっただっきまーす!」

ジャンヌとスザンヌマリファナマヨネーズの味見をした。

「うぉーーめっちゃうめぇーー」

「ほんとうに美味しいわ〜ジャンヌちゃんは才能があるわ〜」

2人は完成したマリファナマヨネーズと潰したジャガイモと刻んだ野菜を混ぜポテトサラダの完成だ。

見た目はごく普通のポテトサラダだ。だが多量のマリファナオイルが使われており食べると長時間ハイになる。

「さあ次は何を作りましょう〜」スザンヌのテンションも上がりまくりだ。

「じゃあ今度はお肉でも焼きましょうか」「いいですね!」

ジャンキークッキング2品目はマリファナ・ステーキだ。

スザンヌマリファナ・ステーキ用の分厚い牛肉を用意していた。

「まずはマリファナ・バターを塗りましょう〜」

「はい!」

マリファナ・バターが塗られた鉄板の上にマリファナ・ステーキが置かれる。ジュワァ〜といい音を立てながらマリファナ・バターが焼けていく。

「いい匂いですね!早く食べたいです」

「もうすぐできるから待っててね〜」

マリファナ・バターがいい感じになったらソースをかける。

「さあ、召し上がれ〜」

「いただきまーす!」

ジャンヌとスザンヌマリファナ・ステーキを食べ始めた。

「うん、めちゃくちゃ美味しいですね!!」

「ふふ、ありがとう」マリファナ・バターで焼いただけなので簡単な料理ではあるが、大量のマリファナバターが含まれており食べると長時間ハイになれる。「さあ、どんどん焼いて行きましょ〜」

「はい!」

ジャンキークッキング3品目はマリファナ・ピザだ。

スザンヌマリファナ粉末をふんだんに使ったマリファナ・ピザを用意する。

「まずはトマトソースからね〜」

「はい!」

ピザ生地にトマトソースを塗りマリファナ粉が入った袋を手に取り振りかける。

「さあどんどんマリファナ粉をかけていきましょう〜」

「はいっ!」

ジャンヌはビザ生地にマリファナ粉を振りかけていく。

「次は具材を乗せていきますよ。最初はチーズからね〜」

スザンヌはチーズをピザ生地に乗せる。

そしてその上にニンニクチップとブラックペッパーを乗せる。

 


「あとは石窯に入れて焼けば出来上がりよ〜」

「はーい!」

ジャンヌは石窯の中にピザを入れた。しばらくすると……

石窯の中から香ばしい香りが漂ってくる。

「よし!そろそろ焼けたかな?」

ジャンヌがピザを取り出すとそこにはトロトロに溶けたチーズが美味しそうな匂いを漂わせている。

「うわぁ〜めっちゃうまそう」

「熱いうちに食べましょう〜」

「はい!」

ジャンヌとスザンヌは早速マリファナ・ピザを食べる。トロトロに溶けたチーズが伸びる。

「んーー!おいしい!!︎」

「ふふっよかったわ〜」

マリファナパウダーたっぷりのピザは食べると半日ハイになれる。

ジャンヌは美味しそうにマリファナ・ピザを食べた。

「ふう〜ごちそうさまでした」

「ふふふ、お粗末様〜」

ジャンヌは満足げな表情を浮かべた。

 


「それじゃあデザートにアイスを作りましょう」

「はーい」

ジャンキークッキング4品目はアイスクリームだ。

スザンヌはクリームにバターを加え火で加熱しながら砂糖を加え混ぜる。

綺麗に混ざったら脱酸されたマリファナを砕き中に混ぜる。ブレンダーや蜂蜜を加え味を整える。

火を止め布巾で濾し冷蔵容器に入れて冷凍庫で4時間冷やすと完成だ。

食べるとハイになるマリファナアイスクリームだ。

「じゃあ最後にリリアンヌちゃんへのお土産を作りましょう」

ジャンキークッキング5品目はマリファナキャンディーだ。

用意するものは砂糖・蜂蜜・マリファナバター。

砂糖と蜂蜜と水を湯煎で加熱し良く混ぜる。15分混ぜたらマリファナバターを入れ更に混ぜる。

混ざったらあらかじめ油を塗ったキャンディーを冷やす容器に入れて冷やし完成だ。

「できた!」

「えぇ、完璧ね」

「はい!」

 


完成したキャンディーを持って家を出るとちょうど帰宅したリリアンヌと遭遇した。

「リリィ!お土産持ってきたよ!」

「あら?何かしら……」

リリアンヌはお土産の袋を開けると中から色とりどりのマリファナキャンディーが出てきた。

「まあ!きれいなお菓子ね!」

「うん!」

「これ全部貰っていいのかしら?」

「もちろんだよ!」

「ありがとう!」

リリアンヌにマリファナキャンディーを渡したところ、彼女はとても喜んだ。

「ジャンヌありがとう!私、今すごく楽しい気分よ!」

「それは良かった!」

 


数日後

「今日は何を作ろっかな〜」

ジャンヌは毎日ジャンキークッキングをしていた。

そしてその料理は全てマリファナが使われており、食べると長時間ハイになれる。

「うーん、そうだ!」

ジャンヌはまたもやジャンキークッキングをすることに決めた。

「そろそろバレンタインだ…チョコトリュフを作ろう!」

材料はチョコレート・ココアパウダー・コンデンスミルク・マリファナバター・リキュール少々。

まずは鍋に水を入れて沸騰させ湯煎でチョコレートを溶かしコンデンスミルクを混ぜる。混ざったらマリファナバターを入れる。

混ざったら少し冷やして固め小さなボール状にしココアパウダーを塗せば完成だ。「よし!あとはラッピングするだけだ!」

ジャンヌは箱に詰めたマリファナ・トリュフをリボンで結んだ。

 


バレンタイン当日…

「はい、どうぞ!」

「ありがとうジャンヌ!」

リリアンヌは嬉しそうに受け取った。

「ジャンヌ、このお菓子何!?︎」

「ふっふっふ〜ジャンキークッキングで作ったんだ!」

「すごいわ!早速食べてみようかしら!」

ジャンヌとリリアンヌは試食会を開いた。

「いただきます!」

ジャンヌとリリアンヌはマリファナトリュフを口に運んだ。

「んーー!おいひぃ!」

「ほんとね!美味しいわ!」

ジャンヌはリリアンヌにプレゼントできて満足だった。

「ジャンヌありがとね」

「いえいえ!喜んでくれて嬉しいよ!」

ジャンヌとリリアンヌは笑い合った。

 


数日後……

「今日は何を作ろっかな〜?」

ジャンヌは迷っていた。マリファナレシピは基本的にマリファナの有効成分を溶かしたバターを使うため焼き菓子類が多いのだ。

アル中のリリアンヌが喜ぶおつまみレシピは難しい。

「そうだ、マリファナウイスキーを作ろう!」

逆転の発想である。美味しいマリファナおつまみを作るのでは無いマリファナ入りのお酒を作れば良いのだ。

まずマリファナを脱炭する。マリファナには精神作用が無いTHCAが含まれておりそのまま摂取してもハイにならない。

熱で脱炭されTHCになると精神作用が現れる。通常マリファナは喫煙し炎で脱炭されTHCになる。だからマリファナは喫煙し摂取するのだ。

乾燥したマリファナを細かく砕き115度のオーブンで40分加熱する。これで脱炭されTHCAがTHCになる。

脱炭したマリファナウイスキーに加え7日間放置する。数日に一回振る。

1週間経てばマリファナウイスキーの完成だ。

「さあ、できた!」

ジャンヌはお酒の入ったグラスをリリアンヌに差し出した。

「はい、どうぞ!」

「ありがとうジャンヌ」

リリアンヌはマリファナウイスキーを飲み干す。

「あら?これは……」

「気づいた?マリファナ入りのお酒だよ!」

「まあ!」

「バレンタインのお返しに作ったんだ!」

「ありがとうジャンヌ」

「うん!」

その後、リリアンヌはマリファナ入りウイスキーを楽しみながら深夜まで飲み明かした。

後日、リリアンヌはジャンヌにこう言った。

「私、ジャンヌのこと大好きよ」

「えへへ、照れるよ……」

「愛してる」

「もう!酔ってるの!?︎」

「ふふっ……」

リリアンヌは幸せそうな表情を浮かべた。

(ああ……ずっとこのまま時が止まればいいのに)ジャンヌはリリアンヌの笑顔を見てそう思った。


エルフの里のジャンヌとリリアンヌ。今日も二人は仲良く暮らしていた。

「リリィ、今日の晩ご飯は何が良い?」

「んー、肉じゃが!」

「オッケー!」

ジャンヌは料理に取り掛かる。

材料はジャガイモ・ニンジン・玉ねぎ・牛肉・小麦粉・砂糖。

鍋に水を入れ沸騰させる。

「野菜の下ごしらえは終わったよ!」

「ありがとうジャンヌ」

ジャンヌは下味を付けた肉と野菜を炒め、灰汁を取る。

「そろそろかな〜」

頃合いを見計らい煮込む。

「そろそろ火を止めていいよ!」

「はーい!」

アクを取り除いた後、一時間ほど蒸らせば完成だ。

「あとは盛り付けるだけだね!」

「ねえジャンヌ、私お腹空いたわ!」

「ちょっと待ってね!今持ってくから!」

ジャンヌはリリアンヌに料理を運ぶ。

「はい、召し上がれ!」

「いただきます!」

リリアンヌは早速肉じゃがを食べる。

「ん〜!美味しい!」

「良かった!いっぱいあるからどんどん食べて!」

「ありがとう!」

リリアンヌは肉じゃがをパクつく。

「おかわり!」

「はい!」

ジャンヌは嬉しくなった。

「やっぱりジャンヌの手料理が一番だわ!」

「褒めても何も出ないよ!」

「ジャンヌ、愛してる」

「もう!またそれ!?︎恥ずかしいなぁ!」

「ふふっ……」

ジャンヌは幸せな気分に浸った。普通の料理も良いものだった。

 


翌日…… ジャンヌはマリファナトリュフを作った。

「この間のリリィにあげちゃったけど今度は自分で食べようっと!」

ジャンヌはトリュフを口に入れる。

「ん〜!美味しい!」

ジャンヌは満足気に笑みを浮かべた。

 


数日後…… リリアンヌはいつものようにジャンヌと過ごしていた。

「今日は何を作ろっかな〜?」

ジャンヌが呟いているとリリアンヌが声をかけた。

「ジャンヌ、何か悩んでるの?」

「何を作ろうか悩んでたの」

「何を作ってくれるの?」

「チョコレートケーキでもどうかなって思ってたんだけど、チョコが無いのよね」

「そう言えばそうだったわね」

「うーん、どうしよう」

ジャンヌが考えているとリリアンヌはこう提案した。

「ねえ、ジャンヌ、今日は私が料理を振る舞うわ!」

「え?本当!?︎嬉しいな!」

「任せてちょうだい!」

リリアンヌはキッチンに向かった。
1時間後…

「お待たせ!」

リリアンヌはジャンヌに皿を差し出す。

「これが私の作ったハンバーグよ!」

「おおー!」

ジャンヌは目を輝かせる。

リリアンヌが作ったのはハンバーグであった。

「さあ、食べてみて!」

「うん!」

ジャンヌはナイフで切り分け口に運ぶ。

「んん〜!」

ジャンヌは感動した。

「美味しい!」「そう、良かった!」

「リリィは天才だね!」

「そんなこと無いわよ……」

リリアンヌは照れ臭かった。

その後もジャンヌはリリアンヌの料理を楽しんだ。リリアンヌはマリファナをラードに溶かし込みハンバーグに混ぜた。それはとてもジューシーで美味しくハイになれた。

「ありがとうリリィ!とっても美味しかったよ!」

「喜んでくれて私も嬉しいわ」

二人は幸せそうな表情を浮かべていた。

 

 

 

エルフの森は今日も平和だった。きっと料理に愛と平和が入っているからだろう。

 


エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-

おいでよ!エルフの森12!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 


「私は神だ!私は神だ!!」[パーン!パーン!パーン!]

村長のひ孫でありシャブ中厨二病アリシアが今日も元気にトカレフを乱射している。エルフの村の平和の象徴だ。アリシアは今日も元気な様子で、とても幸せそうだ。

銃を撃ち終わったアリシアは懐から小さな透明な液が入った瓶を取り出した。ヒロポン3mgアンプルである。それを一気に注射し、そして叫んだ。

「んっーーーー!!っ!!っふーーー!!」

血管の内部から電流の様な快感が全身を駆け巡る。彼女はピロポンでしか味わえないこの感覚が何より好きだった。

(やばいぃぃぃいいぃ!!……気持ちいぃぃいいいぃいい!!!!…)

もう既にガンギマリだが何とか堪えて、次の行動に移る。

今度は机の下に置いてあった紙袋に手を伸ばし、中身を取りだしす。トカレフの銃弾だ。先程乱射した分を補充しないといけない慎重に手際よくマガジンに装填していく。全ての弾丸を装填し終わると両手にトカレフを持ち村へ繰り出し銃を乱射するのだ。これが彼女の日課だ。

平和な日常風景のため誰もが見慣れており、誰も気にしていない。

いつも通りの光景だからだ。

(よっしゃあぁああぁ!!私ってば天才!!!)

そんな自画自賛をしながら、森の奥へと進んでいった。

エルフの森には大きな湖がある。そこには綺麗な水を好む魚達が沢山泳いでいる。

しかし、アリシアはその湖に住んでいるある種族を知っていた。それは……人魚である。エルフ達が南方で捕らえた奴隷である

「こんにちわ〜!」

湖の畔に到着したアリシアは大きな声で挨拶をした。すると直ぐに返事があった。

「お願い!殺さないで!!殺さないで!!」声の主は美しい鱗を持つ人魚の美女だった。怯えきった表情をしている。

彼女達をここに連れてきたのはこのアリシアあった。

「大丈夫だって!みんなもきっとわかってくれるはずさ」そう言って手に持っていた黒光りする拳銃を見せる。その瞬間女の顔が絶望の色に染まり悲鳴をあげた。

「いゃぁあぁあ!!!助けてぇえええ!!」

その様子を見ながら大笑いをする。

「ハハハハッ!!!」

アリシアは湖の水面に銃を撃ち込み始めた。弾が無くなるまで撃ち尽くした後、満足気に帰っていった。

水の中にいた人魚達は恐怖のあまり気絶していた。

 


昨日の事など何事も無かったかのように笑顔のアリシアがいた。今日もヒロポンを注射しご機嫌だ。テンションが上がってきた彼女はいつも通りトカレフを乱射してご満悦だった。「ヒャッハー!!!最高だぜーーーーーーー!!」

「…………。」

その様子を物陰に隠れ見ていたジャンヌは呆れていた。いつも通りだと。

エルフの村ではアリシアの評価は高い。アリシアを見た奴隷達は勝手に怯え従順になるのだ。歩く暴力装置と評判が良かった。暴力耐性が低いダークエルフ達はアリシアを見るだけで失禁する程であった。

アリシアは存在するだけで奴隷が従順もなる素晴らしい存在だった。また、ポン中という事で村のアイドル的存在でもあるため、彼女を慕う者も多く、特に男連中からはモテているようだ。

他にもシャブシャブ屋からはセールの度に彼女を雇い看板娘扱いをしていた。「アリシア様〜」なんて呼ばれコアなファンも出来る有様だった。

 


そんなアリシアは今日も元気に手榴弾を湖に投げて遊んでいる。

「ドカじゃ!ドカじゃ!!」叫びながら人魚の住む湖に投げ込んでいる。爆音と共に湖から水柱がたち上がったがアリシアは止まらなかった。

今度は大型バッテリーを取り出し電極2本を湖に差し込む。

「ビリじゃ!ビリじゃ!ビリじゃああ!」叫ぶと同時にスイッチを入れた。強烈な電撃を浴び、人魚が陸に打ち上げられた。

電流により筋肉が痙攣し、口から泡を吹き出している。白目を剥いていた。

それをアリシアは嬉しそうな顔をしながら眺めていた。

「ハァア!!良いねェエ!!」

アリシアはすぐさま人魚に回復魔法を掛けた。即座に意識を取り戻す人魚達。「ありがとうございます!!」「アリシア様!!」「一生ついていきます!!」

涙を流し感謝している。

「フフン、私は神だ!崇めろ!」

「はい!」「アリシア様!」「神様!!」

そんなやり取りをした後、アリシアは人魚達を殴り始めた。「オラ!死ねぇえええ!!!」

「がっ!!」「ぐっ!」「ぎぃいぃ!!」

殴っては蹴り、蹴っては殴り、殴られては蹴る。まるでサンドバッグの様に人魚を殴り続ける。

「もっと!もっと!もっとだぁ!あーーはっはっは!!」

容赦無い暴力が人魚達に襲い掛かる。人魚達の悲鳴を聞きながらアリシアは笑っていた。

この狂った遊びが終わると、人魚達が一斉に土下座してきた。「申し訳ありませんでした!!」「もう逆らいません!!」「殺さないで!!」「死にたくない!」

涙目になりながらも必死に懇願する人魚達を見て大笑いした。「あははは!!いいぞぉお!!そうだぁあ!お前らは私のおもちゃなんだぁあ!!」

エルフの森には今日も平和な日常風景が広がっていた。

エルフの森で使用される従順な奴隷はこの様にして心が折られるからである。

 


次の日アリシアは獣人の奴隷に幻覚剤を飲ませてそのまま麻袋に詰め、馬車に乗せて運んでいた。

運んだ先は洞窟であった。生意気な奴隷は麻袋に入れ吊り下げ太い針で刺すのだ。

幻覚剤で知覚と聴覚が増強され痛みと恐怖心が何十倍にも増幅するのだ。獣人は暴れるも麻袋は強靭でビクともしない。

「助けてくれぇええ!!嫌だぁあ!!」

そんな姿を見てアリシアは大笑いしていた。

「ハハッハハッハハッハハッ!!」

アリシアが麻袋を太い針で刺す。刺し続ける。

「やめてください!お願いします!何でも言うこと聞きますから!」

「あーはっはっは!!ひーひゃっひゃっ!!!!」アリシアは爆笑しながら麻袋を刺し続ける。やがて、麻袋の中から血が滲み出てきた。

アリシアの笑い声と血が混ざり合う。

「ギィイイヤャヤァア!!!」

奴隷が弱った事を感じ取ると即座に回復魔法を掛け回復する。「ほら!まだ生きているよ〜?」そう言いながら今度は殴り出す。何度も殴打を繰り返す。

「グギャッ!!ガァアア!!」

殴られた箇所は骨が砕けていた。

「あーーはっはっは!!楽しいねぇエ!!愉快だネェ!!」

「ウワァアア!ヒデブッ!!」

それから数時間拷問を繰り返し、奴隷の意識が無くなったところでアリシアは回復魔法を掛けて起こす。

そしてまた、殴る。その繰り返しだった。

 


「あはは!気絶するなって言っただろう?まだまだこれからだよ!」

アリシアは楽しそうな笑顔を浮かべていた。

思う存分奴隷で遊んだアリシアは回復魔法を掛け奴隷を元の場所に戻した。

その後、別の奴隷に洞窟の掃除をさせる。糞尿が垂れ流しのため、定期的に清掃させていたのだが、最近サボるため罰を与えているのである。

「オラ!汚物は全部捨ててこい!ちゃんと言われた通りにしないと殺すからな!!」

「はい……」力無く返事をする獣人達。

「よし、次の奴隷だ!」アリシアは目を輝かせていた。

「はい」次に連れて行かれたのはホビット達だった。彼らは子供くらいの身長なので虐待には丁度良いサイズだった。「さぁ、今日はお前らにプレゼントがあるぞ!」

アリシアは満面の笑みで彼らに向かって歩いていく。

「「ひっ!」」怯えるホビット達。

「「うわぁああああ!!」」「「逃げろ!!」「殺される!!」「助けてくれぇえ!!」「何でこんな目に!!」「どうして俺らが!」

口々に叫びながら逃げ出す。だが、アリシアはその全てを捕まえ、牢屋に投げ入れた。

怯えるホビット達に注射器を見せる。

「この中には強力な幻覚剤が入っている!これを身体に打ち込んだらどうなるかな?」

「「ヒッ!」」

恐怖に引きつる顔を見て大笑いする。

「フヒャハハハ!!!楽しみだね!早く打ちたいねぇ!」

アリシアは注射器を持ち、ホビット達に近付いて行った。

「「やめてぇえ!!」」泣き叫ぶ。

「「誰か助けてくれ!!」「死にたくない!!」「許してくれ!!」

泣き喚くホビット達に注射を打ち込んでいった。中身は定番のLSDだ。強力な幻覚作用があり恐怖を増幅する素晴らしい薬だ。

ホビット達は幻覚に襲われて叫び出す。

「あぁあああ!!!痛いぃいい!!」「死にたくない!!殺してください!!」

涙を流しながら助けを求める。そんな姿を見て大喜びしている。

「あはは!!いいぞぉお!!もっと泣け!!」

「「ぎゃあぁああぁあ!!」」

アリシアはテンションが上がってきた。アリシア異世界から召喚した熊撃退用強力トウガラシスプレーを取り出した。アリシアはこのスプレーをホビットの顔面に噴射する。噴射した瞬間ホビット達がのたうち回った。「ぐぁあ!!熱い!!やめてくれぇえ!!」

ホビット達の絶叫を聞き大興奮するアリシア

「あはは!!ほーれもう一本だぁあ!!」

「ギャァアア!!助けてぇえ!!」

「助けてくれぇえ!!」「殺して!!もう殺して!!」

悲鳴が洞窟中に響き渡る。その日一日中、大騒ぎが続いた。

次の日の朝、アリシアは満足げな表情を浮かべていた。今日も獣人をサンドバッグ代わりに殴っていたのだ。

「あーーーはっはっは!!!楽しいねえエ!!」

「やめてください……お願いします……」ボロ雑巾のような状態で懇願する。

「んー?何か言ったかい?」

アリシアは聞こえないふりをして獣人に殴りかかる。

「ギィイイヤァア!!」

「ふひゃはは!!死ねぇええエ!!」

「「ウワァアア!!」」

アリシアは夢中でサンドバッグ代わりの奴隷を痛めつけ続けた。

「うひゃっひゃっ!!」

「もう嫌だぁあああ!!」

「助けて!助けてぇえ!!」

アリシアが大声で笑う。従順な奴隷の製造はアリシアの大切な仕事だ。ヒロポンを打ち奴隷を殴る。最高の仕事だ。アリシアはまた上機嫌で奴隷を弄び始めた。

 


次の日アリシア異世界から召喚した素晴らしい『コレクション』の中からスタンガンと呼ばれる凶悪な拷問器具を取り出した。形状は色々あるがスイッチを押すだけで電流が流れる実に素晴らしいアイテムだ。「お前にコイツを使うのは初めてだったね。よく味わえ!!」

そう言いながらアリシアは奴隷の太腿にスタンガンを押し当てる。

「ガァアア!!」電撃が走る。奴隷は白目を向いて泡を吹いた。

アリシアは笑顔で奴隷に尋ねる。

「どうだい?気持ちよかったろう?もう一度使って欲しいか?」

「はい……」奴隷は涙と鼻水を流して必死に答える。

「よし!それじゃあ次はもっと強く押してやるよ!」アリシアはスタンガンを奴隷の足に押し付けた。

「ぎゃあぁああぁあ!!」

「ははは!!これだよ、これが欲しかったんだよぉおお!!オラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!」

アリシアは何度もスタンガンを当て、奴隷を苦しめ続ける。

「グゥオオォオ!!!」

「ハハハ!!痛いか!?でもまだまだぁああ!!」

アリシアは涙を流しながら笑い転げた。

「あははは!!」

 


アリシアは次の日も異世界から召喚した道具を取り出した。

今日の相手は硬い鱗のドラゴニュートの奴隷だ。

「今日はこれにしよう!!」アリシアは釘打ち機を手に取る。

「これは小型の釘を撃ち込む機械だ!刺す場所によって違う痛みになるぞ!腕、首、腹、足のどこが良いかな?」

アリシアは近くに置いた丸太に釘打ち機を試しに撃ち込む。

[パシュ!パシュ!パシュ!]

「ひっ!」

アリシアは楽しそうな顔をする。

アリシア磔台を用意して奴隷を立たせ、そこに縛りつけた。

「いいかい?今からこの釘を打ち込んで行くけど死にたくなかっらたら我慢するんだぞ?わかったな?」

「嫌だ!いやだ!!助けてくれええーーーー!!」

アリシアは奴隷の指に打ち込む。

[パシュ!」

間抜けな音が鳴り奴隷の指に釘が打ち込まれる。

「ぎぃいいああああああああああぁああ!!!!!」

次の指に狙いを定める。「あぁあ!!嫌だ!!やめろ!!」

アリシアは笑顔で釘を打つ。

「うーん!!たまらないねぇ!!」

アリシアは嬉々として次から次へと奴隷に釘を打ち込んだ。「ギャァアア!!」「グェエ!!」

最後にアリシアはスタンガンを取り出す。

「今度はこれだ!!」

アリシアはスタンガンを使い奴隷を痛めつける。

「ギャァアア!!」「あぁあぁ!!やめてくれええ!!」

「はは!良い声だ!!もっともっと聞かせてくれ!!」

アリシアは泣き叫ぶ奴隷を見ながら大喜びする。

 


次の日もアリシア異世界から召喚した様々な拷問器具を取り出し、奴隷を従順にしていく。彼らは資産なのだ。ただの資産だ。資産は従順であればある程望ましい。エルフの森では奴隷魔法で絶対服従にした後も定期的に恐怖を植え付けるのが常識だ。アリシアに拷問された奴隷はアリシアを見るだけで素直になった。

 


次の日アリシア異世界から新しい拷問器具を手に入れた。鉄の処女だ。内側のびっしりとトゲが付いた有名なアレである。

あまり知られて居ないが鉄の処女を使っても人は絶対に死なない。

 


設置されたトゲは人間の重要な臓器や太い血管を避けて設置してあり絶対に死なないのだ。

拷問のスペシャリストであるアリシアはトゲの位置を見た瞬間に全てを理解した。

早く中に入れてパカパカと開け閉めしたかったのだ。

使う相手は人間だ。もし手違いで死なせても資産価値の低い奴隷だ。実験には丁度良かった。

アリシアは早速奴隷を拘束し鉄の処女の前に座らせる。奴隷は謎のオブジェの前の座るよう命じられ困惑しつつも目の前にある不穏なオブジェに強烈な恐怖感を感じていた。

「それじゃ、入れていくね」

そう言うとアリシアは奴隷の前で鉄の処女をパカっと開いた。

「ひぃ!!」奴隷が悲鳴をあげ失禁し気絶した。

「あれ?やりすぎた?」

アリシアは失神している奴隷を見つめる。

「まぁいっか!」

それから数日かけてアリシア鉄の処女を使い奴隷にトラウマを植え付け続けた。

次の日もアリシア異世界から色々な武器を持ってくる。その一つ一つを奴隷に見せて反応を楽しむ。ファラリスの雄牛は傑作だった。村のエルフに頼みゴブリンを捕獲してもらい中に入れ奴隷の前で焼いたのだ。

『ぶぅぉぉおぉぉおおおぉおおーーーーーーーん!ぶおぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!』

ファラリスの雄牛に仕込まれたトランペット構造がゴブリンの呼吸で唸り声を上げた。

奴隷達は中がモンスターのゴブリンだと知らずに失禁していた。あれは笑えた。

その後奴隷がとても従順になり村長に褒められた。やったぜ!

 


アリシア異世界から召喚した拷問器具と持ち前の才能を発揮し奴隷達の労働力を向上させた。

エルフ達の麻薬生産量がまた上がったのだった。

 

 

 

奴隷達が地獄を見いる一方でエルフの森は平和そのものだった。

ジャンヌは買ってきたマリファナの瓶を開け匂いを嗅いだ。

「ふわぁああ〜♪良い香り〜」

幸せな気分になる。

「もう我慢出来ない!吸っちゃおう!」

ジャンヌは愛用のグラインダーでバッズを砕きタバコ状にしボングの火皿に詰め込む。もちろんボングには水が入れてある。

ライターで火を着けつつ吸い口から煙を吸い込む。

ボコボコボコボコボコボコボコボコ…………

水の中で濾過された煙が肺に入ってくる。「んーーーーーーーー!!!最高!!」

この瞬間のために生きていると言っても過言ではない。

「あぁあぁああぁ!!良い気持ちぃいいー!!」幸せの絶頂。

(もう一服吸っちゃおう!!)

ボコボコボコボコボコボコボコボコ………

「あぁああ!!やっぱり美味しい!」

ジャンヌは毎日のようにマリファナを吸引する。

「ははははは!!」マリファナの作用で笑いが止まらない。

その時扉をノックされ「入っていいですか?」とリリアンヌの声が聞こえてきた。「どうぞ!!」と返事をする。

「ジャンヌ!吸う時はちゃんと換気しなさいよ!!」部屋に入るなりリリアンヌは怒ってくる。

「えへへ」と笑って誤魔化す。

「まったく!何回言っても聞かないんだから!」

「ごめんってばー!」リリアンヌはため息をつく。

「それよりリリィもどうだい?」ジャンヌはボングを差し出す。

リリアンヌはそのまま受け取り火皿にマリファナを詰める。そしてボングに口を当てる。そのままゆっくりと煙を吸い込み吐き出した。リリアンヌも大喜びだ。こうして2人の日常は続いていく。

 


今日もエルフの森は平和だった。奴隷達は地獄を見ていたがエルフ達には関係が無いのだ。

今日もマリファナは美味しいしご飯も美味しい。平和なひと時が流れる。

エルフの森は今日も平和だった。明日もきっと平和だろう、もちろん明後日も平和に違いない。

 


エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-