おいでよ!エルフの森!

AIのべりすと(https://ai-novel.com/novel.php)にて作成した作品です。

おいでよ!エルフの森17!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。


エルフの森では多種多様な薬物を製造しているが、中でも麻薬や幻覚剤の原料となる植物の栽培が盛んに行われている。

エルフの森では様々な異世界の物品を召喚し栽培した原料から麻薬や覚醒剤、幻覚剤まで合成し売り捌いていた。

なによりエルフ達は皆ジャンキーで、村の中には薬物専門店も多くあった。サイケデリック屋・アッパー屋・ダウナー屋・コーヒーショップまで何でもあり店はエルフ達の間で大人気だった。

そして今日もエルフの少女2人が森の中で幻覚キノコの採集をした帰りにコーヒーショップで休憩していた。


1人は銀髪の美しい美少女だ。彼女の名前はリリアンヌ・ルフェーブルと言う。
彼女は合法的なドラッグであるアルコールが大好きだった。

もう1人の金髪碧眼の美しい美少女はジャンヌ・ダルク。大のマリファナ好きだ。

「んー!ここのマリファナ最高!!」

そう言って店に置いてある大型の水パイプで一気に吸い込んだ。

(あぁ……気持ちいい……)2人とも煙突の様に煙をモクモクと出している。

2人が立ち寄ったのは最近エルフの村に出来た『コーヒーショップ』だ。コーヒーショップと言ってもコーヒーは売っていないマリファナ専門店の事だ。異世界の雑誌で存在を知った店の店長が真似をしたらしい。

大麻を購入し店で楽しむスタイルは無かったためエルフの村で大ヒットした。注文するとソフトドリンクや軽食も食べられとても便利だ。

リリアンヌはアル中だがマリファナも嫌いでは無かった。ジャンヌと共に煙を吐き出す。

「ふぅ~」「ぷっはー!」

2人以外にも店内にはエルフ達がマリファナを吸い談笑を楽しんでいる。この光景はこの森に住むエルフにとって居酒屋のようなものだ。客の大半は雑談を楽しみ、残りはひたすら軽食を食べ続けていた。

ジャンヌの最近のお気に入りは『ウェデングケーキ』という種類のマリファナだ。甘い煙と強いハイが魅力的だ。ちなみにリリアンヌはアルコール派である。

2人で会話を楽しみながらマリファナを吹かす。「ねぇねぇ聞いた?例の噂」ジャンヌが何気なく切り出した噂話。それはエルフの森の奥地にある温泉街の話だった。なんでも温泉があるのだそうだ。しかも天然の湯らしく効能も素晴らしいらしい。そんな話をしている内に時間は過ぎていった。気がつけば夕方になっていた。

「そろそろ帰ろうか?」「うん…………」

家に帰った2人は夕食を食べお風呂に入った後部屋に戻った。今晩は寝るまでずっと2人でトランプをしていた。飽きることなく遊んでいたらいつの間にか眠っていたようだ。次の日になった。朝食の後ジャンヌと一緒に散歩に出た。

しばらく歩くと新しいコーヒーショップを見つけた。どうやらまだ開店していない様だ。入り口の横の看板を見るとオープン時間が書かれていた。10時からのようだったのでそれまで待つことにした。

10時になり店を開けて貰った。店内に入るとカウンター席しかない小さな店だったが、清潔感があり居心地の良い店だった。2人はカウンターに座ってマリファナを頼む事にした。店主らしき男が現れ挨拶をする。メニューを見せてくれた。2人はマリファナを3gづつオーダーする。2分程してボングが出てきた。見た目は完全にただの水パイプに見えるが匂いは全くない。

ジャンヌの方は美味しいと言っているがリリアンヌはあまり好きになれなかった。試しに自分の方にも吸わせてもらったが全くわからない。店主によるとこれは普通のマリファナなのだとか。不思議だと思いつつも気にせず2人は楽しげにマリファナを楽しんだ。その後2人は気分良く帰宅する事にした。コーヒーショップで持ち帰り用のマリファナをオーダーする。

今度は別の種類を買ってみる事にする。しかしどれも同じ様に見えてしまう。

結局よくわからなかったのでジャンヌと同じ物を買う事にして帰った。

家に帰って早速吸ってみることにする。味は同じで全く問題無くとても美味しい。

 


数日後、またジャンヌに誘われて出かける事にする。

道中、以前行った喫茶店の前を通る。

なんと店はまだ開いていた。

興味本位で寄ってみることにした。

店に入ってみると意外と繁盛していた。

テーブル席は全て埋まっており、カウンターで飲み物や軽食を食べることもできる。

店長が来てくれと言い、案内されるまま奥の部屋に行く。

そこには見慣れた人物が座っていた。

「あれ?リリィじゃないか」

「えぇ!?お婆ちゃん!?どうしてここに!?」村長のジュリエットがそこにいた。

「いやぁ、たまには外食しようと思ってね。ほれジャンヌお前さんも座りなさい」

「はい」

3人並んで椅子に腰掛ける。

ジャンヌは相変わらずの調子で喋り、リリアンヌは久しぶりに会った祖母との会話を楽しむ。

そして注文が届く。

頼んだのは飲み物が3つと朝食が2つだ。シャブ中の村長は飯を食わない。

食事を終えた後ジャンヌはトイレに行ってくると言って席を外す。その間リリアンヌは2人の昔話をして盛り上がった。

しばらくしてジャンヌも戻ってきたので会計することにした。

支払いを終え外へ出ると、先程のコーヒーショップの前に大勢のエルフが集まっていることに気づいた。何かあったのだろうか?と疑問を抱く。店の中を覗くと数人の人間が倒れていた。血を流している者まで居る。何があったのか店員に聞くがバカな人間が騒ぎキレた店長がショットガンで射殺しただけだった。なんて事はないエルフの森の日常風景だ。

興味を失ったエルフ達は散っていった。2人も帰路につく。今日は2人とも上機嫌だ。

「はぁ〜楽しかった〜」ジャンヌはスキップしながら歩いている。

「うん!私も久々会えて嬉しくなったよ!」リリアンヌはそう言って笑顔になる。

「あ、そうだ。これあげる!」ジャンヌはポケットの中からマリファナを取り出し渡した。(ま、いっか)リリアンヌは受け取り、火をつけて煙を肺一杯吸い込む。

いつもより強く効いている気がした。

ジャンヌと共にジョイントを吸いながら家路に急ぐ。途中でヘッドショップを見つけて店に入る。店内には様々な種類の喫煙器具が置かれていた。ジョイントペーパー適当に見繕って買うことにした。

家に帰るとマリファナを楽しみながらワインを飲む。

明日は何しようかなと考えつつ眠りについた。

 


次の日、リリアンヌは朝から出掛けてみた。

特に目的は無い。

気ままに街中を歩き回る。しばらくすると繁華街に着いた。

ここは色んなお店が沢山ある。

服屋ではアクセサリーも売っており、香水を売る店もあった。

色々な商品を見ているうちに良い考えを思いつく。

(このネックレスとブレスレットを貰おうかしら?)

店主を呼び止めて欲しい物を伝える。

「すみません。これを頂けますか?」店主はすぐに箱に入れて包装してくれた。代金を支払って店を出る。次に見つけたのは古着店だった。店内に入り適当なシャツとパンツを手に取る。サイズは合うようだ。値段を聞くと安かった。店主と交渉して半額にしてもらった。合計金額を払い店を出た。

家に帰ったら早速着替えてみる。

なかなか似合っているんじゃないかと思う。

鏡の前でポーズをとって見る。

「ふむ……悪くないですね」

などと呟きご満悦の表情を浮かべる。その後しばらくファッションショーをして楽しんだ後、昼食を食べた後芋焼酎を楽しむ。ラッパ飲みでゴクゴクと一気飲みする。喉越しが良く美味しい。グラスに注いでちびちび飲むのも良いがやはり直接口を付けて飲める方が好きだ。

途中起きて来たジャンヌも加わりマリファナを吸いながらゆっくりした時間を過ごした。

そんな感じで夕方までダラダラして過ごす。夜になり夕食を食べ終わり風呂に入ったあと、さっそく貰った服を着てみる。サイズもピッタリだった。気に入ったので大事に保管しておく事にする。

その後ベッドで横になって本を読み時間を潰す。

 

翌朝、リリアンヌはいつも通りの時間に起きて、顔を洗い歯磨きをして髪を結い上げた。服を着替えて部屋を出る。

すると廊下でジャンヌと遭遇したので一緒に居間へと向かう。

朝食を食べた後、ジャンヌの部屋へ行く。

昨日買った服を見せて感想を聞いた。

「どうでしょうか?」

「最高。よく似合っていて可愛い!」ジャンヌは親指を立てて答えた。

「ありがとうございます」照れた様子でリリアンヌは礼を言う。

「じゃあ、出かけよう」「はい」

外に出ると雲一つ無い快晴であった。2人は手を繋いで街へ繰り出す。

まずはジャンヌの行きつけのヘッドショップで新しいパイプとボングを買う。その後はジョイントペーパーやローチを数点購入。

それから2人で仲良く公園でマリファナを楽しんだ。「気持ちいいね〜」ジャンヌはすっかりキマってしまったようで、リリアンヌの肩にもたれかかりながら幸せそうな顔で言う。

「えぇ」リリアンヌは微笑み返す。

その後、2人並んで家路に着く。

帰宅したらリリィの部屋でゴロ寝して過ごした。

ジャンヌはずっとリリアンヌの側に寄り添っていた。

リリアンヌはそんなジャンヌが愛おしく思えた。

その日の夜はマリファナパーティーをした。

 


翌日、昼頃に起床した。

シャワーを浴びてからリビングに向かう。

そこには既にジャンヌの姿は無かった。

恐らく仕事だろうと思いリリアンヌは気にしなかった。

本を読みながらボーッとして過ごしているとあっという間に時間が過ぎた。気がつけば外は暗くなり始めていたので慌てて夕食の準備をする事にした。メニューはカレーだ。野菜を切って肉を炒める。市販のルーを入れてかき混ぜれば完成である。ご飯も炊いておいた。皿に盛り付けてテーブルに置く。後は食べるだけだ。スパイシーな香りが鼻腔を刺激する。

ジャンヌが帰宅し2人はスプーンを持っていただきますと言い食べ始める。味は普通だ。可もなく不可もない。普段から料理をしているリリアンヌにとっては手慣れたものである。食事を終えたら食器を片付け、後かたづけをする。

その後、ソファーに座ってパイプでマリファナを吸うジャンヌを眺めながらウイスキーを楽しんでいた。しばらくしてジャンヌが眠そうだったので寝室まで連れて行ってあげる。そして自分のベッドに潜り込んで就寝した。

 


次の日、リリアンヌはいつも通りに目覚める。ジャンヌはまだ眠っているようだ。起こさないようにそっと部屋を出て洗面所へ行き身支度を整える。

朝食を済ませて食後の紅茶を飲み終わった頃、ジャンヌが起きてきた。

おはようと言うと元気の良い挨拶を返される。

その後、軽く一服し2人で散歩に出掛けた。

今日は特に目的は無いのでのんびり歩くことにした。

 

途中、ペットショップを見つけたので立ち寄る事にする。店に入ると様々な種類の奴隷がいた。店員に尋ねると売れ残っている子達らしい。みんな人間らしく値段は安い。とりあえず飼ってみるのもありかもしれないと考えた。店内を見て回っていると、1匹の奴隷と目が合った。茶色い毛並みの奴隷だ。女性客と何か話している。どうやら値引き交渉中のようだ。しばらくすると女性は諦めて去って行った。

「あの子は良いんですか?」と聞くと「駄目です」と即答された。

リリアンヌは少し考えると店の主人を呼び止め、例の獣人の子を買い取りたい旨を伝えた。値段を聞かれたので相場よりもかなり安く提示する。それでも構わないと言われたので購入する意思を伝える。

手続きを済ませると代金を支払って店を出た。買った奴隷はアリシアにあげる事にした。

村長の家に帰り事情を説明する。

彼女は大喜びしていた。早速名前を付ける相談を始める。

話し合いの結果、名前はベルに決定した。彼女はこれから村長の家で暮らす事になった。何日生きられるかな?と冗談めかすと、数日で死んじゃうかも……などと言っていた。まぁ、その時はその時である。

夕食はジャンヌと一緒にジャンキークッキングを嗜んだ。

マリファナ入りのパンケーキを作って食べた。

夜になり、ジャンヌが先に風呂に入る。

その間にリリアンヌは部屋の掃除をしておく。

ジャンヌが出てきたので入れ替わりで浴室へ向かう。

髪を解き身体を洗い湯船に浸かる。

その後、上がって髪を乾かし居間へ戻る。そこでジャンヌが晩酌のお誘いをしてきたので付き合う事にする。

今夜はワインを飲むつもりだが、せっかくなので違う種類を試す事にした。ボトルを手に取りラベルを見る。白ブドウで作られたロゼ・ワインのようだ。グラスに注いで飲むと口当たりが良く飲みやすい。美味しいと伝えるとジャンヌは嬉しそうだった。2人で飲んでいるとジャンヌの様子がおかしくなった。目は虚ろで顔は赤い。「大丈夫ですか?」「うん……だいじょうぶだよ」呂律も怪しい。明らかに酔っ払っている。リリアンヌは彼女を介抱しながらベッドへ運び寝かせた。

ジャンヌは頬を赤らめてスヤスヤ眠る。

リリアンヌはその寝顔を微笑みながら見つめていた。

 


翌朝、ジャンヌは二日酔いに悩まされた。

頭痛、吐き気などの症状がある。こんな時はマリファナを吸うに限る。

ジャンヌは自分に回復魔法を掛けボングで3ヒットほどマリファナを吸い、買い置きしてあるハルシオンを飲み寝逃げした。昼過ぎに目を覚ました時には大分マシになっていた。

昨日の事を思い出すと気分が悪くなる。

リリアンヌの前で醜態を晒してしまったのだ。

穴があったら入りたいとはこのことだろう。

ジャンヌは悶々としたが、いつまでも悩んでいても仕方ないので気持ちを切り替えることにした。まずはお礼を言うために彼女の元へ行くことにする。

ノックをしてからドアを開ける。

「こんにちは」

リリアンヌは驚いた顔を見せた。

ジャンヌは恥ずかしそうに言う。「その、ありがとう…」そして、すぐに話題を変える。

「ねぇ、私にもマリファナちょうだいよ!」

リリアンヌが答える。

「いいですよ。一緒に吸おうか」2人は並んで椅子に座る。

テーブルにはマリファナが置いてある。

ジャンヌはマリファナを口にくわえると火をつけた。

煙が肺を満たしていく。

とても心地よい感覚だ。

そのままゆっくり吐き出すと頭が冴えてくる。

しばらくするとリリアンヌも同じことをした。

2人の呼吸に合わせて白いモクモクが出てくる。

ジャンヌは不思議そうな目でそれを見ていた。

そして、ふと思い出したように言った。

「そういえばさ、昨日の夜のこと覚えてる?」

リリアンヌは首を横に振る。

嘘ではないようだ。

それなら良かったと安堵する。

あんな痴態を見せてしまったのに忘れられたら困るからだ。

しかし、本当に何もなかったのだろうか? 少しだけ不安になる。それから2人でマリファナを楽しんだ後、リリアンヌの部屋を出てジャンヌは自分の部屋に帰った。

 


部屋に戻ったジャンヌは昨日あった事を思い出して顔を赤らめた。自分がとった行動も思い出して、しばらくベッドの上でゴロンゴロン転げ回っていた。

リリアンヌが覚えてないなんて嘘だと思っていたが聞くに聞けなかった…。もし、聞いたとしても答えてくれないだろうとも思った。

それにしても、あのリリアンヌがそんな事をするとは思えない。

きっと何かの間違いだと結論を出した。

 

 

 

エルフの森は今日も平和だった。明日もきっと平和だろう。明後日も平和に違いない。

 


エルフの森はラヴ&ピース

おいでよ!エルフの森16!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 

最近村では最近妙な噂が広がっていた。「この森に吸血鬼が住み着いたらしい」という噂だ。

噂を聞いた銃砲店の店主は特製の銀の弾丸を作って売り始めた。

便乗した八百屋がニンニクの特売を始めた。

魚屋はニンニク料理に合うイカや貝の特売を始めた。

アッパー屋シャブシャブでは吸血鬼グッズと称して注射器の特売を始めた。

ダウナー屋ヒーローも負けじと阿片10%割引きを始めた。

近所でセール中でよく分からないが割引セールを始める店も多かった。

そしてついに居酒屋ではビアガーデンが始まった。今ならビール3時間飲み放題だ。

珍しくリリアンヌは興奮していた。ビール3時間飲み放題のチラシを見たのだ。
3時間で銀貨3枚とは破格である。こんなことは今までなかった。

彼女は酒好きではあったがそこまで金遣いの荒い方ではなかったからだ。

(これは行くしかないわね……!)

かくして二人は夜の街へと繰り出すことにした。

 

その夜酒場には二人のエルフがいた。

ごきゅっごぎゅっごきゅっごきゅっ……ぷっはーーーーー!!!!

「くぅ〜〜〜たまんないわ!!」

「もう一杯ちょうだい!!」

ジョッキを掲げる二人の姿があった。

一人は酔って顔を真っ赤にした金色の髪の女だった。

もう一人はそんな女を見てニヤついていた。

リリアンヌさぁ〜それ何杯目?」もう一人の方は銀色の髪をした美少女。

「え?うーん20杯目くらいかしら……」

「ひえぇ…」少女はドン引いていた。

20杯目のビールを飲み干すと金髪の少女は大きくため息をつく。

「あああ……美味しいわねぇ……。」

軟骨を食べしみじみと言う。そうしている間に店員さんが追加注文を聞いてきた。

「お客さまどうされますか?」

「とりあえず生中お願いします!」元気良く答えたのはリリアンヌの方であった。

追加分が来るまでの間、金髪の少女が話しかけてきた。

「ねえ、あの吸血鬼の噂聞いたことある?」

「あの吸血鬼ってどんなのよ」

「なんかね、全身血まみれなんだって!それで人を襲っているみたいだよぉ〜」

「へえそうなんだあ」興味なさげに答えるリリアンヌであった。彼女はよく分からない噂より目の前のアルコールのが重要だった。

「でも大丈夫かなぁ、もし襲われたらどうしようから?」

心配する少女に対して、全く危機感のない顔で答えるリリアンヌ。

「まあまあその時に考えましょう」

リリアンヌは追加の焼き鳥を注文した。届いたビールを一気に飲み干す。

ごきゅっごきゅっごきゅっごきゅっごきゅっごきゅっ…ぷっはーーーー!!

「最高よねえ……」幸せそうだ。

 

エルフの里は降って湧いた吸血鬼特需で賑わっていた。普段は質素倹約がモットーだが、ここぞとばかりに贅沢をしているものが多かった。

吸血鬼特需で村は潤った。それは良いことであった。吸血鬼を捕らえて売り払おうと考えてる者も多かった。せっかく銀の弾丸を買ったのだから使いたいと思っている村人も多かった

店の店主達はこの機会に一儲けしようと思い次々と新製品を売り出した。

八百屋はニンニク料理セット、魚屋はニンニク料理用海鮮セット、銃砲店では吸血鬼用ホローポイント弾、シャブシャブ屋は吸血鬼記念セール10g買うと1gオマケセール、サイケ屋は新しい吸血鬼柄のLSDを発売、ダウナー屋ヒーローは今だけ阿片セール、コーヒーショップは吸血鬼向けトマトジュース販売…おおよそ吸血鬼と関係のない物が殆どだった。

「ねぇ、リリィ?吸血鬼って本当にいると思う?」

「いないんじゃない?だって私見てないもの」

「そっかあ。じゃあいないかあ」

二人は酔い潰れていた。リリアンヌは机に突っ伏して寝ている。ジャンヌは床で大の字になって眠っていた。

エルフの森はお祭り騒ぎになっていた。

 

翌朝、目を覚ました二人は二日酔いで苦しんでいた。

「うえぇ……気持ち悪い……」

「リリィもなの……?ちょっと待ってて水持ってくるから……」「ありがとう……」

二人は水を飲んでいた。

「昨日のあれは何だったのかしら……?」

「さあ?」

昨日の夜、酒場には二人のエルフがいた。リリアンヌとジャンヌである。二人は昨日まで酒を飲んだくれていたが、今は二日酔いで頭が痛かった。

「ねえリリィ……もうやめようよ……今日はお酒控えた方がいいんじゃないかなあ……?」

「そうね……明日は仕事だし……今日は止めておくわ……」

二人はお互いに回復魔法を掛け合い寝る事にした。

 

次の日の朝、2人は久々にコーヒーショップで朝食を取る事にした。

「リリィおはよう」「おはようジャンヌ」

朝っぱらからヘビースモーカーのようにマリファナを吸っている二人。煙を吐きながらリリアンヌが言う。

「やっぱここのモーニングセットは美味しいわ」

「うん、美味しいねー。……ところでその手にある物は何かなー?」

「え……?」

リリアンヌの手には一升瓶があった。中には透き通る透明な液体が入っている。

「これは何ですかー?」

「これはね……魔力を回復させるものよ」

「そうなんだぁ」

「そうよ」

「ふーん」

リリアンヌはゴクリと飲む。

「う……まっ……!」「何やってるの!?」

「眠気覚ましに…こうして……ごきゅっごぎゅっごきゅっごきゅっ……ぷはー!!」

「朝からそんなことしないでよ!」

「えへへぇ」

「全くもう……」

「まあまあ、ほら、ジャンヌも飲みなさいよ」

リリアンヌが勧めてくる。

「私はいいよぉ……」「大丈夫よぉ!一口だけでも!ね?」「うぅ〜しょうがないなあ」

リリアンヌがグラスについでくれる。恐る恐る口に含む。

「ん……美味しい!」「でしょう?もっと飲みなさいよぉ〜」「えへへ〜」

それから二人はマリファナを吸いながら芋焼酎をぐびぐびと飲んだ。

夕方になり店長が起こしてくれた。「2人とも起きてください」

「あ……?ああ……?」

頭痛い……。

「なんでこんな時間まで寝てるんですか……」

「え……?今何時?」

「もうすぐ夕方ですよ」

「え……?本当?」

「はい。もう夕方です」「あ、じゃあそろそろ帰らないと……」

「早く帰ってください」

リリアンヌはジャンヌを連れて家に帰った。

家に帰り着いて二人は泥の様に眠りこけた。

次の日の朝、二人は二日酔いで苦しんでいた。

「うう……気持ち悪い……」「頭がガンガンする……」

ジャンヌとリリアンヌはまたお互いに回復魔法を掛け合った。「ジャンヌ、治った?」「リリィこそ」

「ジャンヌ、一緒にお風呂入ろう」「そうだね」

二人は裸になって浴室に入った。「ジャンヌ、体洗ってあげる」

「ありがとうリリィ」

体を洗いっこした後湯船に浸かる。

「はあ……生き返るわ……」

「私も……」

「ねぇ、ジャンヌ」

「何?リリィ」

「昨日の夜は楽しかったね」

「うん、楽しかった」

「またやろうね」

「うん」

二人はお風呂から出た後、ジャンヌが夕飯を作る。リリアンヌはリビングで異世界から召喚したテレビを見ながらくつろいでた。

「できたよー」

ジャンヌが料理を持ってくる。今日のメニューはオムライスだ。

「いただきます」

二人は黙々と食べ始める。「美味しい」

「良かった」

「ジャンヌ、ありがとね」

「どういたしまして」

リリアンヌは思った。

(なんか、前より仲良くなった気がする)

 

次の日、二人は仕事に出かける準備をしていた。リリアンヌが鏡の前で髪を整えている。ジャンヌは朝食の準備をしている。

玄関で靴を履いているとリリアンヌがジャンヌを呼んだ。

「ジャンヌ、これ付けてみてくれない?」

リリアンヌは赤いリボンを持っていた。

「え?うん」

ジャンヌはリリアンヌの後ろに回る。ポニーテールに結んだ。

「どうかな?」

「可愛いと思う」

「そう、よかった」

「行ってらっしゃい」

「行ってくるね」

リリアンヌは薬の取り引きに向かった。ジャンヌはパイプの掃除を始めた。仕事を終え、リリアンヌが帰ってきた。

「ただいまー」「おかえりー」

リリアンヌは買ってきた物を渡す。

「はい、頼まれてたもの」「ありがとう」

ジャンヌは包みを受け取る。

「リリィ、ご飯作るね」

「うん、お願いね」ジャンヌが夕食を作っている間、リリアンヌは部屋で着替えていた。

「リリィ、出来たよー」

リリアンヌは食卓に向かう。今日の献立は焼き魚に味噌汁、白米である。

リリアンヌは箸を取り食べる。「ん、おいしい」ジャンヌはリリアンヌを眺める。「なぁに?」

「うぅん、なんでもないよ」

ジャンヌは微笑んだ。

夕食を食べながらリリアンヌは焼酎をラッパ飲みしている。

「ぷっはー!」

「リリィ、そんなに飲んで大丈夫?」

「平気よぉ!まだまだこれからよ!」

リリアンヌは一升瓶を持ち上げる。

「ジャンヌも飲みなさいよ!」「えぇー」

ジャンヌはあまり酒に強くないので飲むのを控えているのだ。何よりジャンヌはマリファナ派だ。

ジャンヌはリリアンヌから受け取った小包を思い出した。頼んでいた。頼んでいたハシシのはずだ。

(どんな感じなんだろ?)

ジャンヌは包装紙を破り中身を取り出す。中に入っていたのは黒いボール状の大麻樹脂だった。匂いを嗅いでみる。甘い香りがした。少しライターで炙り千切ってみた。「ん……良い香り!」

それからジャンヌはリリアンヌにお酒を断り部屋からパイプを持って来た。

ハシシを軽く炙り千切ってパイプに詰める。何度か繰り返してパイプに詰まったらライターで火を付け煙を吸う。スパイシーな香木の香りがする美味い煙が入ってくる。ジャンヌはうっとりとした顔でハシシを楽しんだ。

「はあ……最高……」

しばらく楽しんでからパイプを置き、ジャンヌは目を閉じてリラックスした。

リリアンヌがぐびぐびと喉を鳴らす音が聞こえるだけの静かな夜だ。

 

次の日、ジャンヌはリリアンヌと一緒に買い物に出かけた。二人は街を歩いている。

「ジャンヌ、今日は何を買うの?」

「服かな」

二人は服屋に入った。ジャンヌは店に置いてある服を見ていく。リリアンヌは店員に話しかけた。「この子に似合う服を探してるんだけど……」

「ジャンヌちゃんなら何でも似合うと思いますよ」

「そうかしら……」

リリアンヌはジャンヌの肩を掴み振り向かせる。そして上から下までじっくりと見た。

「うーん……やっぱりどれも同じに見えるわね……」

リリアンヌは頭を悩ませた。ジャンヌはマネキンを見て呟く。

「私も着れるようなサイズのが無いや」

リリアンヌはジャンヌの手を引き店を後にした。

二人が家に帰ってくる。リリアンヌはジャンヌの部屋から箱を持ってくる。「はいこれ」

「何?それ?」「開ければ分かるわよ」

ジャンヌは梱包を解き中身を見る。中には黒いワンピースが入っていた。ジャンヌはワンピースを着てみる。サイズはぴったりだ。

「どう?」「可愛いじゃない」

リリアンヌは写真を撮る。

「ねぇ、ジャンヌ」

「なぁに?」

「その服を着たままデートしない?」

「いいよ」

二人は手を繋ぎ外に出た。二人は街を歩く。リリアンヌはジャンヌの姿を見て言った。

「うん、よく似合ってる」

「そう?」

「可愛い」

ジャンヌは照れくさそうな顔をする。

「もう……褒めても何も出ないよ」

「本心なのになー」

リリアンヌは笑う。

(そういえば)

ジャンヌは思った。

(リリィって、私のこと好きみたいだけど、恋愛的な意味なのかな?)

ジャンヌはリリアンヌの方を見た。リリアンヌはジャンヌの顔を見ている。「ん、どうかした?」

「え、あ、なんでもないよ」

「ふーん」リリアンヌはジャンヌの頬にキスをした。

「ひゃっ!?」

「可愛い」

リリアンヌはまた歩き出す。

「ほら、行くよ」

ジャンヌの顔は真っ赤になっていた。

「うん」

ジャンヌはリリアンヌについていく。

「どこに行こうか」

「どこでも」

「じゃ、喫茶店でも行こっか」

二人は歩いていった。

リリアンヌは喫茶店に入る。ジャンヌはコーヒーを注文し、リリアンヌは紅茶を頼む。しばらくすると飲み物が届いた。

「いただきます」

リリアンヌはカップを手に取り、一口飲んだ。ジャンヌは砂糖を入れたミルクティーを飲む。甘さが口に広がった。

ジャンヌはマリファナを取り出し火を付ける。ジャンヌはリリアンヌを眺めていた。リリアンヌは紅茶を飲みながらジャンヌを見ていた。

(なんだろ、見られてる?)

ジャンヌは何か言おうとして口を開けた。

「あのさ」

「ん?」

「ちょっと聞きたいんだけど」

「なに?」

「リリィは私の事好きなんだよね」

リリアンヌは驚いた顔になる。「急にどうしたの?」

「いや、昨日聞いたからさ」

「そうだったっけ?」

リリアンヌは首を傾げた。

「まあいいわ」

リリアンヌは咳払いしそのまま有耶無耶にしてお茶を楽しんだ。しばらくして二人は席を立った。

「そろそろ帰る?」

「そうだね」

「今日はありがとう」

「うぅん」

ジャンヌとリリアンヌは手を繋ぎ2人の家に帰っていった。

リリアンヌが寝ている。マリファナを吸いすぎて気絶するように眠った。

ジャンヌはハシシを吸っている。

(なんか変な感じだなあ)

ジャンヌは思う。なんとなくだが、リリアンヌが自分を好きだというのは本当なんじゃないかと思う。しかし、それは恋愛感情ではなく親愛とかそういうものだろう。

(私はどうなんだろ……?)

ジャンヌは自分の気持ちを考えた。

「…………」

ジャンヌはリリアンヌの髪を撫でた。さらさらとした髪の感触を味わう。

(あぁ、好きかも)

 

 

 

 


結局エルフの森に吸血鬼がいたかどうかは分からない。

でもエルフの森が平和だった事は間違いが無いのだ。今日も一日平和だった。明日もきっと平和だろう。明後日も平和に違いない。

 


エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-

おいでよ!エルフの森15!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。


エルフの村では今もなお薬物の製造と密売で潤っている。

エルフの森は広く司法の手が届かない無法地帯で、違法薬の販売所や阿片窟まで何でもあった。

エルフの森は世界中から麻薬ディーラーが集う世界の麻薬供給源になっていた。麻薬撲滅を掲げる政治家や貴族は暗殺された。この森には合法も非合法もなく、全てがごちゃ混ぜになって存在していたのだ。そして今宵もまた

「いらっしゃいませー! 今日入荷したばかりの新商品だよ!」

エルフ商人の声に客が集まる。

「こっちは何だ?」

客の一人がエルフ商人の持つガラス瓶を見る。中には透明な液体が入っていた。

「こちらはエリクサーです」

それを聞いた客達がどよめく。

「おいおいマジか!? 本物だろうな!?」

「もちろんですよ! 効果は折り紙付きですぜ旦那!!」

エリクサーとは万能回復剤と呼ばれる究極の回復アイテムである。どんな傷でも病でもたちどころに治すという代物だった。英雄譚などでお馴染みであるが現実に存在するなど夢にも思わなかった。しかし目の前のガラス瓶に入った謎の透明水はそんな物が本当に存在するのか疑わせるほど安っぽかった。

「値段次第だね……いくらだい?」

「一本大金貨二枚だ!」

(ふむ……)

店主の言葉を聞きながら男は懐に手を入れる。そこから金貨を取り出してカウンターに置いた。

「はい毎度ありぃ~!! 」

店主はまたエリクサーを売り続けてた。

 

エルフの森では遂にエリクサー生産を始めていた。

エルフ達は異世界から製薬会社の製薬工場ごと召喚しエリクサーの大量生生産をしていた。エルフの森の奥深くに建設された巨大な施設の中では日夜、作業員達の必死の生産活動が行われていた。

彼らはこの世界には存在しない知識を駆使して薬を作り続けていく。

その作業内容は多岐にわたり複雑なものだったが、召喚された薬品会社のロボットによって全て自動化されていた。

作業は機械が行うため人手はいらず、昼夜問わず休みなく稼働し続けた結果僅か半年ほどで安定供給が可能となった。

しかも一日に作れる量は膨大であり、製造工程を大幅に簡略化したこともありコストは大幅に低下していた。材料費はかかるものの人件費はほぼゼロに近い状態で大量生産が可能になったのだ。

こうしてエルフの森で作られた大量のエリクサーは世界中に出荷されていくことになった。

エルフ達にとっては正に笑いが止まらない状態となっていた。

 

次にエルフ達は新たなビジネスを始めた。それは偽金作りである。偽造通貨の作成は最も難しく、犯罪行為として認知されている。だが今のエルフ達にそのような概念はなくただ楽して稼ぐことを望んでいただけだった。

異世界から印刷工場を召喚し奴隷達に紙幣の偽造をさせた。彼等にとって難しいことは何もなかった。輪転機の前に座りボタンを操作するだけで次々と紙幣が製造されていったからだ。出来上がった札束は全て保管され必要に応じて使用されることになっていた。こうしてエルフの森では紙幣が大量に流通するようになり、更に莫大な利益を生み出していた。

新しい紙幣が発行されれば即座に偽造した。異世界の印刷技術は素晴らしくどんな紙幣も製造できた。

 

エルフ達はまた新しくビジネスを思い付いた。今度は煙草であった。今度は嗜好品である。これを流行らせることによりさらに金を儲けようと考えていたのだ。

今のタバコはパイプに入れて火を付け吸う刻みタバコしかなかった。エルフ達は異世界の紙巻きタバコに目を付けた。

ポケットから取り出し火を付ければいつでもマイルドな煙が吸え手軽だ。煙をマイルドにするフィルターの存在も大きかった。

エルフ達は早速異世界からタバコ製造工場を召喚した。

エルフの森煙草製造工場は瞬く間に完成し量産が開始された。そしてあっと言う間に普及していった。

最初の内は小さな火種であったがやがて徐々に広まっていき爆発的なブームとなった。

特に王侯貴族や権力者を中心に流行ったことからたちまち一大産業へと成長していくことになる。

これにより更なる巨額の富を得ることとなるのだ。

 

エルフ達はさらに新しいビジネスを始めた。次は娯楽事業だ。

今までは麻薬や覚醒剤などの違法薬物ばかりだったが、次に目をつけたのはギャンブルだった。異世界からバカラ賭博や花札トランプなどギャンブル用品を召喚し各街に賭博場を開帳していった。

どこの街のマフィアもエルフの傘下組織であり賭博の経営もスムーズに行った。賭場の胴元になれば毎月多額の配当が得られるのだ。

 

エルフ達は異世界からどんどんビジネスを学んで行った。

次にエルフ達が新たに始めたのは金融業である。闇金だ。これはヤクザや悪徳商人などが顧客となり多大な収益を上げた。金が返せないヤツには麻薬を売らせて返済させた。そうやって稼いだお金を使いさらなる商売を始めるのだ。そしてまた儲かり次第に資金を増やしていった。

 

エルフ達はまた新しい商売を思いついた。抗生物質の販売だ。
人間達は細菌やウィルスによる感染症で死ぬ者は後を絶たず、毎年数十万人もの死者が出ていた。エルフ達はそんな者達に特効薬を与え治療した。しかしそれだけでは終わらなかった。エルフ達は医学の知識があったのだ。エルフ達は菌の研究を始め、独自の抗生物質の開発に成功した。

完成したのは肺炎球菌に対する抗生物質である。この世界にある既存の薬草とは全く違う全く未知の成分だった。エルフ達は開発した抗生物質を最初は安価に売り捌き普及させた。

抗生物質ありきの治療になったら今度は超高額な金額に釣り上げた。

こうしてエルフの森はあらゆるビジネスに手を出し大成功を収めた。

しかしまだ満足していなかった。もっと稼ぎたいと思っていた。

 

エルフ達は結局麻薬ビジネスをまた始めた。阿片の輸出だ。

人間の国の街にいくつもの阿片窟が出来た。エルフの森製の阿片は中毒性が異常に強く、一度手を出せば二度と抜け出せない魔性のドラッグだった。ほんの少しだけヘロインを混ぜてあったのだ。

エルフ達が作った阿片は普通の物より遥かに抑制作用が強く依存性が高かった。阿片窟では連日多くの人間が阿片を吸い続けた結果、廃人になる者が続出した。だがそれすらもエルフ達の知ったことではなかった。むしろそれを歓迎していた。阿片は儲かるからだ。

 

人間達は阿片窟で料金を支払い阿片を買う。

買った阿片を持ちランプの周りに寝転がる。店から借りた煙管に練った阿片を入れランプの火で炙って煙を吸う。

強い快感が襲い掛かる。混ぜてあるヘロインによるラッシュだ。一瞬にして理性を失い快楽に溺れていく。

人間は阿片の禁断症状により、やがて衰弱し廃人になり最終的に死に至る。

エルフ達にとっては最高のビジネスだった。

阿片の販売は阿片窟以外にも売れた。戦争で使う兵士たちが痛み止めに使うのだ。アルコールで溶かした阿片チンキ剤が兵士たちの心を癒した。

阿片チンキ剤を服用すれば痛みがピタリと止むのだ。兵士は阿片を喜んで使った。何より戦争の罪悪感も阿片が心を満たし癒した。そして大量に消費され続けた。阿片は戦場の必需品となっていた。

 

戦争は激化し新たな需要が生まれた。軍民問わず皆が披露していた。食べる物も不足していたが働かなければならない。彼らは薬局でヒロポン錠を求めた。

数錠飲めばたちどころにやる気がみなぎり疲労は取れ空腹感も感じなくなる。ヒロポン錠は売れに売れた。

一瞬の油断が死に繋がる戦場では兵士に愛用された。恐怖もヒロポンが拭い去った。

ヒロポンで眠れない兵士は阿片チンキ剤を飲んで寝た。

負のスパイラルは完成していた。もう誰にも止められなかった。

こうしてエルフの森は繁栄を続けていった。

 

エルフ達は冷ややかな目で人間達を見ていた。自分達の儲けの為に殺し合いを続けている愚かな種族だと。

エルフの森は平和だった。エルフの森はいつも通り麻薬ビジネスを行いながら平穏な日々を送っていた。

ジャンヌはマリファナを吸いながらリリアンヌのおつまみを作っていた。久しぶりの普通の料理だ。今日は牛肉の燻製を薄く切り塩コショウを振りかけたものだ。それにポテトチップスとビールだ。

「お待たせしました」

「待ってました!」

2人は早速食べ始める。美味しい! やっぱり食事はこうでなくっちゃね。ポテトチップスが美味しい。リリアンヌは可愛い。マリファナも美味しい。幸せだわ。

「ジャンヌ、今度一緒に旅行に行きませんか?」

「良いですけどどこに行くんです? まさかエルフの森じゃないですよね?」

「違いますよ。実は最近温泉が流行っているんですよ。だから温泉街に行こうと思っています。私ずっと行ってみたくて……ダメですか?」

えっ何この子可愛すぎるんだけど……。

「全然大丈夫ですよ。行きましょう。楽しみですね。そうだ。水着買いに行きましょう。絶対必要になりますから。あーでも私そういうセンス無いからなぁ。どうしようかな……」

ジャンヌは頭が混乱していたが、確かな幸せを感じていた。

落ち着け落ち着け自分、まずマリファナを吸って落ち着くんだ。

ジャンヌはボングの火皿にマリファナを詰め火を付ける……ボコボコボコボコ……

「フゥゥーーーーー!」いいぞ落ち着いてきた。さて冷静に考えてみる。

リリアンヌと温泉?いかんいかん脈拍数が上がってきた…落ち着け…ボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ…………

フゥゥーーーーーーーーー!!

 

落ち着いた。さて現実逃避はここまでにして考えるべきことがあるだろう。それは何か。答えは一つしかない。

リリアンヌの裸を見れるチャンスである。

今まで散々見てきたとはいえ、これは間違いなく合法的に見ることが出来るのだ。しかも彼女の方から誘ってくれているのだ。

ああ、なんてラッキーなんだ…ジャンヌは薄れ行く意識でそう思った。ジャンヌは酸欠で意識を失った。

 

 

エルフの森は今日も一日平和だった。明日もきっと平和だろう。明後日も平和に違いない。

 


エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-

おいでよ!エルフの森14!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 


エルフ達は異世界から何でも召喚する。エルフ達が使う薬の中には、魔力を高める物や、痛みを和らげるものなどあるが、殆どは陶酔作用のある麻薬である。

そんなエルフの森では新しい異世界のアイテムを召喚している最中だ。エルフ達はマリファナ喫煙用のライターから開墾用重機まで何でもかんでも異世界から召喚するのだ。
そして今まさに、新たなマジックアイテムが召喚されようとしていた。

「さあ次は何が出てくるかしら?」

そう言って少女は目を輝かせて召喚サークルを見つめている。

サークルの中は徐々に輝きが増していき……遂に光の中からあるものが現れた!

『ドゴーッ!』という音とともに何か現れた。

次の瞬間にはもう既に土煙りが立ち込めていた。

「うっ!」

エルフ達はあまりの衝撃に思わず声を漏らす。周りにいた仲間達もあまりの音の大きさに皆困惑していた。(なんなのよこれは!?)

しばらくして土煙りが晴れていくと同時に召喚されたモノが見えてくる。

大きさは500m近い巨大なコンクリート製の建物だ。だが、ただの建物ではない……。

「まさかこれって……。」

一人のエルフがその建物を眺めながら呟く。

 


異世界の製薬工場……。」

 


エルフ達は思った。これで大量の薬物が合成できると…!!

それから数ヶ月後……。エルフの森の一角に異様にデカい製薬工場があった。そこの作業員はエルフ。彼らは日夜新種のドラッグを開発し続けていた。

そんな中、の一人がある異世界の本を発見した。それはこの世界にはない種類の麻薬の合成法が書かれている本だった。その本にはモルヒネの数千倍のパワーがありごく微量を摂取すると強烈な快感が得られるというのだ。エルフ達の反応は早かった。早速解析を始める。そして遂にそれを合成した!その効果は凄まじくたった数マイクログラム摂取しただけで、強烈な多幸感が味わえるのだ。

しかし恐ろしい事にその成分の入った2mgで人間の大人一人分の致死量となるらしい。少量でも依存性があり危険であるが、大量に服用してしまうと死に至る危険性があるため注意が必要だ。

モルヒネの数千倍、ヘロインの100倍のパワーがあった。つまり1kgの新麻薬を合成すればヘロイン100kgを作るのと同じだった。エルフ達は歓喜し大騒ぎとなった。中には踊り出すものさえいた。

(素晴らしいぞ!我々にこんな力があったとは……!)

今までにない圧倒的な力が手に入った事でエルフ達に自信がみなぎっていた。

エルフ達は新麻薬に「フェンタニル」と名前を付けた。紛れもなくこの世界最強のオピエイド系の麻薬だ。エルフ達は早速量産し売り出すことにした。

 


人間の国では麻薬が蔓延していたが最近どうも様子がおかしい。

麻薬摘発件数は減っているのに麻薬中毒者は増えているのだ。

しかも異常なスピードで……。

 


国王はその謎の現象について調べるため部下を派遣し調査させた。

その結果、驚くべき事が分かった。国内で流通している麻薬は極微力で今までの麻薬より効果があるのだ。その為人々は以前より廃人になっていると言う。

国王はこの事実を知り頭を抱えた。

(このままでは我が国はダメになってしまう!なんとかしなければ……そうだ!)

王宮魔術師や王宮医の試算では『従来の麻薬比べて数十倍以上強力』との事だ。

たった数キロ隠して持ち込めば従来の麻薬100キロの密輸と同じだ。

他の国でも麻薬が一気に広がり頭を悩ませていた。麻薬撲滅のため各国の首脳達は話し合いを始めた。そこで一つの結論に達した。

「もし他国でも同じ麻薬が使われているとしたら?それを秘密裏に輸入する事が出来れば……。」

こうして各国は同じ麻薬を探すことになった。

数日後…… とある国の王宮にて……

「麻薬ですか?」

「ああそうだ、今世界中で使われている麻薬を調べてくれないか?」

「わかりました。すぐに取り掛かります。」

「頼んだよ。それともう一つあるんだ。実は……」

 


その頃エルフの国では……

「カルフェンタニルの合成に成功しただと?」

フェンタニルを更に強化した麻薬カルフェンタニルが完成していた。

なんとフェンタニルの100倍の薬理作用を持つ究極麻薬だ。これを輸出すれば我々の勢力は大きく拡大するだろう……。

「よしっ!では早速売ろうじゃないか!」

「はい!」

その日、全世界に同時に大量のカルフェンタニルが入った箱が届いたという……

そして数週間後…… 世界中は阿鼻叫喚の地獄絵図となっていた。

麻薬によって次々と人が死んでいったのだ。

「うーん。やっぱり効果が強すぎたか……。まあいいか」エルフの森には笑い声だけが響いていた。

 


エルフの森では笑いが止まらなかった。カルフェンタニルはヘロインの4000倍の薬理作用があるからである。たった1kg作れば40トンのヘロインを作るのと同じである。まさに夢のような麻薬だった。

エルフ達は早速カルフェンタニルを各国へ売り捌いた。少量を密輸すれば同じ量のヘロインの4000倍儲かるのだ。売人は飛び付いた。

「うひょおおお!これはすごいぞ!」

「なんてこった!」

「やったぜえ!」

そして瞬く間に世界中の国々がカルフェンタニルに溺れていったのである。

エルフ達は調子に乗って大量に作り続けた。いくつかの国は崩壊しそうだがどうでもよかった。麻薬漬けになった国はもはや滅ぶしか道はないからだ。

それから数十年後…… 遂に国がいくつか滅んだ。だがそれでも麻薬は売れ続け世界はカルフェンタニルで満たされた。

エルフ達はどんどん作った。作る度に莫大な利益が手に入りますます金回りが良くなっていった。

一方人間の国では今までより麻薬中毒者が現れ危機に陥っていた。そんな中、一人の男が立ち上がった。

「私は人間を代表して言う!これ以上麻薬を作るのをやめろ!さもないとその首を跳ねるぞ!!」男はそう言った。しかし誰も聞く耳を持たない。当たり前だ。もう既に麻薬で頭がおかしくなっているのだから。次の瞬間男の体は真っ二つに引き裂かれていた。それはまるで肉屋の解体ショーのようだった。エルフによる対物狙撃ライフルで暗殺されたのだ。それからというもの…… その男の意思を継ぐべく麻薬の密売組織に立ち向かう者がいたが返り討ちに合い殺されたり、捕まり拷問を受け自白剤など使われ情報を引き出されたりした者もいたが結局全員殺されてしまった。


こうしてエルフが支配する世界となった。

エルフ達は新たな世界秩序を作った。麻薬産業を独占し、自分達だけで独占的に商売した。そして人間から高い税金を課し人間から搾り取った。

またエルフ達は今まで以上に森の奥深くに住処を移し人間の目から逃れる事にした。人間は愚かな生き物だ。そんな事を考えながら今日もエルフ達は麻薬を作り続けていた。

 


そして現在……森では薬物の販売が行われている。アッパー屋、ダウナー屋、サイケデリック屋。コーヒーショップ。沢山の店舗があるパラダイスだ。今日もお店には客がひっきりなしに来る。

「はい。いらっしゃいませー」

店員がそう言いながら、やってきた客に笑顔を向ける。

この店の制服は白シャツに黒のパンツというシンプルな服装だが、胸元は大きく開いていて谷間がくっきり見えるデザインになっている。

店内のBGMはテクノ系サウンドが流れており、壁一面にポスターが貼ってある。そこには様々な種類のキノコが描かれている。

店内では白い煙が立ち込めていて、皆がマリファナを楽しんでいる。思い思いに談笑したり軽食やソフトドリンクを楽しんでいた。店内奥のカウンター席に座っている二人の美少女が、何やら話しているようだ。

1人は銀色の髪をしたリリアンヌ。もう1人は金色の髪をしたジャンヌ。2人はこの店の常連だ。ジャンヌはボングでマリファナを吸いリリアンヌはジョイントで吸っている。2人共肌が白くてとても美しい。しかし、ジャンヌの目の下には大きなクマができていた。

「はぁ~……また仕事が増えるよぉ……」

「どうしたんですか?ため息なんてついて」

「ううん!なんでもない!」「ふふっ変なジャンヌね。

それより今度の週末はどこに行きます?」

「あーそうだねぇ……」

そう言いながらジャンヌはテーブルに突っ伏した。

「ちょっと!大丈夫ですか!?」「ああ、ごめんね。最近寝不足でさ。ついボーッとしちゃった。」

「ならいいですけど……あまり無理しないで下さいね?」

「ありがと。優しいんだね。」2人の仲睦まじい会話を他の客達は微笑ましく見ていた。

「そういえば……この間召喚したゲームまだやってませんよね。週末に一緒にやりましょう!」

「おっ!それもいいね!」

「じゃあ決まりですね!」

「よしっ!やろっか?」

2人は会話を楽しみながらマリファナを楽しんだ。

 

 

 

人間の国は滅ぶ寸前だがエルフの森はいつも通り平和だった。明日もきっと平和だろう。

 


エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-

おいでよ!エルフの森13!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 


エルフの森随一のマリファナ調理職人のスザンヌ。彼女は高齢ながらも卓越した調理技術で食用マリファナを作っていた。あだ名はスザンヌお婆ちゃん。

油にしか溶けないマリファナの有効成分をどんな食品にも溶かして料理にしてしまう天才だ。彼女にかかればどんな食事もハイになる。

マリファナを加熱し脱酸しバターやオイルに溶かす。バターやオイルを料理に混ぜれば完璧だ。スザンヌが作るジャンクフードを食べ続けたらきっと頭がハイになるだろう。

マリファナの有効成分THCは水に溶けない。しかしスザンヌはその欠点も克服する調理法を発案した。

俗にいう大麻チンキだ。

脱酸したマリファナをアルコール度数90度程度のリキュールに漬け込む。漬け込んだリキュールを乾燥させれば10%の水分に有効成分が残る。これを使えばグミなどのバターやオイルを使わない料理もハイな料理になる。

 


そんな料理の天才スザンヌお婆ちゃんから食事のお誘いがありジャンヌはウキウキだった。

「ふっふーん♪今日は何を作ってくれたんだろ?楽しみだな~」

ジャンヌは鼻歌を歌いながらスザンヌの家に向かった。

スザンヌの家に着きドアを開けるとそこには異様な光景が広がっていた。

家の中には大量のマリファナの煙が立ち込めていた。

「うわぁ!?何この臭い?」

「あらジャンヌちゃんいらっしゃい」

スザンヌさん!これは一体なんですか!?」

「これはねぇ〜ジャンキーズ・キッチンよ〜」

そう言うとスザンヌは一本のマリファナジョイントを取り出した。

「さあ、料理しましょう〜」スザンヌはジョイントに火を付け煙を大きく吸い込んだ。するとスザンヌの目がトロンとし顔色が良くなった。

「どう?いい香りでしょう〜」

「へぇー凄く美味しそうな匂いですね!」

ジャンヌはスザンヌと同じようにマリファナを吸った。

「すぅー…….ああ……気持ちいい……」

「ふふふ、気に入ってくれて良かったわ〜さあ一緒に料理を作りましょ〜」

それから二人は料理を作る事にした。

まず最初に作ったのはマリファナ・ソテーだ。スザンヌ特製のマリファナバターで食材を炒めるだけの簡単レシピだ。出来上がったマリファナ・ソテーを二人で食べた。

「うん!めちゃくちゃおいしいです!」

「それはよかったわ〜たくさんあるからどんどん食べてね〜」

そしてジャンキークッキングが始まった。

「次は何を作ればいいんですか?」

「じゃあ次はポテトサラダにしましょうか」

「ポテトサラダ?」

マリファナ調理の基本はバター料理が多い。ジャンヌはポテトサラダにバターを使うイメージが湧かなかった。

「材料はこれを使ってちょうだい〜」

スザンヌはジャガイモと玉ねぎを渡した。

「わかりました」

早速ポテトサラダ作りに取り掛かる。

「えっとまずは水を鍋に入れて…ジャガイモを茹でる…」ブクブクとお湯の中に沈むジャガイモを見てジャンヌは思った。

(なんか芋ってエロいな)

そんな事を考えながらジャガイモをお湯から上げ皮を剥き始めた。

「あっつ!!︎」

「大丈夫?」

「ちょっと熱かっただけです。こんなもんでしょ」

ジャンヌは剥いたジャガイモをボウルに移し潰しておく。次にスザンヌが用意したのはタマネギと人参だ。

「次は野菜をみじん切りにして塩コショウを振ります。私はニンジンを切りますんでスザンヌさんはタマネギを願いできますか?」

「わかったわ〜」

スザンヌが包丁を持ちタマネギを刻み始める。

トントントンッ! リズムよくタマネギを刻むまさにベテラン料理人だ。一方ジャンヌは……

「ふんぬっ!」ザクザクザク 力任せにひたすらニンジンを刻んでいた。

「……」

「ふんぎぃー!」

ザシュッ!

「ふぅーやっと切れたぜ」

「じゃあ今からマヨネーズを作るわ」スザンヌが少し緑がかった油を取り出した。

ジャンヌもピンと来た。マヨネーズに使う油にマリファナを溶かし込んでいこんでいるのだろう。

「それじゃあここにお酢を入れて〜」スザンヌがドボドボとお酢を入れる。

「最後に卵黄を入れて混ぜれば完成よ〜」「はい!」

ジャンヌがボウルで混ぜマリファナマヨネーズが完成した。

「じゃあ味見しましょう〜」

「はい!いっただっきまーす!」

ジャンヌとスザンヌマリファナマヨネーズの味見をした。

「うぉーーめっちゃうめぇーー」

「ほんとうに美味しいわ〜ジャンヌちゃんは才能があるわ〜」

2人は完成したマリファナマヨネーズと潰したジャガイモと刻んだ野菜を混ぜポテトサラダの完成だ。

見た目はごく普通のポテトサラダだ。だが多量のマリファナオイルが使われており食べると長時間ハイになる。

「さあ次は何を作りましょう〜」スザンヌのテンションも上がりまくりだ。

「じゃあ今度はお肉でも焼きましょうか」「いいですね!」

ジャンキークッキング2品目はマリファナ・ステーキだ。

スザンヌマリファナ・ステーキ用の分厚い牛肉を用意していた。

「まずはマリファナ・バターを塗りましょう〜」

「はい!」

マリファナ・バターが塗られた鉄板の上にマリファナ・ステーキが置かれる。ジュワァ〜といい音を立てながらマリファナ・バターが焼けていく。

「いい匂いですね!早く食べたいです」

「もうすぐできるから待っててね〜」

マリファナ・バターがいい感じになったらソースをかける。

「さあ、召し上がれ〜」

「いただきまーす!」

ジャンヌとスザンヌマリファナ・ステーキを食べ始めた。

「うん、めちゃくちゃ美味しいですね!!」

「ふふ、ありがとう」マリファナ・バターで焼いただけなので簡単な料理ではあるが、大量のマリファナバターが含まれており食べると長時間ハイになれる。「さあ、どんどん焼いて行きましょ〜」

「はい!」

ジャンキークッキング3品目はマリファナ・ピザだ。

スザンヌマリファナ粉末をふんだんに使ったマリファナ・ピザを用意する。

「まずはトマトソースからね〜」

「はい!」

ピザ生地にトマトソースを塗りマリファナ粉が入った袋を手に取り振りかける。

「さあどんどんマリファナ粉をかけていきましょう〜」

「はいっ!」

ジャンヌはビザ生地にマリファナ粉を振りかけていく。

「次は具材を乗せていきますよ。最初はチーズからね〜」

スザンヌはチーズをピザ生地に乗せる。

そしてその上にニンニクチップとブラックペッパーを乗せる。

 


「あとは石窯に入れて焼けば出来上がりよ〜」

「はーい!」

ジャンヌは石窯の中にピザを入れた。しばらくすると……

石窯の中から香ばしい香りが漂ってくる。

「よし!そろそろ焼けたかな?」

ジャンヌがピザを取り出すとそこにはトロトロに溶けたチーズが美味しそうな匂いを漂わせている。

「うわぁ〜めっちゃうまそう」

「熱いうちに食べましょう〜」

「はい!」

ジャンヌとスザンヌは早速マリファナ・ピザを食べる。トロトロに溶けたチーズが伸びる。

「んーー!おいしい!!︎」

「ふふっよかったわ〜」

マリファナパウダーたっぷりのピザは食べると半日ハイになれる。

ジャンヌは美味しそうにマリファナ・ピザを食べた。

「ふう〜ごちそうさまでした」

「ふふふ、お粗末様〜」

ジャンヌは満足げな表情を浮かべた。

 


「それじゃあデザートにアイスを作りましょう」

「はーい」

ジャンキークッキング4品目はアイスクリームだ。

スザンヌはクリームにバターを加え火で加熱しながら砂糖を加え混ぜる。

綺麗に混ざったら脱酸されたマリファナを砕き中に混ぜる。ブレンダーや蜂蜜を加え味を整える。

火を止め布巾で濾し冷蔵容器に入れて冷凍庫で4時間冷やすと完成だ。

食べるとハイになるマリファナアイスクリームだ。

「じゃあ最後にリリアンヌちゃんへのお土産を作りましょう」

ジャンキークッキング5品目はマリファナキャンディーだ。

用意するものは砂糖・蜂蜜・マリファナバター。

砂糖と蜂蜜と水を湯煎で加熱し良く混ぜる。15分混ぜたらマリファナバターを入れ更に混ぜる。

混ざったらあらかじめ油を塗ったキャンディーを冷やす容器に入れて冷やし完成だ。

「できた!」

「えぇ、完璧ね」

「はい!」

 


完成したキャンディーを持って家を出るとちょうど帰宅したリリアンヌと遭遇した。

「リリィ!お土産持ってきたよ!」

「あら?何かしら……」

リリアンヌはお土産の袋を開けると中から色とりどりのマリファナキャンディーが出てきた。

「まあ!きれいなお菓子ね!」

「うん!」

「これ全部貰っていいのかしら?」

「もちろんだよ!」

「ありがとう!」

リリアンヌにマリファナキャンディーを渡したところ、彼女はとても喜んだ。

「ジャンヌありがとう!私、今すごく楽しい気分よ!」

「それは良かった!」

 


数日後

「今日は何を作ろっかな〜」

ジャンヌは毎日ジャンキークッキングをしていた。

そしてその料理は全てマリファナが使われており、食べると長時間ハイになれる。

「うーん、そうだ!」

ジャンヌはまたもやジャンキークッキングをすることに決めた。

「そろそろバレンタインだ…チョコトリュフを作ろう!」

材料はチョコレート・ココアパウダー・コンデンスミルク・マリファナバター・リキュール少々。

まずは鍋に水を入れて沸騰させ湯煎でチョコレートを溶かしコンデンスミルクを混ぜる。混ざったらマリファナバターを入れる。

混ざったら少し冷やして固め小さなボール状にしココアパウダーを塗せば完成だ。「よし!あとはラッピングするだけだ!」

ジャンヌは箱に詰めたマリファナ・トリュフをリボンで結んだ。

 


バレンタイン当日…

「はい、どうぞ!」

「ありがとうジャンヌ!」

リリアンヌは嬉しそうに受け取った。

「ジャンヌ、このお菓子何!?︎」

「ふっふっふ〜ジャンキークッキングで作ったんだ!」

「すごいわ!早速食べてみようかしら!」

ジャンヌとリリアンヌは試食会を開いた。

「いただきます!」

ジャンヌとリリアンヌはマリファナトリュフを口に運んだ。

「んーー!おいひぃ!」

「ほんとね!美味しいわ!」

ジャンヌはリリアンヌにプレゼントできて満足だった。

「ジャンヌありがとね」

「いえいえ!喜んでくれて嬉しいよ!」

ジャンヌとリリアンヌは笑い合った。

 


数日後……

「今日は何を作ろっかな〜?」

ジャンヌは迷っていた。マリファナレシピは基本的にマリファナの有効成分を溶かしたバターを使うため焼き菓子類が多いのだ。

アル中のリリアンヌが喜ぶおつまみレシピは難しい。

「そうだ、マリファナウイスキーを作ろう!」

逆転の発想である。美味しいマリファナおつまみを作るのでは無いマリファナ入りのお酒を作れば良いのだ。

まずマリファナを脱酸する。マリファナには精神作用が無いTHCAが含まれておりそのまま摂取してもハイにならない。

熱で脱酸されTHCになると精神作用が現れる。通常マリファナは喫煙し炎で脱酸されTHCになる。だからマリファナは喫煙し摂取するのだ。

乾燥したマリファナを細かく砕き115度のオーブンで40分加熱する。これで脱酸されTHCAがTHCになる。

脱酸したマリファナウイスキーに加え7日間放置する。数日に一回振る。

1週間経てばマリファナウイスキーの完成だ。

「さあ、できた!」

ジャンヌはお酒の入ったグラスをリリアンヌに差し出した。

「はい、どうぞ!」

「ありがとうジャンヌ」

リリアンヌはマリファナウイスキーを飲み干す。

「あら?これは……」

「気づいた?マリファナ入りのお酒だよ!」

「まあ!」

「バレンタインのお返しに作ったんだ!」

「ありがとうジャンヌ」

「うん!」

その後、リリアンヌはマリファナ入りウイスキーを楽しみながら深夜まで飲み明かした。

後日、リリアンヌはジャンヌにこう言った。

「私、ジャンヌのこと大好きよ」

「えへへ、照れるよ……」

「愛してる」

「もう!酔ってるの!?︎」

「ふふっ……」

リリアンヌは幸せそうな表情を浮かべた。

(ああ……ずっとこのまま時が止まればいいのに)ジャンヌはリリアンヌの笑顔を見てそう思った。


エルフの里のジャンヌとリリアンヌ。今日も二人は仲良く暮らしていた。

「リリィ、今日の晩ご飯は何が良い?」

「んー、肉じゃが!」

「オッケー!」

ジャンヌは料理に取り掛かる。

材料はジャガイモ・ニンジン・玉ねぎ・牛肉・小麦粉・砂糖。

鍋に水を入れ沸騰させる。

「野菜の下ごしらえは終わったよ!」

「ありがとうジャンヌ」

ジャンヌは下味を付けた肉と野菜を炒め、灰汁を取る。

「そろそろかな〜」

頃合いを見計らい煮込む。

「そろそろ火を止めていいよ!」

「はーい!」

アクを取り除いた後、一時間ほど蒸らせば完成だ。

「あとは盛り付けるだけだね!」

「ねえジャンヌ、私お腹空いたわ!」

「ちょっと待ってね!今持ってくから!」

ジャンヌはリリアンヌに料理を運ぶ。

「はい、召し上がれ!」

「いただきます!」

リリアンヌは早速肉じゃがを食べる。

「ん〜!美味しい!」

「良かった!いっぱいあるからどんどん食べて!」

「ありがとう!」

リリアンヌは肉じゃがをパクつく。

「おかわり!」

「はい!」

ジャンヌは嬉しくなった。

「やっぱりジャンヌの手料理が一番だわ!」

「褒めても何も出ないよ!」

「ジャンヌ、愛してる」

「もう!またそれ!?︎恥ずかしいなぁ!」

「ふふっ……」

ジャンヌは幸せな気分に浸った。普通の料理も良いものだった。

 


翌日…… ジャンヌはマリファナトリュフを作った。

「この間のリリィにあげちゃったけど今度は自分で食べようっと!」

ジャンヌはトリュフを口に入れる。

「ん〜!美味しい!」

ジャンヌは満足気に笑みを浮かべた。

 


数日後…… リリアンヌはいつものようにジャンヌと過ごしていた。

「今日は何を作ろっかな〜?」

ジャンヌが呟いているとリリアンヌが声をかけた。

「ジャンヌ、何か悩んでるの?」

「何を作ろうか悩んでたの」

「何を作ってくれるの?」

「チョコレートケーキでもどうかなって思ってたんだけど、チョコが無いのよね」

「そう言えばそうだったわね」

「うーん、どうしよう」

ジャンヌが考えているとリリアンヌはこう提案した。

「ねえ、ジャンヌ、今日は私が料理を振る舞うわ!」

「え?本当!?︎嬉しいな!」

「任せてちょうだい!」

リリアンヌはキッチンに向かった。
1時間後…

「お待たせ!」

リリアンヌはジャンヌに皿を差し出す。

「これが私の作ったハンバーグよ!」

「おおー!」

ジャンヌは目を輝かせる。

リリアンヌが作ったのはハンバーグであった。

「さあ、食べてみて!」

「うん!」

ジャンヌはナイフで切り分け口に運ぶ。

「んん〜!」

ジャンヌは感動した。

「美味しい!」「そう、良かった!」

「リリィは天才だね!」

「そんなこと無いわよ……」

リリアンヌは照れ臭かった。

その後もジャンヌはリリアンヌの料理を楽しんだ。リリアンヌはマリファナをラードに溶かし込みハンバーグに混ぜた。それはとてもジューシーで美味しくハイになれた。

「ありがとうリリィ!とっても美味しかったよ!」

「喜んでくれて私も嬉しいわ」

二人は幸せそうな表情を浮かべていた。

 

 

 

エルフの森は今日も平和だった。きっと料理に愛と平和が入っているからだろう。

 


エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-

おいでよ!エルフの森12!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 


「私は神だ!私は神だ!!」[パーン!パーン!パーン!]

村長のひ孫でありシャブ中厨二病アリシアが今日も元気にトカレフを乱射している。エルフの村の平和の象徴だ。アリシアは今日も元気な様子で、とても幸せそうだ。

銃を撃ち終わったアリシアは懐から小さな透明な液が入った瓶を取り出した。ヒロポン3mgアンプルである。それを一気に注射し、そして叫んだ。

「んっーーーー!!っ!!っふーーー!!」

血管の内部から電流の様な快感が全身を駆け巡る。彼女はピロポンでしか味わえないこの感覚が何より好きだった。

(やばいぃぃぃいいぃ!!……気持ちいぃぃいいいぃいい!!!!…)

もう既にガンギマリだが何とか堪えて、次の行動に移る。

今度は机の下に置いてあった紙袋に手を伸ばし、中身を取りだしす。トカレフの銃弾だ。先程乱射した分を補充しないといけない慎重に手際よくマガジンに装填していく。全ての弾丸を装填し終わると両手にトカレフを持ち村へ繰り出し銃を乱射するのだ。これが彼女の日課だ。

平和な日常風景のため誰もが見慣れており、誰も気にしていない。

いつも通りの光景だからだ。

(よっしゃあぁああぁ!!私ってば天才!!!)

そんな自画自賛をしながら、森の奥へと進んでいった。

エルフの森には大きな湖がある。そこには綺麗な水を好む魚達が沢山泳いでいる。

しかし、アリシアはその湖に住んでいるある種族を知っていた。それは……人魚である。エルフ達が南方で捕らえた奴隷である

「こんにちわ〜!」

湖の畔に到着したアリシアは大きな声で挨拶をした。すると直ぐに返事があった。

「お願い!殺さないで!!殺さないで!!」声の主は美しい鱗を持つ人魚の美女だった。怯えきった表情をしている。

彼女達をここに連れてきたのはこのアリシアあった。

「大丈夫だって!みんなもきっとわかってくれるはずさ」そう言って手に持っていた黒光りする拳銃を見せる。その瞬間女の顔が絶望の色に染まり悲鳴をあげた。

「いゃぁあぁあ!!!助けてぇえええ!!」

その様子を見ながら大笑いをする。

「ハハハハッ!!!」

アリシアは湖の水面に銃を撃ち込み始めた。弾が無くなるまで撃ち尽くした後、満足気に帰っていった。

水の中にいた人魚達は恐怖のあまり気絶していた。

 


昨日の事など何事も無かったかのように笑顔のアリシアがいた。今日もヒロポンを注射しご機嫌だ。テンションが上がってきた彼女はいつも通りトカレフを乱射してご満悦だった。「ヒャッハー!!!最高だぜーーーーーーー!!」

「…………。」

その様子を物陰に隠れ見ていたジャンヌは呆れていた。いつも通りだと。

エルフの村ではアリシアの評価は高い。アリシアを見た奴隷達は勝手に怯え従順になるのだ。歩く暴力装置と評判が良かった。暴力耐性が低いダークエルフ達はアリシアを見るだけで失禁する程であった。

アリシアは存在するだけで奴隷が従順もなる素晴らしい存在だった。また、ポン中という事で村のアイドル的存在でもあるため、彼女を慕う者も多く、特に男連中からはモテているようだ。

他にもシャブシャブ屋からはセールの度に彼女を雇い看板娘扱いをしていた。「アリシア様〜」なんて呼ばれコアなファンも出来る有様だった。

 


そんなアリシアは今日も元気に手榴弾を湖に投げて遊んでいる。

「ドカじゃ!ドカじゃ!!」叫びながら人魚の住む湖に投げ込んでいる。爆音と共に湖から水柱がたち上がったがアリシアは止まらなかった。

今度は大型バッテリーを取り出し電極2本を湖に差し込む。

「ビリじゃ!ビリじゃ!ビリじゃああ!」叫ぶと同時にスイッチを入れた。強烈な電撃を浴び、人魚が陸に打ち上げられた。

電流により筋肉が痙攣し、口から泡を吹き出している。白目を剥いていた。

それをアリシアは嬉しそうな顔をしながら眺めていた。

「ハァア!!良いねェエ!!」

アリシアはすぐさま人魚に回復魔法を掛けた。即座に意識を取り戻す人魚達。「ありがとうございます!!」「アリシア様!!」「一生ついていきます!!」

涙を流し感謝している。

「フフン、私は神だ!崇めろ!」

「はい!」「アリシア様!」「神様!!」

そんなやり取りをした後、アリシアは人魚達を殴り始めた。「オラ!死ねぇえええ!!!」

「がっ!!」「ぐっ!」「ぎぃいぃ!!」

殴っては蹴り、蹴っては殴り、殴られては蹴る。まるでサンドバッグの様に人魚を殴り続ける。

「もっと!もっと!もっとだぁ!あーーはっはっは!!」

容赦無い暴力が人魚達に襲い掛かる。人魚達の悲鳴を聞きながらアリシアは笑っていた。

この狂った遊びが終わると、人魚達が一斉に土下座してきた。「申し訳ありませんでした!!」「もう逆らいません!!」「殺さないで!!」「死にたくない!」

涙目になりながらも必死に懇願する人魚達を見て大笑いした。「あははは!!いいぞぉお!!そうだぁあ!お前らは私のおもちゃなんだぁあ!!」

エルフの森には今日も平和な日常風景が広がっていた。

エルフの森で使用される従順な奴隷はこの様にして心が折られるからである。

 


次の日アリシアは獣人の奴隷に幻覚剤を飲ませてそのまま麻袋に詰め、馬車に乗せて運んでいた。

運んだ先は洞窟であった。生意気な奴隷は麻袋に入れ吊り下げ太い針で刺すのだ。

幻覚剤で知覚と聴覚が増強され痛みと恐怖心が何十倍にも増幅するのだ。獣人は暴れるも麻袋は強靭でビクともしない。

「助けてくれぇええ!!嫌だぁあ!!」

そんな姿を見てアリシアは大笑いしていた。

「ハハッハハッハハッハハッ!!」

アリシアが麻袋を太い針で刺す。刺し続ける。

「やめてください!お願いします!何でも言うこと聞きますから!」

「あーはっはっは!!ひーひゃっひゃっ!!!!」アリシアは爆笑しながら麻袋を刺し続ける。やがて、麻袋の中から血が滲み出てきた。

アリシアの笑い声と血が混ざり合う。

「ギィイイヤャヤァア!!!」

奴隷が弱った事を感じ取ると即座に回復魔法を掛け回復する。「ほら!まだ生きているよ〜?」そう言いながら今度は殴り出す。何度も殴打を繰り返す。

「グギャッ!!ガァアア!!」

殴られた箇所は骨が砕けていた。

「あーーはっはっは!!楽しいねぇエ!!愉快だネェ!!」

「ウワァアア!ヒデブッ!!」

それから数時間拷問を繰り返し、奴隷の意識が無くなったところでアリシアは回復魔法を掛けて起こす。

そしてまた、殴る。その繰り返しだった。

 


「あはは!気絶するなって言っただろう?まだまだこれからだよ!」

アリシアは楽しそうな笑顔を浮かべていた。

思う存分奴隷で遊んだアリシアは回復魔法を掛け奴隷を元の場所に戻した。

その後、別の奴隷に洞窟の掃除をさせる。糞尿が垂れ流しのため、定期的に清掃させていたのだが、最近サボるため罰を与えているのである。

「オラ!汚物は全部捨ててこい!ちゃんと言われた通りにしないと殺すからな!!」

「はい……」力無く返事をする獣人達。

「よし、次の奴隷だ!」アリシアは目を輝かせていた。

「はい」次に連れて行かれたのはホビット達だった。彼らは子供くらいの身長なので虐待には丁度良いサイズだった。「さぁ、今日はお前らにプレゼントがあるぞ!」

アリシアは満面の笑みで彼らに向かって歩いていく。

「「ひっ!」」怯えるホビット達。

「「うわぁああああ!!」」「「逃げろ!!」「殺される!!」「助けてくれぇえ!!」「何でこんな目に!!」「どうして俺らが!」

口々に叫びながら逃げ出す。だが、アリシアはその全てを捕まえ、牢屋に投げ入れた。

怯えるホビット達に注射器を見せる。

「この中には強力な幻覚剤が入っている!これを身体に打ち込んだらどうなるかな?」

「「ヒッ!」」

恐怖に引きつる顔を見て大笑いする。

「フヒャハハハ!!!楽しみだね!早く打ちたいねぇ!」

アリシアは注射器を持ち、ホビット達に近付いて行った。

「「やめてぇえ!!」」泣き叫ぶ。

「「誰か助けてくれ!!」「死にたくない!!」「許してくれ!!」

泣き喚くホビット達に注射を打ち込んでいった。中身は定番のLSDだ。強力な幻覚作用があり恐怖を増幅する素晴らしい薬だ。

ホビット達は幻覚に襲われて叫び出す。

「あぁあああ!!!痛いぃいい!!」「死にたくない!!殺してください!!」

涙を流しながら助けを求める。そんな姿を見て大喜びしている。

「あはは!!いいぞぉお!!もっと泣け!!」

「「ぎゃあぁああぁあ!!」」

アリシアはテンションが上がってきた。アリシア異世界から召喚した熊撃退用強力トウガラシスプレーを取り出した。アリシアはこのスプレーをホビットの顔面に噴射する。噴射した瞬間ホビット達がのたうち回った。「ぐぁあ!!熱い!!やめてくれぇえ!!」

ホビット達の絶叫を聞き大興奮するアリシア

「あはは!!ほーれもう一本だぁあ!!」

「ギャァアア!!助けてぇえ!!」

「助けてくれぇえ!!」「殺して!!もう殺して!!」

悲鳴が洞窟中に響き渡る。その日一日中、大騒ぎが続いた。

次の日の朝、アリシアは満足げな表情を浮かべていた。今日も獣人をサンドバッグ代わりに殴っていたのだ。

「あーーーはっはっは!!!楽しいねえエ!!」

「やめてください……お願いします……」ボロ雑巾のような状態で懇願する。

「んー?何か言ったかい?」

アリシアは聞こえないふりをして獣人に殴りかかる。

「ギィイイヤァア!!」

「ふひゃはは!!死ねぇええエ!!」

「「ウワァアア!!」」

アリシアは夢中でサンドバッグ代わりの奴隷を痛めつけ続けた。

「うひゃっひゃっ!!」

「もう嫌だぁあああ!!」

「助けて!助けてぇえ!!」

アリシアが大声で笑う。従順な奴隷の製造はアリシアの大切な仕事だ。ヒロポンを打ち奴隷を殴る。最高の仕事だ。アリシアはまた上機嫌で奴隷を弄び始めた。

 


次の日アリシア異世界から召喚した素晴らしい『コレクション』の中からスタンガンと呼ばれる凶悪な拷問器具を取り出した。形状は色々あるがスイッチを押すだけで電流が流れる実に素晴らしいアイテムだ。「お前にコイツを使うのは初めてだったね。よく味わえ!!」

そう言いながらアリシアは奴隷の太腿にスタンガンを押し当てる。

「ガァアア!!」電撃が走る。奴隷は白目を向いて泡を吹いた。

アリシアは笑顔で奴隷に尋ねる。

「どうだい?気持ちよかったろう?もう一度使って欲しいか?」

「はい……」奴隷は涙と鼻水を流して必死に答える。

「よし!それじゃあ次はもっと強く押してやるよ!」アリシアはスタンガンを奴隷の足に押し付けた。

「ぎゃあぁああぁあ!!」

「ははは!!これだよ、これが欲しかったんだよぉおお!!オラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!」

アリシアは何度もスタンガンを当て、奴隷を苦しめ続ける。

「グゥオオォオ!!!」

「ハハハ!!痛いか!?でもまだまだぁああ!!」

アリシアは涙を流しながら笑い転げた。

「あははは!!」

 


アリシアは次の日も異世界から召喚した道具を取り出した。

今日の相手は硬い鱗のドラゴニュートの奴隷だ。

「今日はこれにしよう!!」アリシアは釘打ち機を手に取る。

「これは小型の釘を撃ち込む機械だ!刺す場所によって違う痛みになるぞ!腕、首、腹、足のどこが良いかな?」

アリシアは近くに置いた丸太に釘打ち機を試しに撃ち込む。

[パシュ!パシュ!パシュ!]

「ひっ!」

アリシアは楽しそうな顔をする。

アリシア磔台を用意して奴隷を立たせ、そこに縛りつけた。

「いいかい?今からこの釘を打ち込んで行くけど死にたくなかっらたら我慢するんだぞ?わかったな?」

「嫌だ!いやだ!!助けてくれええーーーー!!」

アリシアは奴隷の指に打ち込む。

[パシュ!」

間抜けな音が鳴り奴隷の指に釘が打ち込まれる。

「ぎぃいいああああああああああぁああ!!!!!」

次の指に狙いを定める。「あぁあ!!嫌だ!!やめろ!!」

アリシアは笑顔で釘を打つ。

「うーん!!たまらないねぇ!!」

アリシアは嬉々として次から次へと奴隷に釘を打ち込んだ。「ギャァアア!!」「グェエ!!」

最後にアリシアはスタンガンを取り出す。

「今度はこれだ!!」

アリシアはスタンガンを使い奴隷を痛めつける。

「ギャァアア!!」「あぁあぁ!!やめてくれええ!!」

「はは!良い声だ!!もっともっと聞かせてくれ!!」

アリシアは泣き叫ぶ奴隷を見ながら大喜びする。

 


次の日もアリシア異世界から召喚した様々な拷問器具を取り出し、奴隷を従順にしていく。彼らは資産なのだ。ただの資産だ。資産は従順であればある程望ましい。エルフの森では奴隷魔法で絶対服従にした後も定期的に恐怖を植え付けるのが常識だ。アリシアに拷問された奴隷はアリシアを見るだけで素直になった。

 


次の日アリシア異世界から新しい拷問器具を手に入れた。鉄の処女だ。内側のびっしりとトゲが付いた有名なアレである。

あまり知られて居ないが鉄の処女を使っても人は絶対に死なない。

 


設置されたトゲは人間の重要な臓器や太い血管を避けて設置してあり絶対に死なないのだ。

拷問のスペシャリストであるアリシアはトゲの位置を見た瞬間に全てを理解した。

早く中に入れてパカパカと開け閉めしたかったのだ。

使う相手は人間だ。もし手違いで死なせても資産価値の低い奴隷だ。実験には丁度良かった。

アリシアは早速奴隷を拘束し鉄の処女の前に座らせる。奴隷は謎のオブジェの前の座るよう命じられ困惑しつつも目の前にある不穏なオブジェに強烈な恐怖感を感じていた。

「それじゃ、入れていくね」

そう言うとアリシアは奴隷の前で鉄の処女をパカっと開いた。

「ひぃ!!」奴隷が悲鳴をあげ失禁し気絶した。

「あれ?やりすぎた?」

アリシアは失神している奴隷を見つめる。

「まぁいっか!」

それから数日かけてアリシア鉄の処女を使い奴隷にトラウマを植え付け続けた。

次の日もアリシア異世界から色々な武器を持ってくる。その一つ一つを奴隷に見せて反応を楽しむ。ファラリスの雄牛は傑作だった。村のエルフに頼みゴブリンを捕獲してもらい中に入れ奴隷の前で焼いたのだ。

『ぶぅぉぉおぉぉおおおぉおおーーーーーーーん!ぶおぉーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!』

ファラリスの雄牛に仕込まれたトランペット構造がゴブリンの呼吸で唸り声を上げた。

奴隷達は中がモンスターのゴブリンだと知らずに失禁していた。あれは笑えた。

その後奴隷がとても従順になり村長に褒められた。やったぜ!

 


アリシア異世界から召喚した拷問器具と持ち前の才能を発揮し奴隷達の労働力を向上させた。

エルフ達の麻薬生産量がまた上がったのだった。

 

 

 

奴隷達が地獄を見いる一方でエルフの森は平和そのものだった。

ジャンヌは買ってきたマリファナの瓶を開け匂いを嗅いだ。

「ふわぁああ〜♪良い香り〜」

幸せな気分になる。

「もう我慢出来ない!吸っちゃおう!」

ジャンヌは愛用のグラインダーでバッズを砕きタバコ状にしボングの火皿に詰め込む。もちろんボングには水が入れてある。

ライターで火を着けつつ吸い口から煙を吸い込む。

ボコボコボコボコボコボコボコボコ…………

水の中で濾過された煙が肺に入ってくる。「んーーーーーーーー!!!最高!!」

この瞬間のために生きていると言っても過言ではない。

「あぁあぁああぁ!!良い気持ちぃいいー!!」幸せの絶頂。

(もう一服吸っちゃおう!!)

ボコボコボコボコボコボコボコボコ………

「あぁああ!!やっぱり美味しい!」

ジャンヌは毎日のようにマリファナを吸引する。

「ははははは!!」マリファナの作用で笑いが止まらない。

その時扉をノックされ「入っていいですか?」とリリアンヌの声が聞こえてきた。「どうぞ!!」と返事をする。

「ジャンヌ!吸う時はちゃんと換気しなさいよ!!」部屋に入るなりリリアンヌは怒ってくる。

「えへへ」と笑って誤魔化す。

「まったく!何回言っても聞かないんだから!」

「ごめんってばー!」リリアンヌはため息をつく。

「それよりリリィもどうだい?」ジャンヌはボングを差し出す。

リリアンヌはそのまま受け取り火皿にマリファナを詰める。そしてボングに口を当てる。そのままゆっくりと煙を吸い込み吐き出した。リリアンヌも大喜びだ。こうして2人の日常は続いていく。

 


今日もエルフの森は平和だった。奴隷達は地獄を見ていたがエルフ達には関係が無いのだ。

今日もマリファナは美味しいしご飯も美味しい。平和なひと時が流れる。

エルフの森は今日も平和だった。明日もきっと平和だろう、もちろん明後日も平和に違いない。

 


エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-

 

おいでよ!エルフの森11!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 


ジャンヌは今日も幸せだった。お気に入りのコーヒーショップでお気に入りのポテトチップスを食べながらお気に入りのマリファナをふかしていた。この瞬間が人生で一番楽しい時間だと思っているし、毎日そう思い続けているだろう。

「あー……しあわせぇ」

うっとりとした表情を浮かべて煙を上げるマリファナを見つめるジャンヌの目には涙すら浮かんでいた。彼女は今の人生に心の底から満足しているのだ。そんな彼女の元を訪れた男がいた。店長である。

「気に入ってくれて嬉しいよ。」「そりゃもう!最高の気分です!」

「それなら良かった。実は新しい商品ができたんだが試してくれないか?」

「えっ!?本当ですか?是非ともお願いします!!」

今までにも何度か新しい品種のマリファナや新しいソフトドリンクや軽食をご馳走になっていた。

毎回新製品が出る度に楽しみにしているくらいなのだ。断るはずがない。しかし今回はいつもより少しだけ様子が違ったようだ。店長さんは何時もの笑顔ではなく真剣な顔つきをしていたからだ。これは期待できるかもしれない……。私は胸を高鳴らせた。

「じゃぁ早速だがこれを試してくれないかい?」手渡された小瓶の中にはマリファナが入っていた。初めて目にする品種だったが不思議とその美しい見た目に惹かれてしまった。

瓶を開けて香りを嗅いでみる。良い匂いだ。甘くてフルーティーでどこかバニラを思わせる香りがする。これならばどんな人でも楽しめるはずだと確信した。

瓶から出したマリファナを小さく千切りグラインダーに入れ細かく砕く。砕いたマリファナをペーパーの上に乗せ、作っておいた吸い口部分のティップスをセットしてくるくると巻き上げ完成だ。

ジョイントを一本巻いて火を付けてみると甘みのある爽やかな味が広がる。悪くないどころか最高じゃないか。思わず笑ってしまったほどだ。こんな素晴らしいものを無料でくれるなんて太っ腹すぎるぞと思いつつもお礼を言うことにした。

「ありがとうございます!!とても美味しいですよ!これはヒットしますよ!」興奮気味に伝えてみると店長は嬉しそうに笑いつつ「それは良かった」と言った。何でも異世界の最新品種なんだそうだ。店長の栽培農園で量産する計画なのだそうだ。

ジャンヌは嬉しくなった。もう少しすればこの品種が店に並ぶと思うと嬉しくなった。リリアンヌと一緒に来ようと思った。きっと彼女もこの喜びを共有してくれるに違いないのだ。

それからジャンヌはパンケーキを注文して完食し店を出た。幸せな気持ちのまま家に帰ったらリリアンヌが寝ていた。どうせまた徹夜で酒盛りをしていたんだろうか?全くしょうが無い奴だと思いながらも愛おしくて堪らなかった。何度見ても綺麗だと思う銀色の髪を撫でている内に眠たくなってきたので一緒に眠る事にした。リリアンヌは嫌そうな顔をしたが構わず抱きしめて眠りについた。

いつの間にか朝までぐっすり眠れていたらしい。昨日の事が嘘のように清々しい目覚めであった。今日も一日頑張ろうという気にさせてくれたのだ。

その後、店で売られている『ウェディングケーキ』という名の新種マリファナは大人気となり飛ぶように売れていった。そしてあっと言う間に定番商材の一つになったのだった。店長はその事を大いに喜んだが同時に大きな悩みを抱えていた。(あれだけの大ヒット商品だから当然と言えば当然だけど……在庫が全然足りない…)

連日入荷してもすぐに売り切れてしまう為、店長としてはとても困っていたのだ。この事態を想定して既に増産体制に入っているもののそれでも追いつかない有様であり……結局更なる追加発注をかける事になったのだが……奴隷が足りなかった。

エルフの森では原価を下げるため労働力を奴隷で補うのは常識だ。特に農作業など単純作業においては尚更である。しかし残念ながら高品質なブランド大麻の生産は高い技術力が要求される高度な仕事だ。奴隷に教え込むのは大変だった。

どうにか解決法は無いだろうか?そう考えていた時にジャンヌが提案したのだ。「奴隷狩りをしませんか?」と。ジャンヌの提案に店長は喜んだ。……確かにこれは名案だと思えた。幸いにしてエルフには優秀な狩人が大勢いる。街でで人間や獣人を捕らるのは造作もないだろう。店長はすぐに行動に移った。

人間の売人からの情報をもとにエルフの森の近くに住むダークエルフの集落を見つけ出し襲撃をかけたのだ。集落に居たのは若い女ばかりだった。売人から聞いていた通り全員が文字が書け数学も理解するほど優秀で真面目で勤勉だった。

ジャンヌが連れてきたダークエルフ達は皆優秀で銃で脅し殴れば何でもすぐに覚えた。

異世界式の栽培法や肥料の作り方も覚えさせた。挿木で増やす方法も覚えさせた、開花させ乾燥し製品にする作業もマスターさせた。暴力万歳。

ジャンヌが「凄いね!君たちは天才だよ!」と褒めるとみんな顔を青くし怯えて可愛かった。こうして異世界マリファナの苗はどんどん増えていった。その頃には常に最新のマリファナを村で購入する事が出来た。

最近では店長は独自の品種を作ろうと品種改良を研究しているようだ。エルフの森名産品が生まれる日も近いだろう。

ジャンヌはリリアンヌと共にコーヒーショップで雑談を楽しんでいた。

 


「それでどうなったんです?」

「えっと、ダークエルフって頭も良くて手先も器用なの」「へぇ、そんな種族がいたなんて知りませんでした」「私も驚いたわ。本当に頭がいいのよ、数字とか計算が苦手って奴も居るけど殆どが完璧に近いレベルで出来るの」

「それは素晴らしいですね……」「でも、ちょっと変わってるかな?全員目が死んでたっていうか死んだ魚みたいな目してて怖いのよね。それにすぐ怯えたりするし。情緒不安定なのかしら?」

「あぁ……そういうタイプの種族なんでしょうね。何か理由があるんでしょう、多分ですけれど……。私は会ったこと無いのですが、以前読んだ本によると昔はもっと感情豊かだったらしいですよ」

「ふーん……ま、いっか。ともかく栽培は順調らしいよ」ジャンヌは満足そうにしている。リリアンヌもつられて笑顔になる。「それなら良かったじゃないですか」

「うん、後はもうしばらくすれば収穫できるはずだからそしたら今度は専門農場を作って大量生産するんだって」

「そういえば大麻の栽培だけじゃなくて加工にもダークエルフさん達を使ってましたもんねぇ……」

 


器用で頭が良く従順で良い奴隷のダークエルフ。村ではダークエルフは高値で取り引きされていた。

 


エルフ達は周囲のダークエルフの村を襲い奴隷を調達した。薬の代金の代わりにダークエルフの奴隷を連れて来る人間も増えた。色を付けて買ってやった。すると人間は更に多くのダークエルフの奴隷を持ってくるようになった。ダークエルフは知能が高く従順で寿命も長かった奴隷として完璧だった。ジャンヌはご機嫌に話している。リリアンヌは微笑みながら聞いている。

この世界は平和だ。ジャンヌは心の底からそう思った。

マリファナの売り上げは順調に伸びており店長はホクホク顔だった。ダークエルフ達のお陰で人件費を大幅に削減できたのが大きかった。ジャンヌは毎日楽しく過ごしていた。リリアンヌも毎日幸せだった。

 


ある日、ジャンヌとリリアンヌは朝早くから村長の屋敷に向かっていた。今日は大事な会議が開かれる予定なのだ。

屋敷に到着すると既に大勢のエルフが集まっており、皆忙しく動き回っていた。ジャンヌ達は適当な場所に座った。暫く待っているとエルフ達が集まって来た。集まった者達を見回す。どの者も表情が硬く真剣そのものといった様子だ。恐らくこれから何事かを議論するつもりなのだろう。

村長が口を開いた。

「ではこれより第111次定例議会を開催する。まず始めに……この度は我々の提案を受け入れてくれた事に礼を言う。ありがとう。今回の議題だが、今後の奴隷についてだ。我々エルフに今後どのような奴隷が必要か?どの様な種族が最適か?皆の意見を聞かせて欲しい」村長が立ち上がり演説を始めた。

「現在我々はダークエルフという労働力を得て生活水準を向上させつつある。また新たな労働力を手に入れる必要がある」ざわめきが広がる。

「静粛に!……ダークエルフだけでは足りないという意見かね?しかしダークエルフは既に全て奴隷にし確保している。これ以上必要なのか?ダークエルフより優れた種族など居るはずが無い!」一人が叫んだ。エルフ達が同意するように声を上げる。

ダークエルフ以上の働きをする奴隷が必要だと?馬鹿な事を言わないで欲しい。あれ以上優秀な者が他にいる訳がないじゃないか!!」別のエルフが叫ぶ。

「落ち着けと言っているだろう!!静かにしろ!!!」一際大きな声で怒鳴りつける。

「確かにそうだ。ダークエルフは優秀すぎる余りに逆に困っているのだ。これ程までに完璧な存在というのは扱い辛い物だと初めて知ったよ」誰かの声をきっかけに次々と不満が出始める。

「ならば新しい種族を探せば良い」一人のエルフが立ち上がって言った。

「その通り!他の種族ならいくらでもいる!」「新しい種族を探して奴隷にするんだ!」次々に賛同者が増えていく。

会議は『新しい奴隷資源の開拓』で満場一致で決定し以下の事が決められた。

・新たに奴隷を探す為に大規模な調査団を派遣する

・見つかった種族は全て奴隷とする

「諸君らの協力に感謝する。必ずやより良い成果を出して見せよう」

こうして、エルフによる奴隷資源大捜索が決定された。

 


それから1週間後調査団は東西南北4チームに別れ調査を開始した。それぞれ2ヶ月の調査期間を設けてある。

ジャンヌとリリアンヌは東チームに参加していた。

「ねぇ、こんなんでホントに見つかるの?」「分かりませんけど、一応仕事ですし真面目に取り組みましょうよ」

「えぇー……」「ほら、頑張ったら美味しいご飯食べれますよ」「うぅ……分かったわよぉ」渋々ながらもジャンヌ達は装甲車で走り出した。リリアンヌは苦笑しながら後に続いた。調査団は東へ向かって進んでいった。道中魔物が出たものの特に問題なく進んでいった。

途中で一度野営をしながら調査団は東へ進んでいく。集落や町が無いか隈なく調べる。そんな日々を過ごしているうちに遂に最初の報告が入った。

「獣人らしき集団を発見しました。どうしますか」

「よし、全員で行くぞ。準備させろ。それと念の為武装させておけ」エルフの兵士の一団が装甲車に乗って駆けていった。

エルフ達は獣人の村を襲撃した。村の建物は破壊され村人は奴隷にされた。抵抗した者はその場で意識を刈り取り奴隷魔法をかけた。そして村は制圧され村人は全員が捕らえられた。

エルフ達は大喜びだった。これで食料も増産出来るし芥子畑も広げられる。畑を耕す手間も省ける。

「よくやった。では早速奴隷にしてしまおう。おい、お前達。こいつらを牢屋に入れて来い。丁重に扱うようにな」エルフの兵士が指示を出し、村人は連れていかれた。

調査団の調査は続く。西チームは山岳地帯を調査していた。ホビットの集落を発見した。武器防具は粗悪品ばかりだったのですぐさま捕まえ奴隷にした。エルフは喜んだ。

北チームのエルフは海沿いの漁村を調査した。竜人が沢山捕れたので喜んでいた。

南チームで海釣りをしていたエルフは珍しい種類の水棲亜人達を見つけたので捕獲し奴隷にした。人魚とか言うらしい。

エルフ達の2ヶ月に及ぶ調査は終了した。その成果は上々であり、大量の奴隷を確保することが出来た。エルフ達はその事実に大満足していた。

捕らえた奴隷達は奴隷魔法を掛け絶対服従させた上で各地に輸送されていった。奴隷の数はどんどん増えていき、産業に従事させた。

獣人達は鉱山や農地へ送られた。人魚達は漁業をさせるべく各地に送られ漁民として働かされていた。

ホビット達は手先が器用だった為、細工師や木工奴隷として働らかせた。

ドラゴニュートは頑丈だった事もあり土木作業や建築作業をさせていた。

森に居なかった種族は港町などで見つかれば連行していった。

全ての奴隷が使役された後、エルフの里に凱旋が行われた。エルフはお祭り騒ぎであった。奴隷を労働力とし更に豊かになったエルフ族は更なる発展を目指して動き出す。

エルフは今まで以上に人間との交易に力を入れる事を決定。同時に奴隷売買も積極的に行う事とした。様々な人種がエルフの手に渡る事になるだろう。それは新たな時代の幕開けになるかもしれない。エルフの人口は少ないが奴隷の数は多い。エルフの森の国力は膨大だった。エルフ族が奴隷を得てから5年が過ぎた。エルフ族の奴隷人口は100万人に達していた。労働力としては十分過ぎるほどだった。奴隷に子供を作らせると優秀な子供が産まれるため人口増加にも役立っていた。

 


エルフ達は幸せだった。豊かな生活を満喫していた。人魚達に捕らせた海の幸は新鮮で美味しい。里には酒蔵があり各種酒類が造られている。米や麦などの穀物類も豊富にあり飢えることは無い。肉は定期的に手に入る。ダークエルフに作らせたマリファナも美味しい。

娯楽施設や飲食店もあり暇を潰すことに苦労することも無い。衣食住全てにおいて満たされていた。

ジャンヌとリリアンヌは相変わらず二人仲良く暮らしていた。二人は毎日のようにマリファナを吸い酒を飲み毎日を楽しんだ。二人の仲の良さは変わること無くずっと続いていた。

 


そんなある日ジャンヌの元に一通の手紙が届いた。差出人はコーヒーショップの店長だった。

内容は新しい異世界マリファナが見つかったという物で、試供品を試して問題が無ければ即採用すると書かれていた。

「リリィ!これって!」「えぇ、間違いありませんね」

ジャンヌとリリアンヌの顔は満面の笑みに包まれていた。こうしてまた一つマリファナが増える事になった。

ジャンヌとリリアンヌは二人で相談した結果、すぐにでも行こうという話になり次の日の早朝に出立する事を決めた。

翌日ジャンヌとリリアンヌは支度を整えて店に向かった。店の前には店長の姿があった。

「おはようございます」「やぁ、2人ともようこそ!」

2人は店長に促されカウンター席に座った。「それで、今日は何があるんです?」

店長はニヤっと笑いマリファナを出す。「これは最近見つかった新種だよ。まだ店に出してないんだ。」

そう言って大きなバッズが出てきた。

ジャンヌは愛用のグラインダーで砕きボングの火皿に詰め火を付けた。久しぶりの美味な煙に感動を覚えながらゆっくりと吸う。口の中に濃厚な甘さが広がった。

「ん〜……やっぱり最高ですねぇ……」

続いてリリアンヌもゆっくり味わっていた。「うん、良いですね。甘い香りが強くて美味しいです♪」

その後2人は3種類の品種を吸わせてもらった。全部味もハイも良かった。煙も吸いやすかった。

「ふぅ、ご馳走様でした」「いえいえ、どういたしまして」

3人で雑談をしているうちに夜になってしまったため本日はこれでお開きとなった。

発売したら行くことに決め、この日は早めに寝ることにした。

それから数日が過ぎ遂に発売された。

早速買いに行き試してみるとやはりどれも素晴らしい出来だった。

2人で買い込み家で早速吸い始める事にする。

まずはジャンヌがグラインダーから取り出し、火を付ける。

口に含むとあの懐かしい味わいが広がる。

「あー、この感じだなぁ〜」

続けてもう1ボウル分を火皿に詰める。今度は少し強めに息を吸う。

スゥッとしたパインフレーバー共に強烈な甘さが口に広がり、鼻の奥まで突き抜けるような感覚に陥る。

そのまま深く呼吸をし、肺いっぱいに広がる煙を楽しむ。

「ぷはっ、これも中々いいじゃないか。癖になっちゃうかも。」

リリアンヌも同様に楽しんでいるようだ。

お互いに感想を言い合いながら楽しんだが、流石に2ボウル目からはボディハイが強くストーンしてしまい、それ以上は無理だった。

後日、マリファナは飛ぶように売れ、街ではどこでも見かけるようになった。

ダークエルフに作らせているマリファナブランドは不動の人気を誇っており、街の特産品となっていた。

 


エルフの里にはジャンキーが溢れ、皆笑顔で暮らしている。

エルフの未来は明るい。今日もジャンヌとリリアンヌは幸せそうに過ごしている。

エルフの森は平和で愛に溢れていた。

 


エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-

おいでよ!エルフの森10!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。  その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 


この世界では人類が支配的な種族であり、人間は亜人や獣人といった他の生物を支配していると思っているようだが、実際には違う。

人間はエルフに支配されてるのだ。

彼らは森の奥深くに隠れ住んでおり、滅多に里から出てくることはない。出てきたとしても人間にヤクを売る時だけだ。

だから人間を奴隷にしているのもあまり知られてはいない。

人間の国家同士だって戦争しているし、負けた国の国民を奴隷にするのも当たり前だった。エルフ達はそんなことはどうでも良かったからだ。

ただ自分達が作った薬を売りさばければそれでいいと思っていた。

そして今日もまた新たな顧客が現れたみたいだ……

 


「こんにちわ!」

1人の美少女の声によって現実に引き戻される。声の主はこの集落のエルフであるリリアンヌであった。

彼女は村長から今日のヤクの取引を頼まれていたからだ。

「おうリリィちゃんか」男はニヤつきながら言った。

彼らにとってこんな美少女が来るというのは嬉しいことなのだ。

彼はコカインの売人だ。見た目は普通の青年だがただの売人である。

「はいこれいつものです」そう言って彼女が取り出した袋には白い粉が入っていた。これが彼の収入源だ。彼はエルフからコカインを買い付け人間の国で売り捌いて生計を立てている根っからのクズだ。彼が麻薬を買っているのは何も金のためだけではない。薬に溺れた女が彼に群がるのだ。

「じゃあまたね〜」彼はコカインを10キロも仕入れ帰って行った。彼らが帰った後、しばらくすると今度は別の客が来たようだった。

太った男だ。彼はヘロインが欲しいらしい。

「はいよ、毎度ありー!」

そういうと彼女は木箱を取り出して彼に渡した。中身はもちろんヘロインである。これも彼らの商売道具だ。

「ありがとうございます!!」彼は満面の笑みを浮かべ帰っていった。

(ふぅ〜これで仕事終わりっと)

リリアンヌは一息ついたあと家に帰ることにした。

(ああ疲れたなぁ……もう寝たいけどまだやることがあるんだよね……)

彼女は明日もヤクの受け渡しをしないといけないのだった。しかも2日連続で……しかしそれは仕方がないことだ。それが彼女の役目なんだから……。

 


次の日の朝になった。

男がやってきたようだ。早速ヤクを渡すことにした。昨日の男とは別の奴だ。今回は3人いる。1人はヤク中の男。残りの2人も同じような感じだろう。

「はいどうぞ……」と言って彼女が渡したのはピンクの錠剤が入った小瓶だった。これはMDMAだ。覚醒剤系の一種である。服用すると極めて強い多幸感を感じる薬だ。

受け取った男たちはすぐに服用し始めた。そしてすぐに効き目が出てきたようだ。

3人ともトリップ状態になっている。それからしばらくして彼らは去っていった。

次はどんな人間がくるのか楽しみだと思いつつも少し不安もあった。

まともそうな人が来てほしいものだと思ったが残念なことに彼女にとってはどっちにしても関係ないことだった……

昼になり再び訪問者があったようだ。今回はかなり多いような気がする。一体何人来るんだろうか?気になって外に出てみるとそこには紫のローブを被った集団がいた。人数は15人ほどだ。彼らは幻覚剤を買いに来たようだ。

シャーマンか宗教関係の人間だろう。…… つまりはまともじゃないってことだ。

「はい……まいどぉ~」そういうと彼女は先ほどと同じように幻覚剤を渡していった。渡す量が多いので大変だったが、なんとか終わった。最後の一人は大量のLSDを購入した。信者に飲ませるのだろう。(早く帰りたい……眠いしダルいな……)

と思いつつ彼女は帰路についた。

家に帰るとジャンヌがマリファナを吸っていた。彼女はジャンキーではあるが比較的マシな方で、マリファナくらいなら問題はないのだ。

ジャンヌはボングをボコボコ音を立ててながら吸っていた。

「ぷっはー……おかえり!」「ただいま……ジャンヌ」

その後、夕食を食べ、風呂に入り、床に就いた。

 


次の日になった。

2人は幻覚キノコを採集しに森へ行く事にした。エルフの森の奥地にはマジックマッシュルームの群生地があるのだ。森の中をしばらく歩くと、そこにたどり着いた。木漏れ日に照らされた神秘的な光景が広がっていた。エルフ達ですらこの場所を知っている者は多くない。

「おお!すごい!」「綺麗だねぇ」

2人は感動していた。

「さあ採ろう」「うん!」

そこからしばらくキノコ狩りをした。

30分ほど経った頃、そろそろいいかと思って帰ることにした。2人は採集したキノコをマジックポーチに入れる。沢山のアイテムが入り中の時間も停止する凄いアイテムだ。昔村長を怒らせ殺された合法ドラッグ屋が持っていたものだ。

痛みやすいマジックマッシュルーム採集に欠かせない物だ。

 


村に帰った2人はコーヒーショップで休憩する事にした。

コーヒーショップは最近エルフの村に出来た新しいスタイルのお店だ。

コーヒーショップと言ってもコーヒーを売っている訳ではない、マリファナ専門の販売店の事だ。マリファナを購入し店で吸うのだ。

購入してその場で吸えソフトドリンクや軽食も注文出来る。

店長が異世界の雑誌にあった店を再現したらしい。何でコーヒーショップなんだろう?まあいいけどさ……。

今日は朝からずっと歩きっぱなしだったので疲れた。ここでひと休みしよう。

ボコボコボコボコボコボコ……店のある大型水パイプで煙を吸い込み。吐く。

「はぁ〜……」「はあ〜」「ふぅ〜」「…………」「気持ちいい〜」

そんな感じにだべっていると一人の客が入ってきた。

「いらっしゃいませー!」

「あれ?」

その男は見覚えのない人間だった。

「あの〜ここってタバコ売ってくれるんですかねー?」そう聞いてきた。

「そんな訳ねえだろが!!ぶっ殺すぞ!!」店長がキレた。当然の反応である。

リリアンヌはその男を見た瞬間嫌な予感に襲われた。

この感覚は何だろうか? 直感的にヤバいと感じる。

まさか…… 私はジャンヌの方を見る。

ジャンヌも同じ事を考えていたようだ。目をキラキラと輝かせている。

ジャンヌこれから起こるであろう惨劇を想像し期待に胸をときめかせていた。(ああ……最悪だわ)彼女は頭を抱えたくなった。

「タバコが欲しいのですが……」状況を理解しないバカな男が何か言っている。

その瞬間店内に爆音が鳴り響いた。ドガァン!!!という轟音と共に男の頭部が弾け飛んだ。

(やっぱりかぁ……..)

 


店長が愛用の散弾銃で男の頭部を撃ったのだった。そしてそのまま死体を引きずって裏口から出て行く。死体は村の掃除屋さんに引き取られるのだろう。彼は肥料になったのだ。リリアンヌたちはそれを黙々と見ていた。

数分後、店長が戻ってきた。

「すまんかったのう」と言って謝ってきた。

「いえ……大丈夫です」

「これサービスじゃ」といってポテトチップスを差し出してきた。

「ありがとうございます」

私達はそれを受け取り食べる。とても美味しい。塩味がきいてて最高だ。

「おいしいね」「うん……うまいよぉ」

2人でモグモグしながら喋った。

食べ終わると、ジャンヌは満足そうな顔で「おいしかったぁ……また来ようねぇ!」と言った。もう二度と来るかと思った。その後は家に帰ることにした。家に着くと、ジャンヌは早速買って来たマリファナを吸っていた。

一本くれと言うと快くくれた。

ジャンヌが火を付けてくれる。

「ありがとー!……んっ!」

一服すると、頭がぼんやりとしてくる。

「なんか……眠たくなってきた」ジャンヌが言った。

「そうだねー」

リリアンヌも同意する。

「少し寝るか」

「賛成」

2人はベッドに入った。

2人の意識はそのままゆっくりと闇に落ちていった。

 


次の日、2人はいつも通り起きた。

朝食を食べ、服を着替え、髪を櫛で整える。「よし、準備オッケー!」「行こう!」2人はエルフの村へ出発した。

道中、昨日の事を思い出しジャンヌに話しかけた。「ポテトチップス美味しかったわ」「うん!うまかったよね!」

「また食べたいなあ」「今度一緒に行こっか!」

あのポテトチップスは美味しかった。店長は村でも真面目で研究熱心なエルフだ。もしかするとポテトチップスも異世界式のレシピなのかもしれない。

歩いていると村に着いた。今日も平和だ。

村には色々なお店がありどこも繁盛しているようだ。

肉屋さん、八百屋さん、サイケ屋さん、魚屋さん、シャブシャブ屋さん、ダウナー屋さん、コーヒーショップ屋さん、銃砲火薬店、奴隷屋、薬局まで色々な店がある。エルフの村は薬の密造や密売などダークな商売で潤っているのである。

2人は本屋に用事があった。異世界の本が欲しかった。異世界の本は素晴らしい本が多くエルフ達に人気だった。

「こんにちは〜」「お邪魔しま〜す」

店主はエルフの男性だ。背が低くハゲており強面だが気の良いおじさんといった風情の人物だった。

店の中には所狭しと様々な種類の異世界の書物が置かれている。

「いらっしゃい。今日はどんなご要件かな?」

「えっと〜雑誌があれば欲しいんですけど〜」

「はいよ。ちょっと待っててな」

そういうと奥に引っ込んでいった。しばらく待っていると1冊の本を持ってきた。

「ほれ、この本なんてどうだい?」

「おおー!」「すごい!!」

それはハイな人向けの雑誌だった。表紙にはマリファナの写真がデカデカと載っていた。

「これは異世界で賞を獲得した大麻さ」「これが!?綺麗ですね〜」

リリアンヌはとても感心した。異世界は凄いなぁと思っていた。

「これください!」

「あいよ」

ジャンヌはその雑誌が気に入ったようでバックナンバーも買っていた。リリアンヌも目的の本を買うことが出来た。

その後、ヘッドショップに行ってみたり、銃砲火薬店に行ったりして時間を潰していった。

お昼になり2人は食事をする事にした。エルフの村では食事処も多かった。ピザ屋の看板が目に入る。【ハッピー・ハーブ・ピザ】

少し前にエルフの村で話題になった美味しいピザ屋さんだ。本格的なピザ生地を使い美味しいチーズをたっぷり乗せ石窯で焼き上げる本格的派ピザだ。

リリアンヌも久しぶりにピザを食べたくなった。ピザにしよう。店の中に入ると店員の若い男性が挨拶をしてくる。目がイってる。

「いらっしゃいませ!」リリアンヌたちは席に着く。メニューを見ると色々ある。

マルゲリータペスカトーレ、マリナーラ、クアトロフォルマッジetc…… どれもこれも美味しそうだった。

「私はマルゲリータにするわ」ジャンヌはマルゲリータを選んだようだ。

「私はペスカトーレペスカトーレピザにした。

店員さんを呼んで注文を伝える。店員さんは「ハッピーにするかい?」と聞いて来る。勿論ハッピーにする。ジャンヌはハッピー多めだ。

「はいよ」

5分ほど待つと焼きたてのピザが来た。とても美味しい。

「おいしいね」「うん!」

2人でワイワイ言いながら食べる。

「たまには良いね!」「こういうのも良いね!」

食べ終わった後、2人は店を後にする。

その後も適当に村をぶらぶらしながら飲み物を買って準備する。そろそろいけるだろう。リリアンヌはジャンヌの方を見た。ジャンヌもそわそわしているジャンヌは待ちきれないのだろう。

1時間ほど経つ頃ジャンヌも効いてきたようだ。私も効いてきた。

とても幸せな気分になる。多幸感が強い。ジャンヌも楽しそうだ。

あのピザ屋は本当に天才なのだと毎回思う。あんなに美味しいしマリファナも入ってる。いあ、トッピングのマリファナパウダーの量を選べるから良いのだ、私はノーマルハッピー、ジャンヌはハッピー多め。ハッピーの量が選べて良い。村のみんなもお気に入りの店だ。

「ねえ、もうそろそろ帰ろうか?」「うん!」

2人はエルフの村から家に帰るのだった。とても強く多幸感に包まれて…2人はとても幸せだった。

 


エルフの森はみんな幸せだ。

 


エルフの森は今日も平和だった。明日もきっと平和だろう。

エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-

おいでよ!エルフの森9!

ここは剣と魔法のファンタジーの世界にあるエルフの森。

 


その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 


エルフの朝は遅い。夜遅くまで薬をキメていたからだ。

シャブやサイケデリック系のドラッグは眠れなくなる。夜遅くまでキメていた者達は昼過ぎに布団に入る。

リリアンヌの朝は遅い。深夜まで深酒したからまだ酒が抜けないのだ。

ジャンヌの朝は遅い。夜遅くまでマリファナを吸い音楽を聞きながら遊んでいたからだ。マリファナは深い眠りに誘うメラトニンの分泌を促すからだ。

二人は昼過ぎに起き出す。そして食事をとる。エルフ料理は栄養価も高く美味い。異世界のレシピ本から作られた料理も多い。

「今日は何をしましょうか?」

ジャンヌの言葉を受けて、リリアンヌは考える。

(そうだな……)

今は時期が悪い。真冬だ。辺りは雪に埋もれている。それにこの寒さでは外での活動は難しい。となると室内作業だが……。

ジャンヌもリリアンヌもやる事が特に無かった。娯楽の少ない世界なのだ。暇潰しの方法が少ない。

二人で話し合った結果、家の中で出来る簡単な作業をする事にした。

それはマリファナのキュア作業だ。

マリファナは乾燥しすぐに吸える訳ではない。乾燥したてのマリファナ葉緑素が多く含まれ喫煙すると煙がキツい。そこで乾燥した後湿度58〜62%に保ちガラス瓶入れ保管する。そして1日1回中の空気を入れ替え続ける。こうすると葉緑素が分解され乾燥もより均一になり煙が優しく吸い易くなるのだ。

二人ともマリファナは好きだ。妥協は許されない。二人の作業は熱の入ったものとなった。

空気の入れ替え作業も終わり今度は喫煙器具のお手入れだ。どれだけ良いネタであってもタール塗れの喫煙器具で吸えば風味は台無しだ。そんな訳でまず洗浄から始まる。これは結構大変な仕事だ。

水洗いでは落ちないのだ。アルコール度数の高い蒸留酒と研磨剤の役割を果たす塩を入れ洗う。

ボング・水パイプ・パイプ・バブラー・シーシャ・キセルなどなど喫煙器具は多種多様にある。

ちなみにジャンヌはボング派である。理由は吸いやすくなるから。ジャンヌらしい理由だった。二人は愛用の喫煙器具を洗浄していく。続いて火皿や吸い口も清掃をする。ここは特に汚れやすい。しっかりお掃除しなければ味が悪くなる原因となる。

綺麗に洗い終わったら水ですすぎ清潔な布巾の上で乾燥させる。これで終わりだ。

喫煙に使う物はパイプ類ばかりではない。ジョイントに使う巻き紙やローチやティップスと呼ばれる吸い口部分を異世界から召喚し補充する。異世界の巻き紙は薄く燃えやすく紙の味が殆ど無く、貼り付ける為の糊が付いている。味付きの巻き紙すらある。巻き紙は消耗品なので多めに召喚する。ライターも忘れ無い。

「そろそろ休憩にしませんか?」

ジャンヌの提案により一休みすることになった。お茶を飲みながらマリファナを吸い談笑を楽しむ。とてもゆったりとしたチルタイムだ。そうしているうちにもう夕方になっていた。今日の作業はこれくらいにしておこうかと言う話になった。

乾かしていた喫煙器具も乾いた様だ。順番にしまっていく。

よく使う小さめのパイプはローリングトレイの上に置いておく。これでいつでも吸える。余ったマリファナは乾燥し過ぎしないようにガラス瓶に入れて蓋をした。

最後に使った道具を片付ける。使用したタオルを洗濯場に持っていく。部屋に戻るとジャンヌがマリファナを吸引しながら何か考え事をしていた。どうしたのか聞くと……

「いえね。私達ってここ最近ずっと働いていません?」「言われてみると確かに」「たまには何もしない日があってもいいと思うんです」「それ賛成!」

「なら今日は休んで一日中マリファナを吸いましょう!明日は明日の風が吹くと言いますし。何事もメリハリですよ」

「そうだな。今日はマリファナをめいいっぱい楽しもうじゃないか。明日からまた頑張ろうぜ!」

こうして今日一日はマリファナを満喫する事になった。二人は布団を敷き横になる。そして枕元にマリファナと甘いお菓子と飲み物を用意する。

「準備は良いですか?せーの……」

「「レッツパーリィ!!」」

そして二人はマリファナを吸い始める。マリファナはとても美味しい。最高の気分になれる。マリファナをキメた二人はあっという間に寝てしまった。

二人が目を覚ましたのは次の日の朝だった。結局昨日は夜中までマリファナを楽しんだ二人はそのまま眠ってしまったようだ。

二人は布団から起き上がり支度を始める。朝食を取り、身だしなみを整える。そしてリリアンヌが言った。「今日は何をしましょうか?」

ジャンヌも考える。

(そうだな……)「今日も寒いでしょうから、室内作業が良いと思いますよ。それと……もし良ければ……その……リ、リリアンヌが宜しければ……、わ、私の部屋に来てくれませんか!?︎」

リリアンヌは驚いたが、ジャンヌの気持ちは嬉しかった。

ジャンヌの部屋には色々な物が置いてあった。

異世界から召喚した陶器製の食器類、マリファナ専用のボング、乾燥させた大麻のバッズ、箱に入った銃器や弾薬……。

部屋の中央に置かれたテーブルの上にはガラス瓶がズラっと並んでいる。ガラス瓶の中には立派なマリファナが入っており、ガラス中身がよく見える。このガラス瓶一つ一つの中に乾燥大麻が詰められているのだ。

リリアンヌは感動に打ち震えていた。「すげえぇ!!こんなにも沢山の種類を集めているなんて!!!ジャンヌは凄いですっ!!」

興奮して鼻息荒くなっているリリアンヌに対してジャンヌは少し照れ臭そうにしている。

「そんなに褒められると恥ずかしくなります。でも喜んでくれて嬉しいですね。他にも色々ありますから見て行ってくださいね?」

「はい!見させていただきます!」

それから二人きりで楽しい時間を過ごした。お茶を飲みながら談笑したり、マリファナを吸いながらボードゲームをしたり。

昼になると二人で昼食を作る。材料は全て異世界召喚で調達だ。

午後からは読書やカードゲームなどで遊ぶ。夕方になり夕食の準備に取り掛かる。メニューは何時も通りだ。二人は楽しく食事をしながら会話を楽しむ。

食後は片付けをして再びマリファナタイムだ。ガラス瓶の中から好きな物を選んで吸い楽しむ。そして就寝するまでの時間を過ごすのだ。

翌朝。二人の目覚めは非常に良かった。やはり何もせずに過ごす休日は最高だ。

朝から良い匂いが漂っている。

「おはようございます。よく眠れましたか?」台所に立つジャンヌが聞いてきた。

「ああ、ぐっすりだったぜ」「私も同じです」

「それはよかった。もう少ししたら出来上がるので待っていて下さいね?」

「分かった」

 


二人はソファーに座ってジャンヌを待つ。程なくして料理が出来たので食事の前にマリファナを吸い一緒に食べることにする。今日の献立は白米と味噌汁だ。

「では頂きましょうか」

二人揃って手を合わせる。

「「「頂きまーす!」」」

異世界の食事和食だ。久しぶりの和食だ。

まずはお新香を食べる。パリポリ。うむ。塩味がきいてなかなか美味だ。次に卵焼きだ。これもまた甘めである。ご飯が進む進む。

次はメインディッシュのお魚さんだ。これはブリに似た感じだがかなり大きい。脂が乗ってとても旨そうだ。

パクッと一口。ジュワァ〜とした魚の油が出てくる。醤油が無いのが非常に残念だ。しかし素材の風味が活きて非常に美味しい。噛み締めるとホロリと崩れる柔らさだ。絶妙な火加減のようだ。

「「ご馳走様でした!」」

「はい。御粗末さまです」

「今日もうまかった!」

「ありがとう。さあ今日は何をしましょうかね?」

「「今日は……」」

二人は考える。そして……

「「今日は一日ダラけよう!!」」こうして今日一日は一日ゴロ寝で過ごしたのであった。

 


次の日。

昨日の休みはとても充実したものだった。マリファナを吸って、ゲームやおしゃべりを楽しんで。

何より久しぶりにのんびり出来たのが大きかった。心ゆくまで休めたのが大きいだろう。

二人は朝食を食べた後のティータイムを楽しみつつ話している。ちなみに朝食はパンケーキのようなお菓子だった。ふわっとして美味しかった。

「今日はどうしますか?何かしたいことがあればやりましょうか?」

リリアンヌが言う。

「私は特に無いかな……」ジャンヌが答える。

「じゃあさ、ジャンヌのやりたい事をしようよ」リリアンヌが提案する。「私のですか……?」「うん。昨日みたいにゆっくりするも良いし、どこか行きたい場所があるならそこに行くとか」

ジャンヌはしばらく考えてから答えた。

「そうですね……それもいいんですけど、折角なので今日はリリアンヌと一緒に居れたらと……。ダメでしょうか?」

リリアンヌは微笑みながら言った。「いいですよ。私もジャンヌと同じ気持ちだったので嬉しいです。ずっと一緒いましょうね?」

二人はマリファナを手に取り、準備を始める。

リリアンヌはガラス瓶に入っているマリファナを巻き紙で包んでいく。この作業は慣れているようで、流れるような動作で作業を進めて行く。

一方ジャンヌは、乾燥した大麻の実から種を取り出している。時々あるのだマリファナはストレスから雌雄同体になり雄の雌しべの花粉で種が出来てしまうのだ。種が1〜2個出てくるのは仕方がない。ジャンヌは気にせず作業をすすめる。やがてジョイントが巻き上がる。「はい、終わりー!」「早いですね?」「いつもやってることだからね?」「それもそうでした。では早速吸いますか」

二人はマリファナを吸い、始める。「「はぁ〜」」「やっぱりこれだよねぇ」「ほんとに好きよねぇ」などと呟いている。

それからしばらくは無言でマリファナを堪能していた。

そのあとは二人とも出かける用意をする。ジャンヌは普段着を着ているがリリアンヌは外出用の服に着替えていた。

二人は手を繋ぎ仲良く村へと向かって歩いて行った。村は相変わらず平和だ。

 


サイケデリック本舗】本日の目的地のサイケ屋さんだ。

サイケ屋さんにはどんな幻覚剤でも売っていた。LSDマジックマッシュルーム、メスカリン結晶、ペヨーテ、ブフォテニン、DMTなどなど品揃えは豊富だ。ジャンヌが欲しい物があったので購入することにしたのだ。ジャンヌが欲しがった物は、自転車に乗った人が描かれた紙だ。

「ジャンヌちゃんはこれが気になるんだね?」店主はジャンヌを見て聞く。

「はい!すごくかっこよくて一目惚れしました!」「へぇーそうなのかー」ニヤニヤしながら聞いている。

「はい!」ニコニコ笑顔のジャンヌである。

((チョロいな))内心そんなことを思っている二人である。

二人は会計を済ませ店を後にした。次はどこに行こうかという相談した結果、アッパー屋に行く事にした。アッパー系ドラッグが売っている人気店だ。

 


シャブシャブ】と書かれた看板が目印のお店だ。アッパー系の薬なら何でもかんでも取り揃えていた。メタンフェタミンアンフェタミン、MDMA、メチルフェニデート、コカイン、2C-B、モダフィニル、アドラフィニル、アンナカ、無水カフェインまで覚醒作用がある物質なら何でも売っていた。

「いらっしゃい!」注射器を陳列しながら店のオヤジが挨拶した。

「「こんにちは!」」

「おう。今日は何をご所望だい?」

ジャンヌとリリアンヌは目的の物を注文する。しばらくして商品が出てきた。

「ほれ、お待ちどうさま」

出てきたのは錠剤の入った袋だ。「「ありがとうございます!」」

二人は代金を支払い、店を出た。次はどこに行きたいのかを話し合う。

「「うーん……」」なかなか決まらないようだ。

「じゃあアレ行ってみる?最近出来たらしいんだけど」リリアンヌが指差す先には……

 


【ダウナー専門店 ヒーロー】と書かれた看板が見える。「……まあいいかな?」「……そうだね」

二人で入ることにした。店内に入ると異様な光景が広がっていた。大勢のエルフ達がランプの周りで横になって寝ているのだ。つまり阿片窟である。ジャンヌが興奮してリリアンヌの腕を掴む。「リリアンヌ!!ここすごい!!」

「こんな店があるなんて……!!!」

「……」目をキラキラさせながら言うジャンヌを見てリリアンヌは思った。(気に入ってくれて良かった…)

カウンターで店番のエルフが元気よく話しかけてきた。

「いらっしゃいませ!ご注文はお決まりですか?」

メニューを見せてくれる。

ヘロイン、モルヒネ、阿片、阿片チンキ、コデインオキシコドンフェンタニルケタミントリアゾラムフルニトラゼパム、GHB…物凄い品揃えだ…!

(そういえば睡眠薬が切れてたわね…)ジャンヌは寝逃げ用の睡眠薬が切れていたのを思い出した。

トリアゾラムをください」俗に言うハルシオンだ。

「MとSサイズがございます」0.25mg錠剤か0.125mg錠剤の事だろう…

「Mを4シート下さい」

「お持ち帰りでしょうか?こちらでお召し上がりでしょうか?」

「え?」ジャンヌは一瞬分からなかったが店員が店内で寝ているエルフ達を指差した。

なるほど、そう言う意味か…阿片を買ったやつがフードコートで喫煙するのだ。

「持ち帰りで」「かしこまりました!」

店員さんがハルシオンを用意するまで店内を見回す。

ランプの周りでエルフ達が夢を見ている。エルフ達の周りには手鏡と針金と変わった形のパイプが散乱していた。

 


一人のエルフが手鏡の上で針金を使い阿片を練り上げていた。しばらく練ると固まった様でパイプの中の針に練った阿片を刺す。そしてランプで針金に刺さった阿片を炙って煙を吸うのだ。目を細めながら美味そうに煙を吸っていくエルフ。しばらくすると横になり夢うつつになっていく…

「お待たせしました!」ハルシオンが出てきた。紙袋に入ってる。

そのまま支払いも済ませ店を出る。

「凄かったね〜」「便利な店ね」ジャンヌ達は家に帰ることにした。

 


家に帰り二人はマリファナを吸いながらゆっくりしたひと時を過ごした。夜ご飯の時間になったのでジャンヌが料理を作り始めた。今日の献立は、豚の角煮丼である。醤油ベースで作ったタレを豚肉にかけ、甘辛く仕上げていく。肉から染み出た脂身がタレと混ざり合い食欲をそそり立てる香りを漂わせる。頃合を見て炊き立ての白米の上にのせる。

「いただきます!」二人は食べ始める。うん!いい感じだ!

「う〜んおいひぃ……この味だよぉ」リリアンヌ感激している。

ジャンヌは自分の作った飯を食べてくれたことに感動を覚えながら食べる。

食事が終わるとジャンヌはソファーに寝転がりマリファナを吸いながらゆっくりしていた。

(あぁ幸せ……ずっとこうしてたいな……)

「ねぇリリィ……」

「何?」

「ううん、何でもない…」

 


冬はまだ続く。春の訪れはまだ先だ。

エルフ達の夜は遅い。二人は寛いでいるが、里のエルフの中にはガンギマリの者もいるし、幻覚剤でサイケデリックを楽しんでいる者もいる。

日に数度しか起きないダウナーは夢うつつなままだ。

 


今日もエルフの森は平和だった。明日もきっと平和だろう。明後日もきっと平和だ。

 


エルフの森は今日もラヴ&ピース

 


-END-

おいでよ!エルフの森8!

その昔、エルフは人間よりも優れた魔法技術を持っていたのだが、邪悪な魔王の手によって重度のジャンキーになる呪いをかけられてしまい、今では見る影もない。

 

エルフが暮らす森には違法に栽培された麻薬の原料となる植物が大量に栽培されており、エルフはその甘い蜜を吸って生きながらえているのだ。

 


そんな薬漬けの生活を続けていてもエルフ達は健康的だった。魔力が極めて高いエルフは常に回復魔法が掛かっているからだ。

「うぅーん、頭がふわふわしますねぇ〜」

リリアンヌは完全に酔っ払っていた。顔が赤い。

目がとろんとしていて頬も紅潮している。とてもかわいい。

ここはリリアンヌの部屋だ。リリアンヌとジャンヌは一緒に帰ってきたのだ。今日は色々あったなぁ…… ジャンヌは部屋を見回す。ベッドやテーブルなどの調度品は全て木製で質素だが、置いてある本棚などの小物はとてもオシャレである。きっと女の子らしい趣味なんだろう。

部屋の隅にある机の上に酒瓶が何十本と並んでいる。その全てが空になっているようだ。

こんなになるまで飲んで……まあ気持ちはよく分かるけどね!私だってもう何杯目か分からないくらいお酒を飲んだし!

私は下戸なので全く問題ない。

さてそろそろ寝ましょうかね? そう思い立ち上がろうとしたら袖を引っ張られた。リリアンヌの手であった。どうしたのかしらと思い彼女を見ると、潤んだ瞳でこちらを見ながら何かを訴えかけていた。これは……まさか!?︎ 彼女は自分の隣へ座るようジェスチャーする。仕方ないので言われた通りにするとそのまま肩にもたれかかってきた。そして私の腕を抱え込みぎゅっと抱きしめてくる。胸が当たっているんですが……。彼女の柔らかい感触を布越しに感じる。理性が崩壊しそうだ。

いかんぞリリアンヌ!!それはいけない!!! しかし、目を閉じ幸せそうな表情をしている彼女を見ていると何も言えなかった。

………………………………………… いつの間にか眠ってしまったようだ。窓から差し込む光が眩しい。朝になったみたいだ。昨日のことはよく覚えていないが何があっただろうか?……思い出せないということは大したことなかったんでしょう。多分。

隣の布団では下着姿のリリアンヌがすやすや眠っている。こっちまで裸になりそうになるから早く服を着て欲しいかなぁ…… リリアンヌが起きないよう細心の注意を払って服を身につけていく。下着姿の彼女が目に毒すぎるため極力見ないように気をつける。

服を着終わる頃には完全に覚醒していた。頭痛はない。二日酔いではないみたいだ。よかった。

朝食を食べようと居間へ行くために扉を開けると廊下に誰かいたようでぶつかった。誰だろうと確認してみると見知った人だった。

「おはようございます」

「ああ、おはよう」

そこにはリリアンヌの祖母である村長が居た。いつも綺麗にしている髭も艶無く疲れきった様子で顔色があまり良くない。

「体調悪いんじゃないですか?」

心配になって声をかける。すると彼は力なく笑みを浮かべ答えてくれた。

「大丈夫だ、少し寝不足なだけだ……」昨日から徹夜でシャブをキメていたのだろう。「……無理しないでくださいよ」

彼女の頭を心配しつつも、なぜこのタイミングで出てきたのか疑問を抱く。

村長は村で指折りのプッツンだ。嫌な予感がする……「お前達に話がある……」彼の目は虚ろだった。

これは絶対に面倒事が起きる気がするので逃げ出したくなった。……でも逃げられないよね〜分かってますとも。

とりあえず話を聞こうと部屋に案内することにした。

リリアンヌはまだ爆睡中だし起こす必要も無いでしょう。リリアンヌの部屋に戻ると彼女はまだ夢の中だった。本当に幸せそうなリリアンヌ。

村長は椅子に座り机に突っ伏した。

彼女が口を開く前に水を一杯出してあげた。

コップを置く音が合図となり、私たちは向き合う。「それで何でしょうか?」

私が尋ねると村長はゆっくりと語り出した。

「昨晩のことだがな……エルフの森で大規模な戦闘が起きたのだ」

それを聞いて血相を変えるジャンヌ。

まさかとは思ったけれどエルフ同士で戦争が始まったというのだろうか!?︎

「森の奥深くで薬物の栽培をしていた村人のアジトがバレたのだ。以前から怪しいヤツらが彷徨いていたが、昨夜の件で決定的となった。奴らは薬の製造工場を襲撃し、薬の原料となる植物を奪っていったのだ。そして我々への宣戦布告として連合国軍を名乗る書状を残して消えていったらしい。」

エルフからヤクの材料を盗むなんてバカな真似をしたもんだ…

「……その手紙にはなんと書かれていたんですか?」

ジャンヌは恐る恐る聞いた。

私は黙って聞くことにした。

「『我らは連合国軍だ。貴様らの作る麻薬は断じて許す事は出来ない。これより武力を持って制圧を開始する』だそうだ。ふざけた事を抜かす!」

怒りを顕にする彼女だったが、すぐに冷静さを取り戻した。

「だが、問題はそこではなく、これから起こるであろうことだ。」

そう言いながら一枚の紙を取り出し机に置いた。

その紙の一番上には大きく【宣戦布告】と書いてあった。

ジャンヌはそれを見て驚いた。

「人間共のふざけた宣戦布告によって我々は戦わなければならなくなった。もちろん戦うつもりだ。……しかし問題なのは敵戦力の情報だ。」

なるほど……確かに情報が少なすぎる。相手の数も規模も分からないまま戦いに挑むというのは自殺行為と言える。

「……相手の軍勢の規模とかは分かりませんか?」

「今調べている。異世界のドローンとかいう魔術装置は実に便利だ。」そう言って機械を取り出す。「こいつで偵察させている」

「えっ?そんな物あるんすか!?︎」

私は驚きの声を上げた。異世界にはこんな物まであるのか!!……村長は色々と説明していくが私には全く理解できない世界だった。

「うむ、これが空撮した写真だ」

そこには大きな城を中心に無数のテントや木造の家が立ち並び、かなりの数の兵士らしき者達が写っていた。

「詳しい数は分からんが数千人規模の軍勢だろう。今分析を急いでる」

「結構な大軍ですね」ジャンヌは腕を組み感心していた。

数は多いが剣や弓や投石器程度の軍が数千である。

エルフ達は有り余る魔力で異世界から頻繁に色々な物を召喚し調達していた。

 


銃器に弾薬、手榴弾やロケットランチャーに地雷から薬物の製造器具や実験器具、芥子畑の開墾用重機から果ては喫煙用のライターに至るまで何でも召喚していた。エルフの魔力は高いため無尽蔵に召喚出来た。

数千規模の軍隊なら地雷原は突破できないだろう。突破できても機銃陣地で蜂の巣だ。さらに上空からのドローンで爆撃も行えるらしい。エルフ達の勝利は揺るがない。

「……勝てますね」ジャンヌが安心して言った。

「ああ、楽勝だ」村長も自信満々に答えた。

エルフ達はドローンの偵察情報からから地図を作り敵の指揮系統も調べ上げた。

また進軍ルート上に地雷を埋め地雷原を作り上げ、更に塹壕を掘り機銃陣地も構築した。これならば敵軍は罠にかかり壊滅するだろう。エルフ達は異世界から無線機も召喚し精密な作戦も行える準備を整えていた。

後は敵の出方を待つだけだった。

森の塹壕の隠れ、敵を待ち伏せするエルフの戦士達。

ジャンヌとリリアンヌもその戦列に参加していた。

やがて人間の軍が進軍を開始する。森の中に張り巡らされた塹壕と地雷を見抜けず、爆発により負傷する兵士達。『死者よりも負傷兵』という言葉通り、彼らは地雷で次々と倒れていく。

指揮官は大声で怒鳴りつける。

「進め!我々の勝利は確実だ!」

だが既に勝敗は決していた。

地雷を踏んだ兵士が爆死すると、次の兵士は足を止めた。

「おい!止まれよ馬鹿野郎!!」仲間の死体を乗り越え前に進もうとするも腹部を撃たれ倒れる。次に進むのは困難だと悟った。

「くそったれぇー!!!」

彼は無謀にも突撃を敢行した。だがそれはエルフ達の思うつぼだった。

エルフの銃弾が降り注ぎ、彼の部隊は壊滅した。

一方的な戦いが終わり、勝利したエルフは意気揚々と凱旋し、リリアンヌは目を輝かせながら駆け寄っていった。

「お祖母ちゃん凄いですぅ〜!」

「ふふん、そうだろ。もっと褒めてくれても構わんぞ」

戦いに慣れているエルフ達は和気あいあいとその日の夜を過ごした。

一方連合国軍は地獄だった。

回収した負傷兵達で手一杯だったからだ。想定の何十倍も多い負傷兵に早くも医療物資が尽きかけていた。

「クソッ……なんなんだあの攻撃は……」

「知るかよ!」

「とにかく早く治療しないと死ぬ奴が出る!」

「薬はまだなのか!」

「足りない、足りねぇんだよ!」

「ちくしょう!」

「まずいな、このままではジリ貧だ」「どうすればいいんだ」

負傷者の収容作業と医薬品の補給作業を同時並行で行う事でなんとか戦線を支えているが、それも限界があった。「撤退すべきだ」

誰かが呟いた。そうだそれが良いと皆口々に同意した。

連合国軍幹部も撤退するべきだと思い本国に撤退の許可を求め早馬を出していた。明日の朝になれば本国から指令書が届くはずだ。そのはずだった。

翌朝になっても伝令は無かった。

連合国上層部は決断出来ずにいたのだ。

「どうなってる?なぜ許可が来ない?」

「こちらの事情など知りませんって事だな」

撤退命令が出せない以上進軍しかなかった。数を減らした連合軍は地雷原へ進軍を開始した。そして再び蹂躙される。

地雷原に嵌まり込んだ連合軍の将兵は逃げ場を失い、大量の爆薬に吹き飛ばされていった。ある者は地雷が爆発し下半身を吹き飛ばし、またある者は脚を吹き飛ばしていった。「あ、足がぁ……俺の、足がァアア!!!」

「痛え、助けて、嫌だ死にたくないぃ」

「何なんだよこれは!聞いてねえこんなの!!」

「神様、どうかお願いします」

彼らの願いは天には届かなかった。彼らは神に見放されていた。

エルフ達は笑いが止まらなかった。

「ぎゃははははは!!!ざまあみやがれ人間どもめ!!エルフの森を汚すからこうなるのさ!!お前らの血でこの森は赤く染まるのさ!!」

ジャンヌは狂喜しながら叫んでいる。「ああ、なんて素晴らしいのでしょう!貴方達が苦しむ姿が見れて幸せですわ!うふふっ、うふふっ、うふふっ、うふふっ、ウフフッ、キャハハッ!」

リリアンヌも興奮して笑っている。「これが戦争……すごい、楽しい……!私達の手で人が死んでいく……ああ、素敵……すごくドキドキする……!」

ジャンヌはリリアンヌを抱き締め喜びあった。「ああ、最高だねリリィ。あたしらの勝ちだ。」

エルフ達の損害は全く無かった。地雷原と機銃陣地によるワンサイドゲームだった。連合国軍自慢のロングボウは全く役に立たなかった。用意した投石器も易々と破壊された。

連合国軍の士気は崩壊寸前だった。エルフ達はそんな彼らを嘲笑いながら酒盛りをしていた。「ジャンヌ、ジャンヌ、もう我慢できないわ、殺そう、殺しましょう、全員皆殺しにしちゃいましょう!」

リリアンヌがジャンヌの手を握って言った。

「そうだねぇリリィ、今日は大盤振る舞いといこうじゃないか!酒だ!酒!」「はい!ジャンヌ酒よ!!」

二人はワインボトルを取り出しグラスに注ぐ。

それを一息で飲み干した。

「ぷはー!美味しい!」

「勝利の美酒は格別だぜ! くっくっく、あいつらが絶望する顔を想像するとワクワクするよ!」

ただでさえ凶暴なエルフ達はテンションが上がっていた。まるで悪魔のような邪悪な笑顔を浮かべていた。

翌日もまた敵軍は侵攻してきた。

地雷原に嵌り込み次々と爆発していく味方を見て、兵士達の表情は恐怖に染まっていた。

「くそったれ、なんなんだよこいつらは!?」

「知るか馬鹿野郎!!」「おい、何か来るぞ……」それは現れた。

「ぐぉおおおお!!」

「ひぃいいいい!!!」

戦争に飽きて来たエルフ達は機銃陣地からM2ブローニング重機関銃で一斉射撃を始めた。

重機関銃から放たれる12.7mm弾が兵士を挽肉に変えていく。

「ふははははは!!!」

「死ねぇ!」「血祭りじゃー!」

「オラ!もっと踊れよォ!」

「「「「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!!」」

一方的な虐殺が始まった。

連合国の兵士は剣を抜き突撃した。

だが、地雷を踏み抜いた瞬間に爆散し、身体中の破片でズタボロになりながら絶命していった。

連合国軍は撤退すら許されなかった。

連合国軍総司令官は本国に撤退許可を求めたが回答は得られなかった。

代わりに届いたのは撤退命令書ではなく、撤退不可能を知らせる伝令兵からの連絡書簡であった。

撤退は不可能だった。連合軍幹部は撤退を諦め、反撃に転じた。

しかし、連合軍の装備では、エルフ達に傷一つ付ける事が出来なかったのだ。

結局、連合国軍は降伏する事にした。

 


降伏した人間達をエルフは奴隷として有効利用した。彼らにとって人間は家畜以下の存在であり、エルフの森の労働力として使われていた。

 


こうして、人類史上最も残酷な戦いは終わった。連合国は各国二割以上の兵士を失った。

多くの将兵が捕虜となり、生き残った者達もエルフ達に捕らえら奴隷にされた。

エルフ達は大喜びだった。貴重な奴隷を大量に手に入れたからだ。

負傷兵はエルフの回復魔法で治療され奴隷魔法を掛けられた。

これにより、死ぬまで働く忠実な下僕となった。

若い健康な奴隷が一気に手に入りエルフの森の麻薬生産量は格段に上がった。

そして、エルフ達は戦勝パーティーを開いた。

リリアンヌが歌った。

「♪〜 ♪〜」

「やめろ、止めてくれぇ」

「神がいるなら助けて」

エルフ達は狂喜していた。

「ぎゃははは!!人間どもめ、ざまあみやがれ!!」

「あははははっ!!最高!!人間って本当に惨めで愚かで、ああ、なんて面白いのでしょう!!」

 


エルフの森麻薬撲滅戦争は失敗した。兵士は捕まり奴隷にされ麻薬製造に従事させられ麻薬の生産量は劇的に増えた。

エルフの森は広大で土地はいくらでもあったが奴隷が足りず麻薬の生産量が伸び悩んでいた。

戦争で確保した奴隷を使い麻薬生産量を伸ばした。連合国は増えた麻薬の流通により国力が更に低下した。

数年後、連合国は軍事力の低下、麻薬による国力の低下、増税に次ぐ増税により一揆が多発し次々と崩壊していった。

 


奴隷達は絶望していた。捕まってから既に5年も経っている。

最初は『自分達は捕虜だし解放して貰える』と思っていた。だが実際は違った。彼等は麻薬製造に従事させられた。

例えばヘロイン製造は人件費を抑える事が肝心だ。ヘロインは阿片から作られる麻薬だ。1エーカー(4047平方メートル)の芥子畑から3〜9kgの阿片しか取れない。

芥子のさく果に深さ1mm程度の切れ込みを入れ垂れた液を集める。それが生阿片だ。芥子さく果1つから数日掛け平均60mgの阿片を集めるのだ。

阿片から有効成分のモルヒネを分離し、モルヒネからヘロインを化学合成する。

エルフの森で作られるヘロインの量は膨大だ。奴隷がいくら居ても足りないのが現状だ。

今日も奴隷達は芥子坊主から阿片をヘラで集め続ける。「糞ッ!なんなんだこの作業は!?」

「黙れ!口を動かす暇があったら手を動かせ!」

「ちくしょう!」

「おい、あのクソガキまたサボりやがったぞ!」

「お前、自分の仕事に集中しろ!!」

「うるさい、ほっといてくれ。それに俺には帰る場所なんか無いんだよ……」

「そうか。まぁ頑張れよ」「チクショウが!!」

「おい、早く来い!!」

「はい!」「分かりました!」

「明日も同じ時間に集合しろ!分かったか!」

「はい………了解です」

次の日……。

「作業を開始せよ!!」

奴隷達は芥子坊主に切れ込みを入れる。ひたすら切れ込みを入れる。

少し経つと阿片が滴る。次の奴隷が阿片をヘラで取る。

延々と続く単純作業を何万回も繰り返す。

「おい!何を休んでいる!?貴様の仕事はまだ終わっていないぞ!」

「すいません!」

「もう嫌だよ!」

「お願いします!殺してください!」

「駄目に決まっているだろうが!!」

「うわあああん!!!お母さん!!お父さん!!」

「泣くんじゃない!!」

「何で俺たちだけこんな目に遭わないと行けないんですか?」

「知るかそんな事。どうでもいいから手を動かせ。阿片を取り続けろ!」

「はい……了解しました」

そして、また一日が終わる。

「今日のノルマはこれだけだ。解散!!」

「はーいお疲れさまでした〜」

奴隷達は疲労困憊だった。

「飯食って寝るか」

奴隷の一人が呟く。

奴隷達は貴重な労働力だ。食事の質は高い。病気になる事は許されないからだ。

エルフの回復魔法は強力だ。仮に病気になっても瞬時に回復され作業に復帰だ。仮病も使えない。だが、精神的に参る者は多い。

毎日毎日同じ事を繰り返せば誰でもそうなる。

「明日から休みだからな。ゆっくり体を休めるといい」

エルフ達は奴隷達に同情している訳では無い。

ただ、彼等が壊れると薬の製造に支障が出るから言っているに過ぎないのだ。

「やったぜ!久しぶりに風呂に入れるな」

「そうだな」

「今日はゆっくりと眠れますね…」

奴隷達の健康管理は完璧だった。何よりヤクの品質上衛生管理は重要だった。風呂が嫌いでも無理矢理入らせた。

精神が病み眠れない者は睡眠薬で眠らせた。異世界から抗うつ剤も召喚し飲ませた。病む事は許されなかった。奴隷達は心身共に疲弊していた。

(ここは地獄だ……)

奴隷魔法により絶対服従を強制されていた。逆らう気力など無かった。ただ淡々と阿片を集め続けた。

ある日、一人の奴隷がふと思った。

「どうして俺はここに居るんだろう?何の為に生きているのだろうか?」

答えは出なかった。だが、一つ確かなのは自分が生きる意味を見いだせないという事だけだった。

 


次にコカイン製造を紹介しよう。

ご存知のようにコカインはコカの木に含まれるアルカロイドの一種である。

原料となるコカの木は海抜500m〜800mの山の斜面で栽培され、年4〜6回葉を収穫する。気温が低く降水量の少ない地域で栽培される。湿度が14%を越えると収穫したコカの葉が発酵しコカインが破壊される。

標高が高く湿度も低い環境で奴隷達は働く。

「寒…!」「ほら、手を動かせ!」

「すみません……」奴隷達はコカの葉を丁寧に切り取る。

酸素の少ない高地での収穫作業は大変だ。高山病で倒れる者も多い。倒れると直ぐに回復魔法で強制的に回復させられ作業を続ける。

「……」

「おい、手が止まっているぞ!」

「す、すいません!」「寒い...」

「黙れ!文句を言う暇があったら手を動かせ!」

「はい、分かりました」

次の日……。

「今日は乾燥を行う!!」

奴隷達は収穫したコカの葉を並べて天日で乾燥させる。湿度が高いとコカの葉が発酵してしまいコカインが破壊されてしまう重要な作業だ。

「早く並べろ!」「もたもたするな!」

「はい!」「うぅ……」

「おい!早くしろ!!」

「申し訳ありません……」

「チッ!」

「おい、そっち終わったならこっち手伝え!」

「はい!」

 


乾燥が終わった次の日…

「今日でこの作業も最後だ!全員しっかりと働け!」

「はい!」「了解です!」

「おい!早くしろ!!」

「はい!」「分かりました!」

最後の工程に入る。

コカの葉が乾燥するとコカの葉を潰し糊状のペーストにする。

 


設置したコンテナにコカの葉を敷き詰め炭酸ナトリウムと水を加えて灯油を中に加えて足で踏む。コカの葉からコカインを灯油に溶かすのだ。

 


コカの葉と灯油の混合物を奴隷達が踏みつける。ひたすら混ぜ続ける。

そして更に次の日……。コカペーストが完成する。

コカペーストはコカインを30%含む物質だ。コカペーストはエルフの森に送られ熟練の技術者がコカインへと加工する。

コカペーストから塩基コカインへ、塩基コカインからコカイン塩酸塩へ加工し見慣れたコカインの完成だ。

奴隷の仕事はコカペーストを作るまでだ。彼らは標高600mの山で年6回の収穫を行い続ける。彼らが山から降りる事は二度と無い。

 


彼ら奴隷達はエルフの森から出ることは永遠に無い。

「さあ、お昼ご飯ですよ」

「はい、ありがとうございます」

「しっかり食べて午後からも頑張りましょうね」「はい」

奴隷達は食事を摂る。

(これが俺の人生か)

食事は美味しかった。だが、心は空っぽだった。

奴隷達は今日も働く。心を無にしながら。自分達の故郷の売られる麻薬を作りながら。

 


奴隷達は寿命以外で死ぬ事は無い、エルフの回復魔法で無理矢理生かされ続ける。寿命が尽きるその日まで麻薬を作り続ける。

 


ジャンヌは奴隷達が育てマリファナの試作品を試していた。

彼女はジョイントを巻き火をつけて吸っていた。

「どうですか?」

「まあまあかしらね」

「そうですか」

「少しグレードが低いわね」

「品種改良するわ」

「お願いね」

エルフの求める品質は非常に高い。妥協は許されない。

大麻は品種により品質が左右される。

「次の品種よ」

リリアンヌがジャンヌに違う品種のマリファナを渡す。

素早くジョイントを巻き吸う。

「これはまあまあね」

(良かった……)

ジャンヌが満足してるならそれは良いマリファナだ。

「次はこれね」

また別の品種のマリファナを渡される。

「…………」

「どうかしました?」

「いえ、なんでもないわ。続けて頂戴」

「じゃあ次はコレね」

その後、マリファナは様々な種類を試された。

最後に吸ったマリファナは最高の出来であった。

「これは素晴らしいわ……」

「凄くいい匂いですね……」

「えぇ……素晴らしい香りだわ……」リリアンヌも気に入った様だ。

「この品種を売る事にするわ……」

「本当!?」

「えぇ、直ぐに手配するわ」「やったー!」

こうして、今までで一番のマリファナが完成した。

早速村長に見せに行くことにした。村長もそのマリファナを絶賛し、販売が決定された。

 


とある国のとある都市

汚い身なりに男達がコソコソ話をしていた。

「あるか?例のアレ」

「あるぞ、金はあるんだろうな?」「勿論だ、ほらこれだ」

男は金貨を手渡すし薬を受け取る。

「確かに、毎度あり」

「おう、今後も頼むぜ」男たちは笑い合う。

 


とある安宿では…

「クフッ……ヒヒッ……」

「アヒャッ……イヒィッ……」

「ウヒョッ……キャッハハッ……」

「やべっ……我慢できねぇ……ブヘヘッ!」

「キメちまえよ!ギャハハ!」

薬物中毒者だらけの部屋で酒を飲みながら女を抱く者もいれば、ヤクを吸いながら乱交する者もいた。ここはあらゆる欲望が渦巻き、薬物と快楽が支配する。

 

 

 

一方エルフの村では…

ボコボコボコボコボコボコ……

「ふぅーーーーーっ…」ジャンヌは水パイプでマリファナを吹かしていた。

ああ…美味しい…最高だわ……。

「あぁ〜幸せ〜」

「最近機嫌が良いみたいですけど何かあったんですかね?」

「さあ?」

「ひょっとしたら恋かも知れませんね」

「まさか、そんなわけ無いでしょう」

「ですよね」

リリアンヌとジャンヌは他愛も無い会話をする。

「あっ、もうこんな時間だわ、そろそろ寝ましょう」

「そろそろ寝るかぁ…」

ジャンヌは寝る前の一服を水パイプでマリファナをふかしていた。

「あぁ……素敵……本当に素敵な世界だわ……私はなんて幸せなのかしら……」

彼女はトリップしながら眠りにつく……。

 


エルフの森は今日も平和だった。奴隷達の心は空っぽだがエルフ達の心は満たされていた。

きっと明日も平和だろう。明後日も平和に違いない。

 


エルフの森はラヴ&ピース

 


-END-